Archive for 2015

News letter No.027

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供 するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じま す。

小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての、財政部・国家税務総局の通知(财税〔2015〕34号)

さらに小型薄利企業の発展をサポートするため、国務院の認可を経て、3月13日に財政部と国家税務総局は、標題の通知を発表しました。その内容は以下の通りです。
1 2015年1月1日から2017年12月31日まで、年間の課税所得額が20万元以下の小型薄利企業は、その所得の50パーセントを課税所得額として計算し、20パーセントの税率で企業所得税を課す。
前項にいう小型薄利企業とは、「中華人民共和国企業所得税法」(以下、「企業所得税法」という)及びその実施条例が規定する小型薄利企業をいう。
2 企業所得税法実施条例第92条第(1)項及び第(2)項にいう従業員数には、企業と労働関係を成立させている従業員数及び企業が受け入れている労働派遣人員数が含まれる。
従業員数と総資産額の指標は、企業の年間の四半期の平均値により確定する。具体的な計算式は以下となる。
四半期平均値=(四半期初の値+四半期末の値)÷2
年間四半期平均値=年間の各四半期の平均値の和÷4
年度の途中に開業したか、又は経営を終了した場合、その実際の経営期間を一つの納税年度として、上述の指標を確定する。

上述の計算方法は2015年1月1日から実施し、「企業所得税優遇政策の若干問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2009]69号)第7条は同時に実施を停止する。
3 各レベルの財政・税務部門は密接に協力し、厳格に本通知の規定に照らして、小型薄利企業の所得税優遇政策の業務を確実に行なわなければならない。同時に、優遇政策の実施状況を適時追跡・理解して、発見した新たな問題に対しては速やかにこれを報告して、優遇政策が所定の成果をあげられるようにする。

外国籍個人の個人所得税に係る時間についての規定

外国籍個人の所得税を計算するにあたっては、期間が非常に重要な要素となります。これには居住期間、就業期間、183日、1年、5年等の納税義務判定のための重要なくぎりがあります。これにつき、以下に紹介いたします。

1 183日の計算について

「中華人民共和国個人所得税法実施条例」(以下、「実施条例」という)第7条には、「中国国内に住所を有しないが、ただし1納税年度中に中国国内に連続して、又は累計で居住する期間が90日を超えない個人の、その源泉を中国国内とする所得は、国外の雇用主が支払い、かつ当該雇用主の中国国内の施設・場所が負担するものでない部分については、個人所得税を免除する」と規定されています。
「中国国内に住所を有しない個人が取得する賃金給与所得の納税義務問題についての、国家税務総局の通知」(国税発[1994]148号、以下、「148号文書」という)第2条には、「中国国内に住所を有さず、1納税年度の中国国内における滞在が連続して、又は累計で90日を超えないか、若しくは租税協定が規定する期間の中国滞在が183日を超えない個人は、中国国外の雇用主が支払い、かつ当該雇用主の中国における施設が負担するものではない賃金給与については、個人所得税の申告を免除する」と規定されています。

この183日の数え方ですが、上記の規定にある「1納税年度において」とはいつからいつまででしょうか。実施条例第46条には、「税法及び本条例にいう納税年度とは、西暦の1月1日から12月31日までをいう」と規定されています。
ところで、この183日は西暦の1月1日から12月31日までの期間であるというのは確定的なことでしょうか?これはそうとは限りません。租税協定等では別の規定もあります。
「中国国内に住所を有しない個人の納付する所得税が関わる租税協定の若干問題についての国家税務総局の通知(国税発[1995]155号)第1号には、以下の規定がみられます。
「納税者の租税協定の規定する期間中における中国国内に連続又は累計での滞在が183日を超える場合、居住時間の確定は、入出国証明により、各租税協定の具体的規定に基づき計算する。凡そ租税協定が規定する滞在期間が暦年又は租税年度で計算される場合、同年の1月1日から12月31日までの期間で居住期間を計算する。租税協定の規定する滞在期間がいずれか12か月又は365日で計算する場合、条約締結国の相手側の居住者個人が中国に来た日から年度を跨いだいずれか12か月又は365日でその居住時間を計算する。」
よって、183日を計算する場合、まずその租税協定の関連の記述を確認する必要があります。例えば、日本、USA、フランス、ドイツ、マレーシア等の大部分の国は「暦年」ですが、ノルウェイ、ニュージーランド、タイ、オーストラリア、韓国等は「いずれか12か月」となっています。
例えば、日本人の個人が2013年8月に入国し、2014年5月に出国したのであれば、合計の滞在日数は183日を超えていますが、2013年と2014年をそれぞれ見れば183日を超えてはいないため、その国内で支払われた給与については国内で個人所得税を納付する義務はありません。ただし、これが韓国人であれば、「いずれか12か月」となっていますので、この個人の中国滞在は183日を超えるとされ、上記の優遇は受けることができません。

2 1年の計算について

「個人所得税法」第1条には、「中国国内に住所を有するか、又は住所を有さず国内の居住が満1年となった個人は、中国国内及び国外から得た所得につき、本法の規定に基づき個人所得税を納付する。中国国内に住所を有さず居住せず、又は住所を有さず国内の居住が1年に満たない個人は、中国国内から得た所得につき、法に基づき個人所得税を納付する」と規定されています。
「実施条例」第3条には「国内の居住が満1年とは、一つの納税年度中の中国国内の居住が365日であることをいう。臨時に出国する場合、日数を差し引かない。
前項にいう臨時に出国するとは、一つの納税年度中の1回が30日を超えないか、又は何度かの累計が90日を超えない出国をいう」と規定されています。
また、第46条には、「税法及び本条例がいう納税年度とは、西暦1月1日から12月31日までをいう」と規定されています。
ここでは、臨時的な出国が期間から差し引かれるかどうかに注意が必要です。

3 5年の計算について

「実施条例」第6条では、「中国国内に住所を有さず、ただし居住が5年を超える個人については、6年目からは、その源泉が中国国外にある所得についても、すべて個人所得税を納付しなければならない」とされています。
その具体的な計算方法は、「中国で住所を有しない個人がどのように中国での居住の満5年を計算するかの問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税字〔1995〕98号、以下、「98号文書」という )第1条に、「個人が中国国内においての居住が満5年となるとは、中国国内において連続しての居住が満5年となることをいい、即ち連続した5年の各納税年度がすべて満1年であることをいう」とされています。

満5年以後の納税義務は、98号文書の第2条に「個人が中国国内に居住して満5年の後、第6年目からの各年度中の国内の居住が満1年のものはすべて、その源泉を国内・国外とする所得すべてにつき納税申告を行わなければならない。国内の居住が1年に満たないものについては、国内を源泉とする所得について申告納税を行う。当該個人が6年目以降のある納税年度に国内での居住が90日に満たない場合、実施条例第7条の規定に基づき納税義務を確定することができ、再び居住が満1年となったときからあらためて5年の期限が計算される」と規定されています。
当該条項の規定からわかるように、満5年の納税義務の判定は、居住して満5年後の各年度から計算され、満1年のものはすべての所得につき納税、1年に満たないものは国内を源泉とする所得についてのみ納税となります。90日に満たないものは、「実施条例」第7条の規定に基づき納税義務を確定するだけでなく、同時に再度満1年となった年からあらためて5年の期間を計算することになります。
ここで特にご注意いただきたいのは、外国籍個人が国内に居住して満5年後、6年目の居住が満1年であれば国内・国外を源泉とするすべての所得につき納税義務が生じるわけですが、個々での所得とは賃金給与だけでなく、その他の各種所得が含まれることです。これには、国外での経営所得、賃貸所得等が例としてあげられます。もちろん、その6年目において、1回の出国が30日を超えたり累計で90日を超えることがあれば、これは6年目は満1年であることにはなりません。

4 就業期間と居留期間の計算について

簡単にいえば、外国籍個人の国内滞在数は、「業務は半日、居留は1日」の原則で計算されます。
「中国国内に住所を有しない個人の租税協定実施と個人所得税法の若干の問題についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2004〕97号)には、以下の規定が見られます。

「1 納税義務判定時にどのようにして中国国内の居住日数を計算するか。
中国国内に住所を有しない個人は、その中国国内の居住日数を計算して確定する必要があり、それにより税法に及び協定又は取り決めの規定に基づき、それをもって、中国でどのような納税義務を負うかを確定するときには、すべてその個人の実際の滞在日数により計算する。上述の個人の入国、出国、往復又は何度か行き来した日の当日は、すべて1日として中国滞在日数を計算する。」
2 個人の入出国当日につき、いかに中国国内の就業時間を計算するかについて
中国国内・国外の施設で同時に職務につくか、又は国外機構でのみ職務についている、国内に住所を有しない個人が、「中国国内に住所を有しない個人の個人所得税計算納付に係る若干の具体的問題についての、国家税務総局の通知」(国税函発〔1995〕125号)第1条の規定に基づき、その国内での業務時間を計算する場合、その入国、出国、往復又は何度か行き来した日の当日は、半日としてその中国滞在業務時間が計算されます。

News letter No.026

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

貿易企業の委託加工輸出業務に係る4方式の比較

 
外国貿易企業の委託加工業務は、原材料調達方法の違いからみると、次の4種類のパターンに分けられるかと思われます。

  • 中国国内で原材料を仕入れて委託加工を行なう
  • 一般貿易の形式で原材料を輸入し委託加工を行なう
  • 来料加工方式で委託加工を行なう
  • 進料加工方式で委託加工を行なう

では、どの方式がキャッシュフロー的に最も有利でしょうか?以下、そのメリットとデメリットにつき検討し、また例として同じ数字を用いて結果を計算してみたいと思います。
【用いる数字の前提】
貿易企業が購入した原材料の価格が100元、これを加工メーカーに10%の利益を乗せて販売、加工メーカーの税抜加工費はすべて20元、最終輸出価格は150元(来料加工方式の加工費は50元)、双方の増値税はともに17%とし、その他の要素は考慮しません。
1 国内で原材料を仕入れて委託加工を行なう方式について
貿易企業が国内で原材料を仕入れ、委託加工を行った後輸出する場合の還付申請手続については、「輸出物品・役務に係る増値税及び消費税政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2012]39号、以下「39号文書」という)第4条第(5)項で以下が規定されています。
「貿易企業の輸出委託加工修理交換物品に係る増値税還付(免税)の税計算依拠は、加工修理交換費用の増値税専用発票に記載された金額とする。貿易企業は加工修理交換に使用した原材料(進料加工税関保税貨物である輸入材料は除く)を、加工修理交換を受託するメーカーに販売し、加工修理交換を受託したメーカーは、原材料を原価とし加工修理交換費用を加えた発票を発行する。」

上記のように、貿易企業が国内で原材料を仕入れ、委託加工を行った後輸出する方式においては、その税還付の根拠は原材料と加工費の二つの部分により構成されています。39号文書が出される前は、このような状況においては、原材料の発票と加工費の発票とを分けて還付申請することが可能でした。ところが、39号文書では極めて明確に、その基本方式につき、貿易企業が原材料を加工メーカーに販売し、加工メーカーは原材料の価格と加工費を合わせて製品発票を発行して、貿易企業の税還付申告は、製品発票のみに基づいて行なうものであると規定しています(進料加工の税関保税原材料は除く)。
このケースで計算すると次のようになります。
国内仕入の税抜価格100元、仕入増値税17元、加工工場に販売する税抜価格110元、売上増値税=110×17%=18.7元、ここまでで貿易企業が納付すべき増値税18.7-17=1.7元。
加工工場の原材料仕入原価は110元、仕入増値税18.7元、加工費税抜金額20元(利益を含む)、加工費にかかる売上増値税3.4元、発行した製品発票の税抜金額130(110+20)元、売上増値税=130×17%=22.1元、加工工場が納付すべき増値税=22.1-18.7=3.4元。
貿易企業が加工工場から加工後の製品を購入する際に取得する発票の税抜金額は130元、仕入増値税22.1元、還付率を13%とすると還付税額は16.9元、輸出売上150元。
上記より貿易企業が得るキャッシュフローは、-117+128.7-1.7-152.1+16.9+150=24.8元となります。
2 一般貿易で原材料を輸入し委託加工を行なう方式について
上記と同様、加工工場に原材料を販売し、原材料+加工費の金額をもって加工工場から買い取り、加工工場は原材料費と加工費をあわせた金額で発票を発行する方式です。貿易企業はこの発票に基づき税の還付を申請します。1のケースとの違いは、輸入時に関税を納付する必要があるかもしれない点にあります。このケースでの計算は以下のようになります。
貿易企業が輸入する原材料の税抜価格100元、関税率10%、輸入増値税=110×17%=18.7元、加工工場に販売する税抜価格121元、売上増値税=121×17%=20.57元、ここまでで貿易企業が納付すべき増値税=20.57-18.7=1.87元。
加工工場の原材料仕入原価は121元、仕入増値税20.57元、加工費税抜金額20元(利益を含む)、加工費にかかる売上増値税3.4元、発行した製品発票の税抜金額141(121+20)元、売上増値税=141×17%=23.97元、加工工場が納付すべき増値税=23.97-20.57=3.4元。
貿易企業が加工工場から加工後の製品を購入する際に取得する発票の税抜金額は141元、仕入増値税23.97元、還付率を13%とすると還付税額は18.33元、輸出売上150元。上記より貿易企業が得るキャッシュフローは、-128.7+141.57-1.87-164.97+18.33+150=14.36元となります。

3 来料加工で委託加工を行なう方式について
「『輸出物品役務に係る増値税と消費税の管理弁法』公布についての、国家税務総局の公告」(2012年第24号、以下「24号公告」という)第9条第(4)項第2号には、以下が規定されています。
「来料加工の委託加工輸出物品の免税証明及び消込照合処理
(1)来料加工による委託加工業務に従事する輸出企業は、加工企業が発行した普通発票を入手した後、普通発票発行の日から次月の増値税納税申告期限までに、「来料加工免税証明申請表」に記入して、正式に電子データを提出して申告を行い、また以下資料を主管税務機関に提出して「来料加工免税証明」の手続を行う。
  ①輸入物品輸入申告書原本及びコピー
  ②加工企業が発行した普通発票原本及びコピー
  ③主管税務機関が提出を要求するその他の資料
輸出企業は「来料加工免税証明」を加工企業に引渡し、加工企業はこの証明をもって税務機関で加工費の増値税、消費税の免税手続を行わなければならない。」
このように、貿易企業は来料加工の原材料を加工工場に渡して(税関の許可を得た上で)加工を行い、加工工場はその加工した製品につき、貿易企業に普通発票を発行し、貿易企業は24号公告が規定する期限内に、主管税務機関に対し24号公告が要求する資料を提出して、「来料加工免税証明」の手続を行い、当該証明を加工工場に引渡します。加工工場はこれに基づき、主管税務機関で加工費の増値税・消費税の免税手続を行うことになります。このケースでは以下のようになります。
貿易企業が輸入する原材料は価値100元(但し無償)、関税0、輸入増値税0、原材料を無償で加工工場に引渡し。
加工工場の原材料原価は0、仕入増値税0、加工費税抜金額20元(利益を含む)、加工費に係る増値税は免税、発行した製品発票の税抜金額20、売上増値税0。
貿易企業が加工工場から加工後の製品を回収する際に取得する発票の税抜金額は20元、仕入増値税0、輸出加工費売上50元。上記より貿易企業が得るキャッシュフローは50-20=30元。

4 進料加工で委託加工を行なう方式について
このとき輸入した原材料は、税関の監督管理下にある保税物品であるため、貿易企業はこれを加工工場に販売することはできません。販売すればこれは一般輸入方式となり、関税と増値税を納付する必要が生じ、進料加工方式とは呼べなくなります。よって、貿易企業は原材料を無償で加工工場に引き渡し、加工工場が発行した加工費に係る増値税専用発票をもとに還付申請することになります。これについての規定には以下があります。
「輸出物品役務に係る増値税及び消費税関連問題についての、国家税務総局の公告」(2013年第65号)
第4条「輸出企業が加工貿易の材料輸入に対し、委託加工を行なって輸出する場合、税還付(免税)の申告又は『来料加工免税証明』発行の申請を行なう際に、提供する加工費の発票が加工貿易手帳(帳面)に記載された加工企業が発行するものでないとき、輸出企業は主管税務機関に対し書面でその理由を説明しなければならず、あわせて主管税関に対しても書面説明を提出しなければならない。そうでない場合、進料加工委託業務に該当するものは、対応する加工費については控除することができないか、又は還付を申請することができない。」
このように、しかるべき手続をふめば、輸出企業は進料加工の委託加工費につき、控除又は還付を申告することができます。
このケースでは以下のようになります。
貿易企業が輸入する原材料の原価は100元、関税0、輸入増値税0、原材料を無償で加工工場に引渡し。
加工工場の原材料原価は0、仕入増値税0、加工費税抜金額20元(利益を含む)、加工費に係る増値税は20×17%=3.4元、貿易企業が加工工場から加工後の製品を回収する際に取得する発票の税抜金額は20元、仕入増値税3.4元、輸出売上150元。還付率13%、税還付額2.6元。
上記より貿易企業が得るキャッシュフローは -100-23.4+2.6+150=29.2元となります。
以下は四つの方式につき、表にまとめたものです。

材料国内仕入 材料一般貿易輸入 来料加工 進料加工
1貿易企業の材料関連
貿易企業の原材料原価 100 100 0 100
貿易企業の原材料増値税 17 18.7 0 0
貿易企業の原材料関税 0 10 0 0
貿易企業の原材料販売又は引渡し 110 121 100 100
貿易企業の原材料売上増値税 18.7 20.57 0 0
貿易企業の加工までに納付する増値税 1.7 1.87 0 0
2加工工場の税
加工工場の原材料仕入原価 110 121 0 0
加工工場の原材料仕入増値税 18.7 20.57 0 0
加工工場の税抜加工費 20 20 20 20
加工工場の発票税抜金額 130 141 20 20
加工工場の売上増値税 22.1 23.97 0 3.4
加工工場の納付する増値税 3.4 3.4 0 3.4
3 貿易企業の加工工場からの回収
貿易企業の加工製品取得原価 130 141 20 20
貿易企業の加工製品仕入増値税 22.1 23.97 0 3.4
還付率 13% 13% 13%
還付額 16.9 18.33 0 2.6
還付不能原価振替 5.2 5.64 0 0.8
輸出売上 150 150 50 150
4 貿易企業の純キャッシュフロー 24.8 14.36 30 29.2

税率が異なる場合、結果も違ってきます。以下は還付率の違いによる変化の対比表です。

還付率の違いによる純キャッシュフローの違い

還付率 キャッシュフロー
原材料国内仕入による委託加工 一般貿易輸入による委託加工 来料加工による委託加工 進料加工による委託加工
還付率17% 30 20 30 30
還付率13% 24.8 14.36 30 29.2
還付率11% 22.2 11.54 30 28.8
還付率8% 18.3 7.31 30 28.2
還付率5% 14.4 3.08 30 27.6

表からみれば、貿易企業が加工貿易を行なうときにキャッシュフロー上最も有利な方式は来料加工による方式のように見受けられます。この主な理由は、還付率に係るロスが発生しないことがあげられるかと思われます。また、原材料の代金を支払う必要がないため資金繰り面でもメリットがあるかもしれません。但し、その手続や原材料管理は当然国内調達や通常貿易方式にくらべ煩雑なものとなります。キャッシュフロー上最も不利となるのは、一般貿易方式です。これは関税の発生や、加工企業に原材料を売り渡した上で、加工完了後買い戻す必要があるため、増値税額がふくらみ、結果として還付されない部分の金額も大きくなることがあるかと思われます。残る二つの進料加工と国内仕入を比較すれば、進料加工のキャッシュフローが有利となりますが、これは加工企業に原材料を売り渡す必要がないため、還付されない金額への影響が少なくなるためと考えられます。

国内外関係企業間借入に関する税務規定

関係企業間で資金の貸付を行なうことは、国内外にかかわらずよく見られることです。これに関わる中国の税務規定がどのようなものであるか、ここで少し紹介したいと思います。
1 関係会社間の利息に対する、税法の損金処理規定
「中華人民共和国企業所得税実施条例」(国務院令第512号)の規定
第38条 「企業の生産経営活動において発生する下記の利息支出は、損金として処理することができる。…
(2)非金融企業が非金融企業に対して行なう貸付への利息支出で、金融企業の同時期の同類の貸付利息をもって計算する額を超えない部分」
「関係会社への利息支払の損金処理基準関連税務政策問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税【2008】121号)の規定
「企業が実際に支払った関係会社への利息支出は、本通知第2条の規定に合致するものを除き、それが受け取る関係会社の債権性投資と権益性投資の比率が次のもの。
  (1)金融企業 5:1
  (2)その他企業 2:1」
「『特別納税調整実施弁法(試行)』発行についての、国家税務総局の通知」(国税発[2009]2号)の規定
第86条 「関係会社からの『債資比率』の具体的計算方法は次のとおり。
関係会社債資比率=年度各月平均関係会社からの債権性投資の和/年度各月平均権益性投資の和 そのうち
各月平均関係会社債権投資=(関係会社債権投資月初帳簿残額+月末帳簿残額)/2 各月平均権益性投資=(権益性投資月初帳簿残額+月末帳簿残額)/2
権益性投資は企業の貸借対照表の株主資本の金額となる。株主資本が実収資本(資本金)と資本剰余金の和より小さいとき、権益性投資は実収資本(資本金)と資本剰余金の和となる。実収資本(資本金)と資本剰余金の和が実収資本(資本金)より小さいとき、権益性投資は実収資本(資本金)の金額となる。」

上記より、関係企業間の借入利息支出の損金処理については、「金融企業の同時期同類の貸付利息をもって計算した額を超えない」という規定だけではなく、さらに資本弱体化に関する要求もあり、金融企業の同時期同類の貸付利息をもって計算した額を超えない範囲内で、非金融企業であれば借入金額が企業の権益性投資の2倍を超えてはならないとされています。
当該権益性投資は「株主持分」、「実収資本と資本剰余金の和」「実収資本」に照らして、金額の大きなものが計算に採用されます。
国内企業が利息から源泉徴収するものは、企業所得税及び営業税とその付加税となります。
2 海外に支払う利息に係る税務処理
国内企業が源泉徴収する当該利息に係る企業所得税と営業税及びその附加税については、「『非居住者企業の所得税源泉徴収管理暫定弁法』発行についての、国家税務総局の通知」(国税発[2009]3号、以下「3号文書」という)に以下の規定が見られます。
第3条 「非居住者企業が中国国内から得る株式利息、配当金等の権益性投資収益及び利息、リース料、特許権使用料所得、財産譲渡所得及びその他の所得につき納付すべき企業所得税に対しては源泉徴収方式を採用する。関連法律規定又は契約の約定に基づき、非居住者企業に対し、直接関連代金の負担義務を負う組織又は個人が源泉徴収義務者となる。」
「中華人民共和国企業所得税法実施条例」の規定
第7条「企業所得税法第3条にいう中国国内・国外を源泉とする所得」は、以下の原則に照らして確定される。….
(5)利息所得、リース所得、特許権使用料所得は、所得の負担・支払企業又は機構・場所の所在地により確定するか、又は所得を負担・支払する個人の所在地により確定する。」
利息を支払う企業が国内にあれば、この利息は3号文書がいうところの「非居住者企業が取得する中国国内を源泉とする利息」に該当するため、これに係る企業所得税は源泉徴収しなければならず、その徴収義務者は中国国内企業となります。

「中華人民共和国営業税暫定条例実施細則」(国家税務総局令第52号)の規定
第4条「条例第1条の中華人民共和国国内(以下、「国内」という)での条例が規定する役務の提供、無形固定資産譲渡又は不動産の販売とは、以下をいう。
(1)条例が規定する役務を提供又は受入する組織又は個人が国内にある。」
利息所得は営業税の課税範囲に該当し、それを受けた者が国内にあるため、国内で提供される利息課税役務に該当し、これは国内で営業税を納付する必要があり、当該国内企業が営業税の源泉徴収義務者となります。
この利息所得に係る企業所得税については、以下にも留意する必要があります。
「非居住者企業所得税管理の若干問題についての、国家税務総局の公告」(2011年第24号、以下、「24号公告」という)の規定
第1条  「中国国内企業(以下、「企業」という)と非居住者企業とが利息、リース料、特許権使用料等の所得に関わる契約又は協議を締結し、契約又は協議が約定する日になっても上記金額を支払っていないか、又は契約もしくは協議を変更もしくは修正して支払を延期したがすでに当期の原価、費用として計上して、企業所得税の年度申告書において損金とした場合、企業所得税の年度申告時に企業所得税法の関連規定に基づき企業所得税を源泉徴収しなければならない。
企業が上記の、支払期限は到来しているがまだ支払っていない金額を、一括して当期の原価、費用にするのではなく、相応の資産取得額又は企業の開業費に計上し、このような資産の使用投入又は生産経営開始後に期ごとに分けて原価・費用とし、年度ごとに損金とした場合でも、企業が関連試算を計上した年度の申告時に、上記所得全額にかかる企業所得税を源泉徴収しなければならない。
企業が契約又は協議が約定する日より前に上記の金額を支払った場合、実際に支払ったときに関連規定に基づき企業所得税を源泉徴収しなければならない。」
国内企業が国外企業に支払う利息は、中国の発票を入手することはできず、国外企業が発行した当該国の書式に基づく領収書等の証憑になるかと思われます。これをもって中国企業は損金とできるでしょうか?24号公告を見て考えられるのは、企業所得税の年度申告時に当該利息につき企業所得税を源泉徴収するのであれば、当該利息は損金とすることができるということです。これは、企業所得税法の実際支出の原則に合致しており、国内企業が源泉徴収義務を履行しないことを防止するもので、またこうすることで、企業所得税の課税所得を減らせるものと思われます。
それでは、24号公告の趣旨でいうなら、企業所得税の源泉徴収は自らの企業所得税の年度申告までにやればよいのでは。この理解は正しいでしょうか?実は、正しくないものと考えます。
「中華人民共和国企業所得税法実施条例」(国務院令第512号)第18条には、「利息収入」は契約が約定する債務者が利息を支払うべき日をもって収入を実現する」と規定されています。
また上述の3号文書の第7条にも、次の規定があります。
「源泉徴収義務者が毎回非居住者企業に対し本弁法第3条に規定する所得を支払うか、又はその支払期限が到着したときには、支払った又は期限が到着した支払金額から企業所得税を源泉徴収しなければならない。
本条にいう支払期限が到着して支払うべき金額とは、支払人が発生主義原則に基づき原価・費用に計上した未払金をいう。
源泉徴収義務者は、毎回の源泉徴収時には、その主管税務機関に対し「中華人民共和国企業所得税源泉徴収報告表」及び関連資料を送付し、源泉徴収した日から7日以内に国庫に納付しなければならない。」
このように、国内企業は契約が規定する利息の支払期日、又は支払い期日より前倒しで支払った日に、企業所得税を源泉徴収し、徴収した日から7日以内に納付する必要があることになります。

営業税の源泉徴収義務についても類似の規定がみられます。
「中華人民共和国営業税暫定条例」(国務院令第540号)の規定
第12条 「営業税の納税義務発生時間は、納税者が課税役務を提供、無形固定資産を譲渡、又は不動産を販売して、あわせてその代金を収受したか又はその代金を収受することの証憑を入手したその日となる。営業税の源泉徴収義務発生時間は、納税者の営業税納税義務が発生したその日となる。」
同条例第15条 「営業税の納税期限はそれぞれ5日、10日、15日で、1か月又は四半期とする。納税者の具体的な納税期限は、主管税務機関が納税者の税額の大小により査定する。期限を固定して納税することができない場合、そのつど納税してもよい。
納税者は1か月又は1四半期を一つの納税期間とする場合、期日の末日から15日以内に申告納税する。、5日、10日又は15日を一つの納税期間とする場合、期日の末日から5日以内に税金を予定納付し、次月の1日から15日までの間に申告して前月の納税金額を精算する。
源泉徴収義務者の税の納付期限については、上述2項に照らして処理する。」
「中華人民共和国営業税暫定条例実施細則」(財政部・国家税務総局令第52号 )の規定
第24条「条例第12条にいう、営業収入の代金を収受することの証憑を入手したその日とは、書面契約が確定した支払日当日をいう。書面で契約を締結していないか又は契約に支払日の確定がない場合、課税行為が完了した日とする」
このように、国内企業は契約が規定する利息の支払日、又は支払期日より前の実際支払日の営業税を源泉徴収し、その納税については、上述の規定に照らして行なう必要があります。

News letter No.025

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

家賃賃貸発票に係る税について

 
企業が経営を行なう中で、建物物件の賃貸は経常的に発生する事項です。この支出を損金とするには発票が必要ですが、ではどのように発票を発行してもらうことが税務上最も有利でしょうか?以下に少しご紹介したいと思います。
(背景)メーカーであるA社は、他のB社から建屋を賃貸しており、年間の賃貸料は税抜で100万元です。B社からは、この価格を決めたときには税金のことは考慮していないので、税金が発生する場合A社で負担してほしいと言われ、A社はこれを了承しました。このケースで、A社はどのようにすれば節税が可能でしょうか?
B社は企業なので、建物を貸した場合、建物税12%並びに営業税5%及びその附加税である都市建設維持税、教育費附加、地方教育費附加、水利基金費(それぞれ営業税の7%、3%、2%、1%、営業税と附加税の合計は5.65%)を納付する必要があります。(その他付随して発生する税はここでは省略します)よって、負担すべき税金は以下となります。

建物税=100万×12%=12万
営業税及び附加税=100万×5.65%=5.65万
税金合計12万+5.65万=17.65万
このとき、B社がA社のために発行する発票の形式には、次のような2種類が考えられます。
(1)100万元を家賃として発票を発行した場合
この場合A社が支払う金額は、100万+17.65万=117.65万元ですが、このうち17.65万元は本来B社が支払う税金を肩代わりしたものであるため、損金にはできません。その根拠は「企業所得税法」第8条に定める以下の規定にあります。
「企業に発生した、原価、費用、税金、損失及びその他支出を含む、収入と関連のある、合理的支出は、課税所得額から控除することができる。」
この税金は、A社とは本来関係のないものであることから、上記規定に基づけば、損金として処理することはできないことになります。
(2)税込金額を契約家賃とした場合
この場合A社が支払う金額は100÷(1-12%-5.65%)=121.43万元です。B社の建物税は121.43万×12%=14.57万元、営業税及び附加税は121.43×5.65%=6.86万元、税金合計は21.43万元となります。B社が納税後に手元に残る金額は121.43万-21.43万=100万元ですので所期の目的は達成されます。A社はB社が発行した121.43万元の家賃発票の金額につき、すべて損金とすることができます。
以上の二つのケースからみて、(1)の処理ではA社が支払う金額は117.65万元で、(2)の処理の121.43万元より少なくなります。ところがこれを損金処理の側面からみると、(1)ではその金額は100万元と(2)の処理の121.43万元にくらべ小さいものとなります。どちらがA社にとって税務上有利なのでしょうか?次のような表にして比較してみました。

項目 ①税抜で家賃発票を発行した場合 ②税込で家賃発票を発行した場合 ③差額=②-① 税金に与える影響
家賃発票金額 100.00 121.43 * *
建物税 12.00 14.57 * *
営業税及び附加税 5.65 6.86 * *
税金合計 17.65 21.43 ④3.78 *
企業所得税上損金となる金額 100.00 121.43 * *
企業所得税への影響額 * * * *
企業所得税税率25% 25.00 30.36 ⑤-5.36 ④+⑤=-1.58
企業所得税税率20% 20.00 24.29 ⑥-4.29 ④+⑥=-0.50
企業所得税税率15% 15.00 18.21 ⑦-3.21 ④+⑦=0.57
企業所得税税率10% 10.00 12.14 ⑧-2.14 ④+⑧=1.64
未実現課税所得額 - - - ④+ 0=3.78

このように、企業所得税の税率が25%又は20%で、企業所得税上の課税所得がある場合、税込金額で発票を発行してもらったほうが、税務上有利で、資金的負担は軽くなるとといえるかと思われます。これに反して、企業所得税の税率が15%又は10%で、やはり企業所得税上の課税所得があるならば、税抜金額で発票を発行してもらったほうが企業の負担は軽くてすみます。

ただし、この表で計算できるのは、ある一つの期における事情だけです。現在及び将来において、企業所得税を納税する必要があるかどうかをます考慮しなければ、上記の比較は意味をなさないものとなってしまうことにご留意をお願いいたします。
ここであわせてご注意いただきたいのは、相手側が企業であり、企業が本来の建物税を納付する際には、この賃貸部分に関して納める建物税は、差し引くことができるという点です。よって、借主はこのことを理由に、建物税の負担については軽減してもらうべく要求することも可能かと考えます。家賃と建物の取得価格から計算する分岐点は次のように計算されます。
賃貸部分の建物の取得価格×(1-30%)×1.2%=年間賃貸料×12%
税負担の均衡点=年間賃貸料÷賃貸部分の建物の取得価格=7%。
賃貸料が賃貸部分の建物の取得価格の7%であるとき、賃貸に係る建物税と建物の取得価格をもとに計算した賃貸部分の建物税の金額とが同等となります。例をあげれば、取得価格が300万元の建物のうち、100万元の部分を賃貸し、年間賃貸料が7万元の場合、賃貸に係る建物税は7万×12%=0.84万となり、建物の取得価格300万元をもとに計算した建物税から差し引くことができる取得価格100万元に相当する部分の建物税は100×(1-30%)×1.2%=0.84万となって、同一金額になります。
よって、B社に支払う年間賃貸料が、対象となる建物部分の取得価格の7%より小さい場合、B社には賃貸により負担が増加した建物税というものは存在しませんので、A社は建物税は負担しない旨要求することが可能かと考えます。また、大きい場合でも差額のみの負担で足りるはずです。このことを考慮に入れるなら、上記の表中のA社が負担すべき税金の数字は少し変わってくるかと思われます。
ここまで述べてきたのは貸主が企業であるケースです。個人の住宅を借りた場合であれば、営業用建物と住宅の違い、家賃金額の違い、負担する個人所得税、営業税及び付加税等の相違を加味した上で、やはり上記の表の原理に基づき比較することになるかと存じます。

この賃貸行為はB社が行なうものであり、建物税も営業税もその納税義務者はB社であるのに、A社がそれを負担してさらに損金にすることは、税法に違反するものとの疑いをもたれないかと懸念される方がいらっしゃるかもしれません。建屋の賃貸は納税者の経営における通常の経済業務です。その賃貸料は、双方が合意して締結する契約であり、「契約法」等の関連の法律法規の規定に合致していれば、貸主がそれに係る税金をコストとして考えるの正常なことかと考えます。
建物の取得価格、建物の減価償却、関連税金等を貸主が利益確保のため、借主に負担するよう要求して賃貸料収入に加えることは、税法上問題はないものと考えます。

遊休建物に対する建物税について

遊休建屋の建物税納税義務については、建物の所有権者及び建物の使用状態に基づき判定するとされています。具体的規定は以下の通りです。
1 建物所有権者が不動産のデベロッパーの場合
「建物税、都市土地使用税関連政策規定についての、国家税務総局の通知」(国税発[2003])89号)第1条には、「不動産デベロッパーが開発する販売用建物物件は、その販売前には不動産デベロッパー企業にとっては一種の商品であることから、不動産デベロッパー企業が建築した販売用建物については、販売前には建物税は徴収しない。但し、販売前に不動産デベロッパー企業がすでに使用又はリース・レンタルしている販売用建物物件については、規定に基づき建物税を課税する。」と規定されています。
2 建物所有権者が不動産デベロッパー企業以外の場合
「中華人民共和国建物税暫定条例」(国発〔1986〕90号)第3条には、「建物税は、建物の取得価格から10%から30%を控除した残額をもとに計算して課税する。具体的にどれだけ控除するかは、省、自治区、直轄市の人民政府が規定する」と定められています。
また、「建物税・都市土地使用税関連政策規定についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2003〕89号)第2条には、次の規定が見られます。
(1)新たに販売用建物を購入した場合、建物が使用に供された翌月から建物税及び土地使用税を課税する。
(2)存量建物物件(購入または自ら建築した物件の所有権証明書を取得したもの)については、建物の権利の移転、変更登記手続を行なった日から、不動産権利登記期間が建物権利証を発行した日の次の月から、建物税及び都市土地使用税を課税する。
(3)建物のリース・レンタルについては、リース・レンタルに供した次の月から建物税と都市土地使用税を課税する。

「建物税の若干の具体的問題についての、財政部・国家税務総局の解釈及び暫定規定」(財税地字〔1986〕8号)第19条规定には、「納税者が自ら建設した建物については、検収手続を行った翌月から建物税を課税する。納税者が検収手続を行なう前にすでに使用又はリース・レンタルに供していた新築建物は、規定に基づき建物税を課税する」と規定されています。
また、第16条には、「関連部門の鑑定を経た、損壊して居住に堪えない建物及び危険家屋については、使用を停止した後は建物税を免除する」と規定され、さらに第24条では、「建物が大修理のために半年以上使用を停止している場合、納税者が申請し、税務機関が審査した上で、大修理期間の建物税が免除されることができる」とも規定されています。
このように、企業が保有する建物が「損壊して使用に堪えない及び危険家屋である」場合や、「大修理のため半年以上使用を停止している」といった特殊状況では、条件を満たしていれば建物税が免除されますが、その他の遊休建物については、取得価格に基づき建物税が計算されることになります。
3 建物所有権者が個人の場合
「中華人民共和国建物税暫定条例」(国発〔1986〕90号) 第5条には、「個人が所有する非営業用建物」については建物税は免除するとされています。ここでいう「非営業用」とは、「オフィス用、オフィス・住宅両用・住宅用」といった建物の性質を指すものではなく、建物の使用状態を指すものです。保有する建物を賃貸すれば、その建物の性質が住宅であれオフィス用であれ、非営業用とはならず、建物税を納付する必要が生じます。となれば、個人が保有する遊休建物は、その性質のいかんにかかわらず、すべて「非営業用」に該当し、建物税を納付する必要はないかと考えます。
個人が建物の賃貸を行なう場合の建物税は以下の規定に基づき課税処理されます。
「低賃料賃貸住宅、経済適用住宅及び住宅賃貸関連税務政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2008]24号)第2条第(3)項には、以下が規定されています。
「個人に対し賃貸する住宅については、用途を区分せず3%の税率の基礎の上にこれを半減した営業税と4%の税率で建物税を課税する。土地使用税は免除する。」
このように、個人が住居を賃貸する際の建物税の税率は4%となっています。ただし、個人が貸し出す住居用でない建物(建物産権証上の建物の性質を参照)についてはこの優遇を受けることはできず、建物税は家賃収入の12%で計算されます。

コンタクト

ニュース

  • News letter No.029 - 2016年4月20日
    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
  • news letter028 - 2016年4月19日
    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
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