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News letter No.019

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務ニュース)

小型薄利企業に対する所得税優遇政策関連問題についての、財政部・国家税務総局の通知(財税[2014]34号)

 
4月8日、財政部と国家税務総局は、さらに小型薄利企業の発展をサポートするため、企業所得税優遇に関する掲題の通知を発表しました。その内容は以下の通りです。

1.2014年1月1日から2016年12月31日まで、年間課税所得が10万元以下の小型薄利企業は、その所得の50パーセントを減じた上で20パーセントの税率をもって企業所得税を納付する。

2.本通知の小型薄利企業とは、「中 華人民共和国企業所得税法」及びその実施条例、並びに関連税務政策が規定する小型薄利企業をいう。

(税務解説)

「小型薄利企業に対する所得税優遇政策関連問題についての、財政部・国家税務総局の通知」解説
-小型薄利企業への優遇の拡大-

小型薄利企業へのさらなる企業所得税優遇につき、財政部と国家税務総局は上述の通知を発表しました。以下では、小型薄利企業への優遇の今までの経緯と今回の優遇の内容につき、ご紹介したいと思います。

1 小型薄利企業への優遇は徐々に拡大
小型薄利企業とされる場合とそうでない場合では、支払うべき税金にどのくらい違いがあるのでしょうか。簡単な数字をあてはめれば、次のようになります。

たとえば、課税所得額が10万元の場合、小型薄利企業の条件にあてはまらなければ25パーセントの税率が適用されその税額は2.5万元ですが、小型薄利企業が適用される場合、10万元×50%×20%=1万元と、税率が10パーセントであるのと同様の税額となります。これは大きな優遇かと思われます。

小型薄利企業に対する政策の流れ

 2008年に改定された企業所得税法及びその実施条例では、小型薄利企業の税率は20パーセントと定められました。この後、次々とその基準及び税率に対し新しい通知が発表されます。

・2010年1月1日-2011年12月31日 年間課税所得額が3万元以下の小型薄利企業は、課税所得を半分とした上で20パーセントの税率で課税
・2012年1月1日-2015年12月31日 年間課税所得額が6万元以下の小型薄利企業は、課税所得を半分とした上で20パーセントの税率で課税
・2014年1月1日-2016年12月31日 年間課税所得額が10万元以下の小型薄利企業は、課税所得を半分とした上で20パーセントの税率で課税

上記のように、税務機関の小型薄利企業に対する優遇は、当初の課税所得3万元以下から今回の10万元以下と、一貫してその範囲を拡大していることがわかります。

2 小型薄利企業の指標計算
小型薄利企業に対する基準を定めている規定には以下があります。

(1)企業所得税法実施条例(以下、「実施条例」という)

第92条 企業所得税法第28条第1項が定める小型薄利企業の条件とは、国が制限又は禁止しない分野に従事する、下記条件に合致する企業をいう。
①工業企業の場合、年度の課税所得額が30万元を超えず、就業する人員が100人を超えず、資産総額が3,000万元を超えないもの。
②その他の企業の場合、年度の課税所得額が30万元を超えず、就業する人員が80人を超えず、資産総額が1,000万元を超えないもの。

(2)「小型薄利企業の所得税予定納税問題についての、国家税務総局の通知」(国税函〔2008〕251号)(以下、「251号文書」という)の第3条には、以下のように、それぞれの条件につき定義が説明されています。

(二)就業人数:納税年度内に企業との間で労働関係を形成した(相対的に固定された関係を含む)従業員の平均人数
年度従業員数=(1月+2月+……+12月)/12
(三)資産総額:企業の全ての資産の総量上のひとつの叙述であり、企業の株主権益と負債の和となる。前年度の貸借対照表の資産総額を記載する。
年度資産総額=(期初+期末)/2

(3)従業員数と資産総額に対する計算には、実はもろもろの規定の間に衝突がみられます。

251号文書が規定する計算方法は上記の通りですが、これは「企業所得税優遇政策実施に係る若干問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2009〕69号、以下、69号文書という)が規定する計算方法とは違っています。69号文書の定義は以下です。

実施条例第92条第1項第2号での就業人数とは、企業が労働関係を形成した従業員数と企業で受け入れている派遣労働者の人数の和をいう。就業人数と資産総額の指標は、企業の1年間の平均値により確定し、具体的な計算式は以下となる。
月平均値=(月初値+月末値)÷2
全年月平均値=全年各月平均値の和÷12
年度の途中で開業した、又は経営活動を終了したものは、その実際の経営した期間を一つの納税年度として上記指標を確定する。

69号文書は2009年に発表され、251号文書は2008年に発表されています。それなら新しいものを基準とするのではないかと思われがちですが、実際にはそうではありません。「小型薄利企業の2010年度企業所得税予定納税関連問題についての、国家税務総局の通知」(国税函〔2010〕185号)と「小型薄利企業の企業所得税予定納税関連問題についての、国家税務総局の公告」(2012年第14号、以下、「14号文書」という)ではともに、「条件に合致する小型薄利企業の『就業人数』『資産総額』の計算基準は、251号文書の第2条に基づき実施する」と規定されています。

このことから、小型薄利企業の各指標の基準を実施するにあたっては、251号文書に基づき実施すべきである、という結論が導かれるのではないかと考えます。

3 申告方式
上述の14号文書には、小型薄利企業の優遇につき「予定納税は優遇、年度には実際に基づく」という記載がみられます。

すなわち、企業所得税を各四半期(月)ごとに予定納税する際には、予定納税申告表の9行目の「実際利益総額」に15パーセントをかけたものを暫時12行目の「減免所得税額」に記入し、年度終了時には税務期間が当該年度において、はたして小型薄利企業に該当するかどうかを確かめた後、もし該当しなければ、減免された所得税額を確定申告の際に補充して納付することになります。

条件に合致する小型薄利企業が企業所得税を予定申告する際には、主管税務機関に前納税年度には小型薄利企業の条件に合致していたという証明資料を提出しなければなりません。主管税務機関が企業から提供された関連証明資料を確認したあと、当該企業は前納税年度には規定された条件に合致していないと認定した場合、本公告第1条に規定する方法で納税申告表に記載することはできないとされています。

注:青島市の税務局の場合、小型薄利企業の関連証明の提供は要求されておらず、企業は自ら計算することですみます。

 

(税務知識)

増値税の免税政策が必ずしも企業に有利とは限らないことについて

増値税暫定条例及びその実施細則、並びに関連文書では、いくつかの増値税免税政策が規定されています。

例えば野菜や一部の生鮮の肉や玉子も流通環節では増値税が免除されています。技術譲渡・技術開発、及びこれに関連する技術コンサルティングや技術サービスも増値税は免除とされています。増値税の免税を受ければ納税者の税負担は下がるのが普通ですが、ただし状況によっては、免税政策を適用されたために、却って税負担が増えるという例外もあります。ここでは、そのようなケースにつきお話したいと思います。

1 免税項目に対応する仕入増値税は控除することができません。免税項目とそうでない項目の仕入増値税を明確に分けることができない場合、すべての仕入増値税を、免税項目の売上が全売上に占める割合をもって計算することになります。

免税項目の仕入増値税を売上増値税から控除できないということは、「鉄道運輸及び郵政事業を営業税から増値税への移行試行に組み入れることについての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕106号、以下、「106号文書」という)の第24条に次のように規定されています。

下記項目の仕入増値税額は、売上増値税額から控除することができない。

(1)簡易課税方式を用いて税額を計算した項目、非増値税課税項目、増値税免税項目、集団福利又は個人の消費に用いた購入物品、加工修理部品取替の役務もしくは課税サービスの受入。

納税者が増値税課税項目と免税項目を兼業している場合に、その仕入増値税を明確に分けられなければ、106号文書の第26条を参照することになります。

一般的な税額計算を適用される納税者が簡易課税方式で計算される項目、非増値税課税役務、増値税免除項目を兼業し、かつ控除不能の仕入増値税額を分けることができない場合、以下の計算式に照らして控除不能の仕入増値税額を計算する。

控除不能仕入増値税額=当期の分けることが不可能なすべての仕入増値税額×(当期の簡易課税方式で税額を計算した項目の売上高+非増値税課税役務売上高+増値税免税項目売上高)÷(当期の全部の物品売上額+当期の全部の役務売上額)

主管税務機関は、上記計算式に照らして年度の数値に基づき控除不能仕入増値税額に対する精算を行うことができる。
上記規定のとおり、当期に免税項目のため増値税が免除されれば(すなわち免税項目の売上増値税額が算出されなければ)それに対応する仕入増値税額は控除できず、その仕入増値税額は原価に加算しなければならなくなります。免税売上に対応する仕入増値税額を正確に分けることができなければ、免税売上が当期のすべての売上に占める割合で計算します。

そうであれば、当期の免税となった売上増値税額が、控除不能となった仕入増値税額より少なければ、納税者は免税売上を選んだために却って増値税の納付が増えてしまいます。

2 増値税免除と増値税不免除の税負担の分岐点

 それでは、どのようなときに免税選択が却って税負担を増大させてしまうのでしょうか。海外に技術サービスを提供するケースを例にとれば、次のようになるかと考えます。

中国国内の外資系製造企業A社は、ある新製品の研究開発活動を行っています。A社は、これに伴い新技術が形成された際には海外の親会社に当該技術の使用権を譲渡し、その対価を得る予定です。このA社のある月の増値税に係る状況は以下のようなものでした。

当期製品販売収入100万(税抜き)、売上増値税額17万
技術譲渡収入10.6万、当期仕入増値税額15万(すべて認証済み)
増値税の免税政策を適用しなかった場合、その増値税額は以下のとおりとなります。
当期納税額=売上増値税額-仕入増値税額=(17+10.6÷106%×6%)-15=17.6-15=2.6万
増値税免税政策を適用した場合、その増値税額は以下となります。
当期納税額=売上増値税額-仕入増値税額+原価に振り替える仕入増値税額=17-15+15×10.6÷(100+10.6)=17-15+1.44=3.44万

上記のとおり、当期の仕入増値税額が比較的大きいときには、免税政策を適用するほうが適用しないより多く税を支払うことになります。

計算すれば、当期の仕入増値税額=総收入×5.66%のときに、免税政策を適用してもしなくても税負担は同様のものとなります。よってこのときの仕入増値税金額が分岐点かと考えます。当期仕入増値税が分岐点を越えれば、免税政策が税負担の増大をもたらすというわけです。以下にちょっと数字を入れて試してみましょう。

当期仕入増値税額=総收入×5.66%=(10.6+100)×5.66%=6.26万のとき
・もし増値税免税政策を適用しなければ:
当期納税額=売上増値税額-仕入増値税額=(17+10.6÷106%×6%)-6.26=11.34万
・増値税免税政策の適用を受ければ
当期納税額=売上増値税額-仕入増値税額+仕入増値税の原価振替部分=17-6.26+6.26×10.6÷(100+10.6)=11.34万

このように、当期の仕入増値税額が総売上高×5.66%のときはどちらでも税負担は同様となります。

3 増値税免税政策の納税計画策定

それなら、分岐点を越えたら免税政策の適用はやめ、越えなければ適用してもらえばよいのではとお考えかもしれません。しかし、残念ながらそのように状況に応じて適用したりしなかったりすることはできません。106号文書の「別紙1 営業税から増値税へ移行の試行実施弁法」第44条には、「納税者が適用する課税役務に免税・減税が適用される場合、免税・減税を放棄することができ、本弁法の規定に基づき増値税を納付する。免税・減税を放棄した後36か月は再度免税・減税を申請することはできない」と規定されています。このように、状況に応じて免税としたりやめたりすることは認められていないのです。

では、納税計画策定の余地はないのでしょうか?実は考慮の余地はあるかと思われます。

上記のように正確に区分できない仕入増値税うを計算式で分けることは実際の状況には合致しておらず、控除不能仕入増値税額を真に反映しているとはいえません。また、ある月に円滑に仕入増値税専用発票の認証ができず、翌月に回ってしまったような場合、翌月の仕入増値税は大変大きくなります。このような月に免税売上があったりすると、控除不能とされる仕入増値税額は、現実とはまったく乖離したものとなってしまうわけです。

このことを考慮して、納税計画を策定するならば、免税売上が発生する月には、できるだけ仕入増値税の控除を少なくする(例えば、認証の時期をずらして、当期の控除対象仕入増値税額を減らすといったことです)、または控除可能な仕入増値税が多い期間には、できるかぎり免税売上を発生させない(売上時期をずらす)というような方法で、免税売上に対応する仕入増値税額を現実に即したものとするよう適切にコントロールするといったやり方が考えられます。

例をあげれば次のようになります。

ある企業は、以前に原材料を購入していましたが、サプライヤーはずっと増値税専用発票を発行しておらず、それが決算に至ってまとめて大量の発行を受けました。これらはまだ認証はしていません。ところが、この月には多くの増値税免税売上が発生することが確実となっています。この場合、大量の仕入増値税専用発票を認証してしむと、控除できる仕入増値税額が著しく不合理に不利なものとなります。よって、一部の増値税専用発票をそれ以後の増値税免税売上がないような月に控除すれば、控除不能の仕入増値税を適宜調整することが可能となるかと考えます。言い換えれば、この大量の仕入増値税発票をすぐに認証する必要があるのなら、状況がゆるす下で当月は暫時増値税免税収入を計上しないことで、同様の調整を行うことができます。

ただし、ご注意いただきたいことは、この調整はあくまでも合理的範囲で行う必要があるということです。106号文書中の控除不能増値税の計算式には、ひとこと注意書きが加えられています。「主管税務機関は、上記計算式に照らして年度数値に基づき、控除不能の仕入増値税額に対し精算を行うことができる」と書いてあることです。
これは、納税者が月ごとに計算する免税売上のために控除不能となった仕入増値税は、年度数値に照らして計算した仕入増値税の原価振替額を下回ってはならず、主管税務部門は、年度の数値に照らして調整できると述べているものと理解されます。

上記の策定がめざすものは、あくまでも、免税のために税負担が増えることを防止するのであって、人為的に納税額を減らすことではありません。

 中国にある外資の子会社が、親会社の研究開発機能を担うことは今後増えてくるかと考えます。研究開発の原価は人件費部分が大きく、人件費は増値税とは関係がないため、研究開発にかかる仕入増値税は物品売買にくらべ割合が小さいのが通常かと思います。増値税免税売上が増えたことが、その他の生産経営活動から生じた控除可能仕入増値税を侵食することにならないよう、研究開発については別会社を設立することも考えられるかと思います。この場合、製造を行う子会社の設備や原材料を研究開発に利用できれば、増値税の税負担は大きく軽減されるかと考えます。

News letter No.018

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

2014年3月1日から工商局の年検は不要に、聯合年検はまだ不明確

 
2014年2月7日、国務院は「登録資本登記制度改革案」(国発〔2014〕7号)を公布し、企業年度検験制度が企業年度報告公示制度に変更することを発表しました。これにより国家工商行政管理総局は、2014年3月1日より営業ライセンスを得ている有限責任公司、株式有限公司、非公司企業法人、パートナー企業、個人独資企業及びその支店、訪中して経営活動に従事する外国(地区)企業、及びその他経営組織の企業年度検査業務を停止することを決定しました。

この結果企業にとっては、従来年度検査で提出を求められた監査報告が不要となりました。これは、企業にとっては負担の減少になります。外資企業にとって聯合年度検査が今後必要かどうかは、本年についていえばやはり必要かと考えられます。

青島市税務局の2013年税務鑑証報告

青島市国税局の「2013年企業所得税に関わる若干問題についての通告」には、掲題の件につき、以下のように規定されています。

居住者企業が、以下条件のうちの一つに該当する場合を除き、合法的資格を有する機構が発行する企業所得税確定申告鑑証報告の提出が必要となる。

(1)工商局の営業ライセンスを取得してからの期間が6か月に満たない企業
(2)年度内営業収入が300万元以下の工業企業
(3)年度内の営業収入が200万元以下の商業企業
(4)年度内の営業収入が100万元以下のその他の企業

免税収入、小型薄利企業の優遇以外の税の優遇を受けている企業及び不動産開発企業は、上記の条件に合致しているか否かにかかわらず、要求に基づき税務鑑証報告を提出する必要があります。

会社が税を負担する年度末業績賞与の「逆算不能範囲」について

年度末業績賞与を支給の際に、会社が個人所得税を負担する場合の計算方法は、手取り賞与額から税込賞与額に計算し、その上であらためて税額を計算するという方法をとります。ところが、手取金額がある範囲内にある場合、この方法を用いると逆算に矛盾が生じます。これはどのような金額の範囲でおこることでしょうか?ご参考までにご紹介したいと思います。

「納税者が取得する、税金会社負担の年度末業績賞与収入の個人所得税徴収問題についての、国家税務総局の承認回答」(国税函〔2005〕715号、以下「715文書」という )では税金会社負担の当該賞与計算方法を以下のように説明しています。
(1)賞与金額の税引き後金額を12で割り、その金額に対応する税率Aと速算控除数Aをみつける。
(2)これに対する税込賞与金額=(税引き前賞与収入-速算控除数A)÷(1-适用税率A)
(3)税込賞与金額を12で割り、再度適用税率Bと速算控除数Bをみつける。
(4)納税金額=税込賞与金額×適用税率B-速算控除数B

数字を入れて説明すると、以下のようになります。
税引き後賞与金額48,000、これを12で割ると4,000となり、税率は10%、速算控除数は105となります。
税込賞与金額=(税引き後賞与金額-速算控除数A)÷(1-適用税率A)=(48,000 -105)÷(1-10%)=53,216.67
53,216.67÷12=4,434.72、適用税率10%,速算控除数105
税額=税込賞与金額×適用税率B-速算控除数B=53,216.67×10%-105=5,216.67
税引き後の賞与金額=税込賞与金額-個人所得税=53,216.67-5,216.67=48,000
このように、逆算が可能です。

では、これが税引き後金額が49,000であった場合はどうでしょうか?上記のようにはいかなくなります。
税引き後賞与金額49,000÷12=4,083.33,税率10%,速算控除数105
税込賞与金額=(税引き後賞与金額-速算控除数A)÷(1-適用税率A)=(49,000 -105)÷(1-10%)=54,327.78
54,327.78÷12=4,527.31、適用税20%、速算控除数555
税額=税込賞与金額×適用税率B-速算控除数B=54,327.78×20%-555=10,310.56
税引き後の賞与金額=税込賞与金額-個人所得税=54,327.78-10,310.56=44,017.22,というように、期待した49,000という数値は出てきません。この原因はそれぞれの計算式における税率が一致していないからです。逆算不能の金額範囲は以下です。

逆算で予期する数値が得られない金額範囲

税引き後賞与額 税率 速算控除数
48,705元を超え49,860元まで 20% 555
86,955元を超え93,060元まで 25% 1,005
316,005元を超え327,060元まで 30% 2,755
464,755元を超え495,060元まで 35% 5,505
629,505元を超え690,060元まで 45% 13,505

これらを合理的に逆算したいのであれば、国の税務文書が規定する計算式ではなく、表中の税率及び速算控除数で計算すれば、期待する数字を得ることができます。

ただし、逆算を合理的にしようとすれば税金が高くなるというデメリットが生じます。このような範囲で手取り賞与額を決めた場合、企業は自ら計算方法を選択することができます。ただし、同じ事象に二つの計算方法が存在するというのは、確かに適切とはいえないかもしれません。
  

青島市国家税務局2013年度確定申告Q&A中の「年度を跨ぐ費用処理について」の解説

2013年度確定申告Q&Aの第31項
【質問】
企業において、当年度に発生したが発票が入手できない費用支出は、損金処理できるか?

【回答】
「企業所得税若干問題についての、国家税務総局の公告」(2011年第34号)には、企業において当年度に実際に発生した関連の原価、費用につき、各種原因により適時に当該原価、費用についての有効な証憑を取得できなかった場合、企業の四半期ごとの企業所得税予定納税時には暫時帳簿発生金額で計上できるが、年度末確定申告時には、当該原価、費用の有効な証憑を入手しなければならない、と規定されています。

よって、企業が本年度において、実際にすでに発生したが発票を入手できていない費用支出で、会計上すでに原価、費用で処理しているものにつき、年度確定申告完了前にまだ発票が未入手である場合、納税調整を行わなければなりません。

これらは、発票を入手した後、実際の発生年度にさかのぼって納税の減額調整を行うことができます。

企業が適法な証憑を入手できない原価費用を損金処理し、税務機関がこれを発見した場合、法に基づき処理されます。企業がその後の年度に適法な控除証憑を取得できれば、「2012年度企業所得税年度末確定申告若干業務問題への回答」第18項に照らして税務処理を行うことができます。

ここでいう第18項の内容は以下の通りです。

【質問】
企業に発生した原価・費用で実際に発生した年度に発票を取得できず、その後の年度に発票を取得した場合、どのように税務処理を行うのか?

【回答】
企業において実際に発生した原価・費用が、実際発生年度に適法な証憑を取得できない場合、損金にすることはできない。その後の年度に適法な証憑を取得できた後、以下状況に区分して処理する。

1 関連年度の税の待遇が一致しているとき
企業は、実際に適法な証憑を取得した年度に損金処理してもよく、また特別報告及び説明を行った上で、発生年度のものとして修正申告してもよい。修正申告の期限は5年以内となる。

2 関連年度の税の待遇が不一致のとき
税の待遇が不一致の場合には、それぞれの年度の税の優遇、欠損補てん等納税額の計算に差異がある状況が含まれます。
この場合、企業は特別申告及び説明を行った後、当該業務が実際に発生した年度にもどって損金算入を行わなければなりません。
欠損企業が過年度に損金としなかった支出を補充する場合、又は利益計上企業が修正をた後欠損が出た場合、まず当該支出を所属年度に戻して欠損額を調整してから、欠損補てんの原則にしたがい、以後の年度に納税過多となっている企業所得税を調整することになります。

【解説】
1 「企業所得税の若干問題についての、国家税務総局の公告」(2011年第34号、以下「34号公告」という)には、「年度確定申告前に損金処理の証憑を取得していれば、即ち納税調整を行う必要はない」と規定されています。例えば、2012年に購入した物品につき、発票を取得しないまま、原価に暫定算入し、2013年3月に当該物品の発票を入手して2013年4月に確定申告するのであれば、納税調整は必要ありません。

2 「企業所得税課税所得額の若干税務処理問題についての、国家税務総局の公告」(2012年第15号)には、「企業が発見した過年度に実際に発生した、税の規定により企業所得税の損金とすべきでしていないか又は過少であった支出につき、企業が特別申告及び説明を行った後、当該項目が発生した年度に修正して控除することができるが、ただし、修正申告の期限は5年を超えないものとする」と規定されています。

3 青島市の2013年の確定申告Q&Aでは、上記34号公告と15号公告の精神が結合されており、またそのうちの一部の細部が調整されています。即ち、過年度に発生した控除すべきで控除していなものについては、各年度の税の待遇が同じであれば発生年度に戻る必要はなく、また特別申告及び説明の必要もないと述べています。

4 いわゆる関連年度の税の待遇が一致するとは、過年度支出を発生年度で修正しても、支出を実際に適法な証憑を入手した年度に控除しても、企業の課税所得に影響を与えないことをいいます。たとえば、過年度支出を適法な証憑を入手した年度に損金処理したことで、企業の欠損処理の年限が延長される場合、関連年度の税の待遇は一致していないということになります。

青島市国家税務局2013年度確定申告Q&A中の「合法的に控除できる証憑」についての解説

青島市国家税務局の2013年度企業所得税確定申告には、次のような内容がみられます。
第4項
【質問】企業が従業員のために賃借した宿舎に発生した家賃及び関連の水道光熱費、物件管理費支出を損金とするにはどうすればよいか?

【回答】企業が従業員のために賃借した集団宿舎につき発生した家賃及び関連の水道光熱費、物件管理費支出は、税務規定に照らして従業員福利厚生費に計上することができます。

第5項
【質問】契約で賃貸が約定された建物の物件管理費、水道光熱費、暖房費等の費用を借主が負担するが、借主が入手する発票は家主名義である場合、借主はこの費用を損金とすることができるか?

【回答】「企業所得税法」第8条の規定に基づき、物件管理費、水道光熱費、暖房費等がすべて借主の賃貸した建物又はその生産経営活動により発生したものであり、かつその売上と関係があり合理的である場合、発票の原紙及び賃貸契約等十分に適切な証拠をもってその金額を課税所得から差し引くことができます。

第6項
【質問】企業とその他の企業又は個人とが水、電気、ガス等を共同メーターで使用しており、それぞれの使用料を分けた発票を入手できない場合、損金とするにはどうすればよいか?

【回答】「企業所得税法」第8条の規定に基づき、双方の賃貸契約、水道会社、電力会社、ガス会社等が貸主に発行する発票のコピー、水・電気・ガス等の原価に基づき分担方法を記載したもの(表形式)、双方が確認した水・電気・ガス等の使用分担書に捺印したもの等の証憑をもって、損金処理の根拠とすることができます。

第7項
【質問】リース契約に約定する車両に係る保険料、車両・船舶税及び年度検査費用を借主が負担した場合、借主が入手した貸主を宛名とする証憑は、損金処理の依拠とできるか?
【回答】「企業所得税法」第8条の規定に基づき、双方がリース契約で約定した車両リース料以外に、借主がさらに車両により発生する保険料、車両・船舶税、年度検査料を負担する場合、発票、納税証原紙及びリース契約等十分な証拠をもって課税所得から差し引くことができます。

解説:
以上の四つの問題には共通の問題があります。即ち発票を取得しているが、宛名は企業の名称ではないという点です。従来「発票管理法」等の関連規定に基づき、このような状況では損金処理できないとされていました。
青島市2013年の年度末確定申告Q&Aにおいては、これらの問題に対し現実的な規定がなされたかと思われます。即ち当該支出が企業生産経営及び売上と関係があり、合理的なものであれば損金とできるというものです。通常企業が賃借する建物に係る物件管理費、水道光熱費を支払って得た発票の宛名は、借主の名義ではありません。企業とその他の企業が共同のメーターで使用する水道・電気・ガスもまた企業名の発票を入手できません。企業がリースする車両に係る費用についても同様です。今回の文書では、これらの問題につき考慮した説明がなされたといえるかと考えます。

青島市地方税務局2013年度所得税問題解答における「出張手当に係る個人所得税について」の解説

「青島市地方税務局2013年度所得税問題への回答」(青地税二函(2014)2号)には、以下が述べられています。

第20項 
【問題】企業の従業員が出張により取得した出張補助に対しては、個人所得税を徴収するか?するとすればどのように行うか?

【回答】出張旅費とは、会社の人員が暫時青島市内の7区(郊外の4市を含まない)を離れ、ほかの地域へ行って業務を行うのに必要な費用をいい、その範囲としては交通費、宿泊費、食費補助及び雑費が含まれます。
「個人所得税徴収若干問題の規定」(国税発〔1994〕89号文件)に基づけば、出張手当、食費補助は賃金・給与の性格を有さない手当・補助であるか、又は納税者本人の賃金給与所得に属さない収入であるため税は徴収しないとされています。

青財行【2013】17号文書を参照すれば、出張旅費中の都市間交通費、宿泊費は証憑により生産され、食費補助、雑費は規定に基づき支給するものとされています。具体的には以下です。

食費補助:出張者の食費補助は、出張した自然日(暦日)の日数に基づき定額を支給する方法を採っているのであれば、1人1日の補助基準を、市外50元、市内(青島郊外4市)20元とする。
雑費:出張人員の雑費は、出張した自然日(暦日)の日数に基づき定額を支給する方法を採っているのであれば、1人1日の補助基準を、市外50元、市内(青島郊外4市)10元とし、これらは市内交通費や通信費に用いる。
企業が上記の基準を超えず、かつ関連の出張関連資料により支給した個人の食費補助と雑費であるならば、個人所得税は徴収しません。基準を超過した部分や、この名目で支給した個人への報酬的性質をもつ補助であるならば、法に基づき個人所得税を徴収することになります。

解説:
青島市の出張手当補助の個人所得税問題については、少なくとも3度の徴税方式の変更がありました。今回個人所得税を課税しない範囲として明確にされたのは以下です。
市外出張は、食費補助50元、雑費50元、合計100元/日
市内出張は、食費補助20元、雑費10元、合計30元/日
企業が上記基準を超えず、かつ出張関連の資料に基づき個人に支給した食費補助と雑費部分であるなら、個人所得税は課税しない。

ところで、外国籍個人に対しては、「外国籍個人が取得する関連補助手当に対し個人所得税を免除する問題についての、国家税務総局の通知」( 国税発〔1997〕54号)の規定に基づき、外国籍個人が合理的基準内で取得した国内外の出張手当については従来通り個人所得税が免除されます。よって、外国籍個人の出張手当は上記規準に基づく必要はなく、合理的範囲内であれば個人所得税が免除されます。

青島では、財政部の国際フォワーダー業務についての規定は暫時実施せず

財政部と国家税務総局は、「鉄道運輸及び郵政業の営業税から移行した増値税納入試行についての通知」(財税[2013]106号)で、国際フォワーダー業務納税者につき、条件が合致した場合、増値税を免除する旨を規定しました。

ところが、青島国税納税服務処の楊思源処長は、ネット上で「財政部税政司の『国際貨物運輸代理業務の増値税税政策についての解説』は暫時実施しない」と回答しており、国際貨物代理企業と国際運輸企業とが国際貨物代理協議を締結しており、かつ直接国際運輸企業に支払いを行う場合には増値税は免税になりますが、条件に合致しない場合は免税とはなりません。

冒頭の財税〔2013〕106号文書(以下、「106号文書」という)では、国際貨物運輸代理サービスにつき、以下のよう定義しています。

「国際貨物運輸代理サービスとは、貨物の受取人又はその代理人、出荷人又はその代理人、運輸手段の所有者、運輸手段の借主又は運送手段の経営者の委託を受け、委託者の名義又は自らの名義で、直接貨物輸送サービスを提供しないという状況のもとに、直接委託者のために貨物の国際運輸の手続きを処理し、国際運輸の輸送手段の入出港、連絡、曳航、停泊、積み下ろしの手配等、貨物及び船舶の代理関連業務手続に従事することをいう」。

一部の省・市では実際に運用する過程において、上述条項中の「代理人」は、直接国際運輸企業と契約を締結し、またそれに対し支払いを行う納税者、すなわち「一代」であると規定しています。そうであるならば、直接国際運輸企業と接触しないその他国際貨物運輸代理企業は、免税政策を享受することはできないことになり、結果その税負担の増大がもたらされます。そこで財政部税政司は、「国際運輸代理サービスの増値税免税政策についての、財政部の解説」を発表したものです。この解説には、「代理人」には、直接代理人と間接代理人があり、納税者は国際運輸企業と業務関係があるか否かにかかわらず、それが提供する国際貨物運輸代理サービスの条件に合致するものは免税を享受すると述べています。
しかしながら、青島市では、上述の財政部の当該問題に対する解説に沿った実施はしないとはっきり述べており、国際貨物代理企業と国際運輸企業とが代理協議を締結し、かつ直接国際運輸企業に支払いを行うケースのみが免税となると規定しています。

青島の関連税務部門に問い合わせしたところ、上記国家運輸企業には、海外国際運輸企業のみが含まれ、国内に登記した国際運輸企業は含まないとの回答でした。

News letter No.017

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務ニュース)

営業税の増値税移行に新たな変化、37号通知は廃止へ

 
2013年5月、「全国的に交通運輸業及び一部の現代的サービス業の営業税の増値税への移行試行を全国的に展開すること税務政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)が発表され、2013年8月1日よりの全国的範囲で実施における規範的文書とされましたが、2013年12月にはさらに新たな文書が発表され、上記37号文書は廃止となりました。

新たな文書は「鉄道運輸及び郵政事業を営業税から増値税への移行試行範囲とすることについての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕106号)です。新文書の変更点はきわめて大きいものではなく、主には以下のいくつかについての変更です。その要約は次のとおりです。

1鉄道運輸及び郵政事業を営業税から増値税への移行範囲に加える。今後納税者が鉄道運輸と郵政事業のサービスを受けた場合、それに係る増値税を控除することができる。

2 差額納税範囲の追加
もとの第37号文書ではファイナンシャルリースについてのみ、差額納税方式を認めていましたが、新たな第106号文書では、以下の7項につき差額納税項目として列記しています。

(1)ファイナンシャルリース業務に従事する納税者は、
収受したすべての代金及びその他の費用から、支払利、保険料、据付費、車両購入税を差し引いた後の金額を販売額とする。

※もとの文書と比較して、車両購入税の控除が追加されています。ただし関税、輸入消費税の控除は取り消されています。関税、輸入消費税は、有形動産の元値を構成する部分であり、輸入増値税を計算する場合、計算の基数とされているためかと考えられます。

(1)ファイナンシャルリース業務に従事する試行対象納税者が、有形動産のファイナンシャルリースのリースバックを行う場合、受け取ったすべての代金及びその他の費用から、借主の受け取る有形動産の元値、対外的に支払った利息を差し引いた後の金額を販売額とする。

(2)8月1日より前に試行が行われていた省・市の納税者の、まだ控除が完了していない売上額については、2014年6月30日までは引き続き販売額を減少することができる。そのときになってまだ控除していないものについては、その後は控除をすることができない。

(3) 航空輸送企業の販売額には、代行徴収した空港建設費及び代行販売したほかの航空運輸企業のチケットに係る代行回収代金は含まれない。

(4)当地区の試行実施日から、試行対象納税者のうちの一般納税者が提供する乗客輸送ターミナルサービスについては、それが取得したすべての代金及びその他の費用から、それが運輸業者に支払った費用を控除した後の金額を販売額とする。それが運輸業者から入手した増値税専用発票に記載の増値税は控除することができない。

(5)試行地点の納税者が提供する知的財産権代理サービス、貨物運輸代理、及び通関代行業務は、それが取得したすべての代金及びその他の費用から、委託者から受け取って代わりに支払った政府性基金又は行政事業性費用を控除した後の金額を販売額とする。

(6)試行対象納税者中の一般納税者が提供する国際貨物運輸代理サービスについては、それが取得したすべての代金及びその他の費用から、国際運輸企業のに支払った国際運輸費用を控除した後の金額を販売額とする。

(7)上記のように、国際貨物運輸代理サービスは、差額で販売額を計算することができることから、第37号通知に付随して発生した、貨物代理業界の6%価格値上げ問題は解決可能になったといえるかと考えます。

金融商品譲渡業務にかかわる営業税問題についての、国家税務総局の公告(2013年第63号)

2013年11月6日、国家税務総局は掲題の公告を公布し、金融商品譲渡にかかわる営業税の問題につき以下の内容を発表しました。

納税者が従事する金融商品譲渡業務につき、株券、債券、外貨、その他の4大分類を行うことはとりやめ、統一的に「金融商品」として扱う。異なる種類の金融商品の売買で発生した差は、同一納税期間内であれば相殺でき、相殺後の残高に基づき営業税を納付する。相殺後にマイナス残となった場合、次の納税期に相殺できるが、年度末に生じたマイナスについては、次の会計年度に繰り越すことはできない。

本公告は2013年12月1日より実施する。「『金融業の営業税申告管理弁法』発行についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2002〕9号)第4章第14条中の「金融商品の譲渡業務は、株券、債券、外貨、その他の四つに分類する。同じ類の異なる金融商品の売買により発生した差は、同じ納税期間で相殺することができ、相殺後のマイナス残については、次の納税期間に繰り越すことができるが、年度末に生じたマイナスについては、次の会計年度に繰り越すことはできない」という内容はこれに伴い廃止される。

 

(税務解説)

「金融商品譲渡業務にかかわる営業税問題」についての解説

「『金融保険業営業税申告管理弁法』発行についての、国家税務総局の通知」(国税発[2002]9号、以下、「9号文」という)第14条には、「金融商品の譲渡は、株券、債券、外貨、その他の四つに分類される」と規定され、同一の分類の異なる品種の金融商品売買業務に発生した差は、同じ納税期間内の損益を相殺した後の残高が営業額となるとされていました。ただし、四分類間での相殺はできず、それぞれ営業税を計算していました。
  
ここ最近、国内金融市場と金融業務は変化が顕著で、金融業界の絶え間ない刷新に伴い、新たなデリバティブ商品も続々と登場しています。9号文の解釈規定では、先物、スワップ等デリバティブ商品は「その他」に入れるしかありませんでしたが、実際のところ、このような新しいタイプの金融商品と株券・外貨の関連度は高く、多くの場合は同一の投資セット商品として売られています。

銀行業の発展をサポートし、金融業の刷新を奨励するため、「金融商品譲渡に係る営業税問題についての、国家税務総局の公告」が公布され、金融商品譲渡業務の「四大分類」の制限は撤廃されました。この結果、金融商品売買に伴い発生したプラスマイナスは、同じ納税期であれば相殺することができ、相殺後に発生したマイナスは翌納税期に繰り越すことができるようになりました。ただし、年度末に発生したマイナスは翌会計年度に繰り越すことはできないとされています。

(税務知識)

新たに設立された企業の外国籍従業員の中国での個人所得税納税について

新たに設立された企業の外国籍従業員が企業所得税を納付するときに、しばしば遭遇する問題として、給与はすでに中国国内企業から支給されているが、居留許可、就業証の取得が遅れていて、結果個人所得税の納税登録ができないということがあるのではないでしょうか?
たとえば、ある外資企業の外国籍従業員の給与を2013年1月からは中国国内企業が負担して支給しているとします。ところが、その従業員の税務登記は、早くても3月になってからというような場合です。

ところで、税務登記ができなければ個人所得税の納税はできないのでしょうか?実際からみれば、これには誤解があるといえます。当該外国籍従業員にはすでに中国で個人所得税の納税義務があるため、中国の税法に基づき納税しなければなりません。

実務の取り扱いは以下のようになっています。

1  個人の税務登記前には、税務機関において他の方法で仮税務登記をすることができます。その申告番号は“Z”から始まり、正式に申告するときに抹消することになります。

2 税務登記後にまとめて申告するのであれば、2か月分の税金を一度に申告することになります。ただし、この方法では延滞金が発生する可能性があります。延滞金は1日あたり0.05パーセントです。個人所得税が10,000元で2か月滞納したとすると、10,000×0.05%×60天=300元となります。もちろん地域によっては税務機関に説明を行った後、この延滞金が免除されることもあります。

外国籍個人が受ける手当の免税処理には注意が必要

外国籍個人の家賃を中国国内企業が負担する場合、中国の税法の精神から、この家賃補助は個人所得税が免除されます。ある企業がその住宅手当を個人所得税の免税扱いで処理したとします。このとき家賃の発票を入手はしていないとすれば、どうなるでしょうか?

実は、中国税法上の外国籍個人に対する住宅補助の免税条件は非常に明確で、必ず非現金形式又は精算形式で取得したもののみが個人所得税を免税とするとされています。これには個人が家賃の発票を入手して精算するものと、会社が住宅を借り入れた後外国籍個人に無償で使用させる方法があるかと思います。これ以外の手当名目で給与に入れて支給するのは免税の対象とはなりません。このように、支給方法により免税とならないことがありますので、注意が必要です。

個人への仮払に係る年度末税務問題

個人が企業から仮払を受けるのはよくみられることです。ただし年度末に仮払のままにすると、個人所得税がかかるかもしれないという税務リスクがあります。

「企業が個人のために購入した建物又はその財産に対し個人所得税を課する問題についての、財政部・国家税務総局の認可回答」(財税〔2008〕83号)には、以下の規定がみられます。

企業の個人投資者、投資者の家族、又は企業のその他人員が企業から借入をして建物及びその他の財産の購入に用い、その所有権を投資者、投資者家族、企業のその他の人員とし、かつ借入した年度が終了した後も返還していないものについては、その実質は企業の個人に対する現物支給であることから、法に基づき個人所得税が課されるものとする。個人独資企業、パートナー制企業以外の企業の個人投資者又はその家族が取得した上記所得は、企業の個人投資者に対する配当とみなし、「利子、株式利息、配当金」項目に照らして個人所得税を課する。企業のその他の人員に対する上記所得は、「給与・賃金所得」項目に照らして個人所得税を課する。

上記の規定の意味するところは、個人が企業から仮払を受け、財産の購入に使用し、かつ借り入れた年度の末になっても返済しない場合、個人所得税を課税するというものです。その個人が株主の場合、配当金として個人所得税を計算し、その個人が通常の従業員の場合、給与支給として個人所得税が計算されます。

青島市は上記文書に関し、原則上、借入すなわち仮払が企業の生産経営に用いられたことを確認するのは難しいことから、年度末に返済していない仮払については一律個人所得税を課すとしています。

例をあげれば、ある企業では、株主が2010年に会社から1,000万元を借り入れ、住宅を購入して、自らの名義で登記しました。2012年に税務機関はその個人所得税を納付するよう通知し、その株主は借入が生産経営に用いられたことの証明を発行し、2012年にこの借入を返済しています。ところが、税務機関は株主が提出したこの根拠は採用しないとして、利息・株式利息・配当金所得に照らして、20パーセントの税率で個人所得税を課税し、その金額は200万元となりました。

当該文書は、主に会社が株主に配当を行ったり、従業員に給与を支給する際に、仮払の名目で行って税を回避することを防止するものです。よって、年度末には企業の個人に対する多額の仮払に注意し、税務リスクを回避することが必要です。

乗用車増値税控除問題について

営業税の増値税への移行以後、比較的大きな変化の一つは2013年8月1日以後に購入した小型乗用車については、仕入増値税が控除できるようになったことがあげられます。これ以前には消費税を納付していた小型乗用車は仕入増値税を控除することができませんでした。

自動車の仕入増値税控除には注意が必要です。増値税条例に規定される、控除が認められない状況については、仕入増値税の控除はできません。控除が認められない状況とは以下です。

(1)簡易計算方法による項目、非増値税課税項目、増値税免税項目、集団福利又は個人消費の購入、加工修理・交換の役務又は課税サービス。うちこれに係る固定資産、特許、非特許技術、のれん、商標、著作権、有形動産賃貸とは、上記項目に専ら用いられる固定資産、特許技術、非特許技術、のれん、商標、著作権、有形動産賃貸をいう。

(2)異常損失となった購入物品及び関連の加工修理・交換役務、又は交通運輸業サービス。

(3)異常損失となった商品、製品に使用した購入物品(固定資産を含まない)、加工修理・交換役務又は交通運輸業サービス。

(4)受けた旅客運輸サービス。

よって、2013年8月1日以後に購入した自動車(消費税を納付した小型乗用車を含む)で上記の控除不可項目に用いるものでないものについては、自動車販売統一発票を取得すれば仕入増値税を控除できることになります。

補充養老保険と補充医療保険に係る税務処理

国が定める養老保険、医療保険以外に、さらに追加して企業養老保険や企業医療保険に加入する場合、その税務処理はどのようになるのでしょうか?以下は、個人の税と法人の税に分けてご紹介したいと思います。

1 個人所得税
「中華人民共和国個人所得税法実施条例」第25条には、国の規定に照らして、組織が個人のために納付した及び個人が納付した基本養老保険料、基本医療保険料、失業保険料、住宅積立金は、納税義務者の納税所得から控除すると規定されています。

「企業年金職業年金の個人所得税関連問題についての、財政部・人的資源社会保障部・国家税務総局の通知」(財税[2013]103号)には、組織が全体の従業員のために納付した企業年金又は職業年金の組織が支払った部分は、個人の口座に入れた際には、暫時個人には所得税課税しない、とされています。また、個人が国家の関連政策規定に基づき納付した年金の個人負担部分については、本人の納付に係る給与計算基数の4%基準以内の部分については、個人のその期の課税所得から控除するとされています。

上記規定に基づき、企業年金以外で、企業が従業員のために納付した補充養老保険と補充医療保険が免税となる保険金に該当するとの明確な記述はありません。企業が保険会社に納付する際(当該保険が被保険者の保険口座に入るとき)又は実際に従業員に給与を支給した際に従業員の当期の給与収入に入れ、「給与、賃金所得」項目で個人所得税を計算しなければならないかと考えます。企業年金については繰延納税方式が採用されており、個人が年金を受け取る際に個人所得税が課されることになります。

2 企業所得税
「補充養老保険料、補充医療保険料に関わる企業所得税政策問題についての、財務部・国家税務総局の通知」(財税〔2009〕27号)には、2008年1月1日より、企業が国の関連政策規定に基づき、企業が任命した、又は雇用したすべての従業員のために支払う補充養老保険料、補充医療保険料は、それぞれ従業員給与総額の5%の基準を超えない部分については課税所得を計算する際に控除することができ、これを超える部分は控除できないと規定されています。

注意すべきは、「全体の従業員」に支払った補充保険であってはじめて損金とできることと、給与総額の5%の範囲内だけが損金となり、全額が認められるのではないことです。

営業税の増値税への移行にかかる海外支払の税込・税抜計算について

海外送金時には多くの海外企業が国内企業に税の負担を要求するかと思います。すなわち、国外企業が受け取る金額は税を含まない金額です。営業税が適用されていたころの計算方法については、当ニューズレターで一度紹介したことがあるかと思いますが、増値税に移行後は、以下のように変化します。

技術指導料を例にとっていえば、源泉所得税10%、増値税6%、海外は100万元を受け取る必要があるとすれば、仕訳は以下となります。

借方 費用=100÷(1-6%×13%-10%)=112.08
借方 未納税金—未払増値税—仕入増値税=112.08×6%=6.72
貸方 その他未払金—源泉徴収所得税=112.08×10%=11.21
貸方 その他未払金—源泉徴収増値税=112.08×6%=6.72
貸方 その他未払金—源泉徴収付加税(都市建設税、教育費付加等)=6.72×13%=0.87
貸方 その他未払金—海外企業100

説明:源泉徴収する増値税は、納付証により中国国内で仕入増値税の控除が可能。契約に記載された金額が100で、税金は中国国内企業が負担と書かれているなら、税金は中国国内で損金とすることができません。即ち上記の例でいえば、企業所得税11.21+附加税0.87=12.08は損金とすることができないということです。契約に総額が112.08と書かれているなら、この部分は損金として控除することができます。

技術譲渡所得について

2013年10月、国家税務総局は、「技術譲渡所得に係る企業所得税減免関連問題についての公告」(2013年第62号)を公布し、中国の技術譲渡所得に係る企業所得税の関連規定への理解を助けるものとしました。以下にご説明したいと思います。

2008年1月1日より施行されている「企業所得税法」及びその実施条例には、一つの納税年度内に居住者企業の技術譲渡所得が500万元を超えない部分については、企業所得税を免除し、500万元を超える部分については企業所得税を半減すると規定されています。

「技術譲渡所得に係る企業所得税減免関連問題についての、国家税務総局の通知」(国税函[2009]212号)は技術譲渡所得政策に対し詳しく規定しており、提供すべき資料を列挙し、合わせて技術譲渡所得と「密接で不可分の」概念を提起しています。即ち、技術譲渡項目と密接で不可分の技術コンサルティング、技術サービス、技術研修等の収入でなければ、技術譲渡収入に繰り入れてはならないということです。

「居住者企業技術譲渡関連企業所得税政策問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2010〕111号)には、技術譲渡の範囲及び関連企業間の技術譲渡所得に対し規定がなされています。この中で最も顕著な変化は、非特許技術を技術譲渡所得からはずしたことです。

かつ100%支配の関連会社間の技術譲渡所得については、税の優遇は適用しないとされています。財税〔2010〕111号文書の公布は、関連企業間が非特許技術の譲渡の名を借りて、受入れ側の税務コストを節減しようとする動きを一定程度抑制するものと考えられます。

「技術譲渡所得に係る企業所得税減免関連問題についての、国家税務総局の公告」(2013年第62号)には、主に国税函[2009]212号中 の「技術譲渡項目と密接不可分な技術コンサルティング、技術サービス、技術研修等の収入」についての解説がなされており、技術譲渡収入とすることができる技術コンサルティング、技術サービス、技術研修収入とは、技術譲受側が当該技術を使用し、産業化を実現するために、技術譲渡側が提供する必要な技術コンサルティング、技術サービス、技術研修の収入をいい、それには二つの制限条件があり、一つは技術コンサルティング、技術サービス、技術研修がかならず技術契約において約定され、かつ技術譲渡と関連があるものであること、またあと一つは技術コンサルティング、技術サービス、技術研修と技術譲渡収入が一括で対価として扱われることとされています。

説明:技術譲渡は営業税と増値税にも優遇政策があり、その適用範囲は企業所得税より大きなものとなっています。範囲には特許技術と非特許技術が含まれ、営業税の範囲は自然科学分野の技術譲渡であることが強調されていますが、増値税は現在のところ明確な規定は出されていません。

(会計知識)

前払金に対する貸倒引当について

年度末監査において、滞留期間が長い前払金について、監査を担当する一部の会計士事務所では貸倒引当を行う際に、まず「その他未収入金」に繰り入れた上で貸倒引当金を計算するというような習慣があるかと思います。これは「企業会計制度」の規定に基づく方法ですが、実は2006年より実施されている「企業会計準則」の中では貸倒引当の範囲に「前払金」は含まれています。即ち企業は回収困難な前払金に対して貸倒引当金を計上してもよいということを意味しています。

同時に、この種の調整は財務諸表の分類で、監査用の財務諸表で調整を行っても、企業の財務部門ではこれに対する帳簿の調整を行う必要はないとされています。

生産中止期間の費用処理について

「企業会計準則—会計科目と主要帳簿処理」には、季節性の生産中止損失について、借方は製造費用、貸方は原材料、未払給与、銀行預金等科目で処理すると規定されています。

上記既定に基づけば、工業企業が季節性の要因から生産を停止するといった正常停止期間の製造費用は、引き続き製造費用科目を使用し、製造原価に繰り入れますが、正常な理由によらない生産停止については、管理費用で処理するということになります。

大規模修理費用の帳簿処理

企業の大規模修理についての税務と会計では以下のような処理が規定されています。

税務の規定
「企業所得税法実施条例」

第69条 固定資産の大規模修理支出とは、以下条件を同時に満たすものをいう。

(1)修理支出が固定資産取得額の50パーセント以上に達する

(2)修理後の固定資産耐用年数の延長が2年以上

例を挙げて説明すれば以下となります。

ある企業は自動車に対する大きな修理を行い、エンジン及びその他の主な部品を交換して、それに係る費用は6万元となった。自動車の原価及びその他の固定資産に属する金額の合計は10万元であった。大修理後の当該自動車の耐用年数延長は5年以上と予測される。

この例を上述の規定に基づき判定すれば、当該修理費用は税法の規定する大規模修理支出に該当すると思われます。よって、一括で期間費用とすることはできず、固定資産の残存耐用年数に応じて償却しなければなりません。

会計の規定

新会計準則に基づけば、資本化条件に合致しない大規模修理費用は、一括して費用に計上しなければならない(管理費用又は販売費用で処理、会計準則は修理費を製造費用として処理することは認めていません)とされ、前払金・前払費用で処理することは認められていません。資本化する条件に合致するか否かは、新会計準則では数量的基準がないことから、業務の実質状況に照らして判断しなければなりませんが、実務においては、税務上の数量的基準に照らして判断することもできます。税務規定に基づくことのメリットは、会計と税務の差異を調整する必要がないことにあるかと思われます。

年度末の減損処理について

年末にあたり、企業は減損処理を考えておられるところもあるかと存じます。会計準則の減損に関する規定につき、以下にまとめました。(下記をクリックするとPDFファイルが表示されます)


News letter No.016

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務知識)

労働組合経費新税務政策の解説

 
最近、各企業におかれては、新しい要求に基づき、税務機関が労働組合組織を代行して労働組合経費を徴収するという、従来の納付形式とは異なる方法に変わってきているかと存じます。以下に、この経費納入方法の変化につきご紹介したいと思います。

2008年1月1日より前は、従来の企業所得税法に照らし、労働組合経費は課税給与額の2パーセント以内の金額を損金とすることが可能で、実際に納付したか、又は発生したかは問われませんでした。

2008年1月1日から実施されている「中華人民共和国企業所得税法」(中華人民共和国主席令第63号)には、以下のような規定があります。

第41条 企業が納付する労働組合経費は、賃金給与総額の2パーセントを超えない部分につき、費用として控除することができる。

ここで強調されているのは、「納付する労働組合経費」ということで、実際に労働組合組織に納付した組合経費のみが損金として処理できるという点です。実際に納付していなければ、2パーセント以内でも損金処理することはできません。また、納付した金額が2パーセントを超えた場合、超えた部分は損金にはなりません。

労働組合経費の損金処理可能領収書についての規定
「労働組合経費の企業所得税上の損金処理証憑問題についての、国家税務総局の公告」( 2010年第24号)には、「2010年7月1日より、企業が納付する労働組合経費につき、賃金給与総額の2パーセントを超えない部分は、労働組合組織の発行する『労働組合経費収入専用収据』に基づき、企業所得税上損金処理できる」と規定されています。

いいかえれば、2010年7月1 日からは、損金処理するためには「労働組合経費収入専用収据」を得ることが必須となっています。

「税務機関が代行徴収する労働組合経費に係る企業所得税上の損金処理証憑問題についての、国家税務総局の公告」(2011年第30号)には、次のように規定されています。

2010年1月1日より、税務機関に労働組合経費の徴収を委託する地域においては、企業が納付する労働組合経費については、合法的で有効な労働組合経費代行徴収証憑をもって、法に基づき損金処理することができる。

この規定では、現在一部の地区では税務機関が労働組合組織に代わって労働組合経費を徴収しており、この場合、上述の規定にいう「労働組合経費収入専用収据」は入手できないが、代わりに「労働組合経費代行徴収証憑」をもって損金とすることができるとしています。

青島市では地方税務局が労働組合経費を代行徴収しています。青島市の規定では、全従業員の給与総額の2パーセント相当額を労働組合経費として会社は支出し、これは損金に認められるとされています。そのうち40パーセントの部分は、地税部門に納め、60パーセントは各会社から自らの労働組合組織に支払うことになります。

自社に労働組合がない場合、60パーセントの部分は労働組合組織ができてから会社が引き渡すことになります。

労働組合組織があり、会社が会社の労働組合に60パーセントの労働組合経費を支払うときには、会社の労働組合組織が上級の労働組合組織に申請して「労働組合経費収入専用収据」を入手したのであれば、当該金額は損金とすることができます。会社が労働組合に渡した経費が限度を超えた場合、たとえ「労働組合経費収入専用収据」を入手しても、超えた部分は損金処理することができません。

ご注意いただきたいのは、ここでいうのは「労働組合経費収入専用収据」であって、「労働組合経費収入統一収据」ではないということです。名称は似ていますが後者では、損金処理の証憑とすることができません。なお上記でいう給与総額には外国籍個人の給与額も含まれます。

外国籍個人は手当の支給方法により個人所得税が変わる?

「外国籍個人が取得する関連手当の個人所得税免除実施問題についての、国家税務総局の通知」 (国税発〔1997〕54号)には、外国籍個人が取得する手当に係る個人所得税の免除につき、以下のように規定されています。

外国籍個人が、現金以外の形式か、又は実費精算する形式で得た合理的な住居手当、食費補助及びクリーニング代に対しては、個人所得税を免除する。

外国籍個人が合理的基準に基づき得た、国内・国外の出張手当に対しては、個人所得税を免除する。

外国籍個人が取得する語学研修費及び子女教育費の補助に対しては、個人所得税を免除する。

外国籍個人が取得する、帰省費用に対しては個人所得税を免除する。

以下の項目には注意が必要です。

1 住宅補助、食費補助及びクリーニング代は現金以外の形式又は実費精算形式である場合のみ免税条件に合致します。外国籍個人が関係の発票等の証憑に基づき精算する形での住宅手当(実費精算)でも、企業が住宅を購入又は賃借し、無償で従業員の使用に供した場合(現金以外の形式)でもかまいませんが、ただし、住宅手当の形で現金を支給した場合は該当しません。

2 国内外の出張手当については、支給方法は強調されていません。即ち、現金形式で支給した出張手当でも個人所得税を免除されると理解できます。この問題において、青島市の規定とはいくらか違いがあります。以下にこれを紹介いたします。

「『2007年個人所得税業務問題解答』発行についての、青島市地方税務局の通知」(青地税函〔2007〕230号)では、出張人員の出張手当は、1日80元を超えない部分については個人所得税を免除するとされていました。

2013年の「青島市地方税務局2012年度所得税問題解答」には、個人が出張により取得した出張旅費は、実費精算した部分については個人所得税は課税せず、貨幣での手当部分については、当月の「賃金・給与」に算入して個人所得税を課税するとされています。

よって、従来の80元の出張手当の免税基準は取り消され、出張手当部分は全額給与に算入して個人所得税を計算するとされています。ただし、これに外国籍個人が含まれるか否かは明確にされていません。この規定と外国籍個人の出張手当に関わる規定とは矛盾があるように思われます。これにつき税務機関に問い合わせしたところ、税務機関は口頭での回答ではありますが、外国籍個人の出張手当免税政策を遵守する旨を表明しました。

3 語学研修費及び子女教育費補助並びに帰省費用については、必ず現金以外の形式でという規定はありません。ただし、実際の徴収管理の観点からみて、支出証憑及び証明資料を取得しなければならず、できれば正式の発票の入手をお勧めします。

4 上記手当はともに合理的部分のみが免税となるとされていますが、合理的とされる範囲については、税務機関の以下の規定が参照できるかと考えます。
「出張手当は、納税者が提供した交通費、宿泊費の証憑(コピー)または企業が手配する出張の計画によるものでなければならない。」

さらに、外国籍個人の帰省費用については、「外国籍個人が取得する帰省費用につき個人所得税免税を実施する基準問題についての、国家税務総局の通知」( 国税函〔2001〕336号)に、「個人所得税の優遇を受けることのできる帰省費用とは、外国籍個人の中国における雇用地とその家庭所在地(配偶者又は父母居住地)との間の交通手段に限られ、かつ1年に2回を超えない費用とする」と規定されています。
 

プリペイドカードでの物品購入の税務処理は?

多くの企業は、従業員への福利として、祝祭日のときなどにショッピングカードを渡すことがあるのではないでしょうか?ショッピングカードを使用して物品を購入する場合、これに対し発票を発行してくれる場合もあるかと思われます。しかし、カード購入時にすでに発票が発行されていれば、両方を精算に使ったりする場合、これは重複になるのではないかとも思われます。これに対し青島の税務機関の見解はどうでしょうか?以下にご紹介したいと思います。

「2009年度企業所得税年度確定申告を円滑に行なうことについての、青島市国家税務局の通知」(青国税発〔2010〕9号)には、「納税者がショッピングカード、贈答券を購入した際には、実際の商品購入の行為はなく、かつショッピングカード、贈答券をもって実際に商品を購入する際に、商店は販売行為に基づきそれぞれ発票を発行することから、カード・券を購入する環節と物品を販売する環節とで、重複して税の控除が発生することを防ぐため、納税者は、ショッピングカード・贈答券を取得した際の発票をもっては、損金処理を行なうことはできない」と規定されています。

一部の商店では、ショッピングカードで消費した際の発票に「これをもって費用精算はできない」旨が明記してあるかもしれません。それぞれの商店の規定は一致していませんので、注意する必要があります。不要の税務上損失が発生しないよう、ショッピングカード購入に当たってはよく確認しておくことが必要かと思われます。

営業税から増値税への移行後の車両販売・購入について

営業税から増値税へ移行する前は、消費税が徴収される自動車の増値税の処理は、「納税者が自ら用いる消費税対象のオートバイ、自動車、ボートの仕入増値税額は、売上増値税額から控除することはできない。しばしばこれらのものは個人消費と混同した状態となり、生産経営に用いる部分と区別することが容易でないため、ここにすべて仕入増値税を控除できないものと規定する」とされていました。

営業税から増値税への移行後はどうかといえば、「全国的に交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行試行を展開する税務政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)には、もとの増値税一般納税者が自ら用いる、消費税対象のオートバイ、自動車、ボートについては、その仕入増値税額は、売上増値税額から控除できる」とされています。

手数料・コミッションの損金処理について

手数料やコミッション支払については、制限なく損金とできるのでしょうか?以下にご紹介したいと思います。

「企業の手数料及びコミッション支出の損金処理政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2009〕29号)には、コミッションについての以下の規定がみられます。

企業に発生した手数料及びコミッションについては、契約の収入金額に対し5パーセント(保険会社は除外)を超えない部分は損金とすることができる。具体的な状況は以下のとおり。

1 手数料及びコミッションを収受する組織又は個人は、合法的な経営資格を有する仲介機構又は個人でなければならず、経営資格がない場合、損金処理の条件には合致しない。

2 契約又は協議を締結していなければならない。

3 企業が現金等の振込以外の方法をもって手数料及びコミッションを支払った場合、損金とすることはできないが、個人については除外する。即ち、仲介機構に支払う費用は現金形式は認められず、必ず銀行振り込み等の方法を採用しなければならない。

海外に対して支払う手数料及びコミッションについては、国外の資格管理と中国のそれが同様であるとは限らないことから、相手側の仲介機構としての資格を認定するのが困難であり、条件に合致しているか否かの判断がつかないことがあるかと思われます。実際の徴税管理において、国外機構の資格に対する認定につき、明確には規定されていません。

家主名義の水道光熱費、視聴料、通信費用等の損金処理について

多くの企業は不動産物件を賃借して経営を行なっています。よって、水、電気、暖房、ガス、ケーブルテレビ、インターネット等の使用料の発票は、家主宛になっていることが一般的です。一部企業では家主宛の発票をもって、処理を行なっておられるのではないかと思われます。

この形態は実は家主が水や電気を転売しているものに該当します。よって家主は、規定に基づき増値税又は営業税を納付する必要があります。発票を発行する資格がないのであれば、税務機関で代理発行手続を行なわなければならず、企業は代理発行により自らを宛名とした発票を入手して、これをもって損金処理するというのが本来の姿です。

ところで、これらを物件管理会社が代行して徴収する場合には、「2008年度の企業所得税年度確定申告を円滑に行なうことについての、青島市国家税務局の通知」(青国税発[2009]10号)の規定に従わなければなりません。その規定は以下です。

21 物件管理会社が水、電気、暖房、ガス、ケーブルテレビ、インターネット使用料を徴収代行する場合、税務コントロールシステムの入金機又は計算機を使用して、省地税局監修の「山東省XX市サービス業、娯楽業、文化体育業通用発票」を発行して渡さなければならず、発行時には代行徴収した代金の項目名称及び金額を明記しなければならないい。受け取った側は、通用発票に基づき、損金処理する。

(会計知識)

増値税偽造防止システムに係る税額控除の帳簿処理

「増値税コントロールシステム専用設備及び技術メンテナンス費用の増値税減額関連政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2012]15号)には、「増値税納税者が2011年12月1日以後初めて増値税コントロールシステム専用設備(発行子機を含む)に対し支払った費用は、増値税コントロールシステム専用設備購入で取得した専用発票により、増値税納税額から全額を控除できる(控除額は価格と税の合計額となる)。控除するに足りない場合、翌期に引き続き控除できる」と規定されています。

また、「増値税納税者が2011年12月1日以後に納付した技術メンテナンス料(2011年11月30日以前の技術メンテナンスを遅れて納付した場合は含まない)は、メンテナンスを行なう組織が発行した発票によって、増値税の納税額から全額を控除することができ、控除するに足りない場合、翌期に引き続き控除できる」とも規定されています。

このように、最初の偽造防止税コントロールシステム購入費及び以後の各期に支払う技術メンテナンス料の価格と税の合計額は増値税額から控除することができます。

この帳簿処理は、「『営業税から増値税への移行試行地点関連会計処理規定』発行についての、財政部の通知」(財会[2012]13号)に基づけば、次のようになります。

企業が購入した増値税コントロール専用設備は固定資産に計上。減額した増値税額は、借方「未払税金-未払増値税(減免税)」科目、貸方「繰り延べ収益」科目で処理。固定資産の減価償却を計上する際に、繰り延べ収益を償却。

(購入時)
借方:固定資産
貸方:買掛金等

借方:未払税金—未払増値税(減免税)
貸方:繰り延べ収益

(減価償却計上時)
借方:管理費用等
貸方:減価償却累計額

借方:繰り延べ収益
貸方:管理費用等

ところで、これらの処理には、実際の業務の運用とは幾分の違いがあるかと思われます。その理由としては、運用の手順が煩瑣なことがあります。固定資産の耐用期間内の各時期に均等償却しなければならず、企業の減価償却費計上に混乱が生じる可能性があります。また、税務政策との差異もあります。実は税務政策ではこれを臨時収入とするよう求めています。よってこれを毎年の納税時に調整しなければなりません。加えて、一般的にはこの金額は小さなもので、簡略処理が認められるものです。さらには、この処理方法の理念に対し異なる理解が存在するという状況もあります。この種の処理方法の理論的基礎は、政府補助の会計処理方式に見習ったもので、資産取得と資産に関わる補助を耐用期間内に減価償却の速度に合わせて分担させるというものですが、この免税が会計準則における政府補助の範疇に該当しないことは明らかです。

このような会計処理理念が成立するのであれば、固定資産の贈与を受けたような場合も、直接営業外収入に計上できず、固定資産耐用期間内に減価償却の進度に従い分担させることになります。これは会計準則の規定と合致していません。

上記に鑑み、税金の免除額を直接営業外収入に計上することが妥当ではないかと当方は考えています。
借方:未払税金—未払増値税(減免税)
貸方:営業外収入

なお、増値税偽造防止システムは増値税専用発票を発行されたもののみが免税政策の対象です。技術サービス料は普通発票も対象となりますが、手書きの発票は対象にならないことにご留意ください。申告時には、増値税申告表付表の、税コントロールシステム設備及びメンテナンス料控除リストに関連の内容を記入します。金額は主表の第23欄に反映されます。

月売上二万元以下による増値税・営業税免除の帳簿処理

「一部小規模・零細企業の増値税への移行及び営業税暫時免除についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕52号)には、2013年8月1日より、増値税小規模納税者のうち、月売上高が2万人民元に満たない企業又は非企業性組織は、暫時増値税の徴収を免除する。営業税納税者のうち月営業額が2万人民元に満たない企業又は非企業性組織は、暫時営業税の徴収を免除する、と規定されています。

この場合の帳簿処理は以下となります。
増値税小規模納税者の場合
借方:売掛金等
貸方:売上
貸方:未払税金—未払増値税

借方:未払税金—未払増値税
貸方:営業外収入

営業税納税者:
借方:営業税及び附加
貸方:未払営業税—未払営業税

借方:未払営業税—未払営業税
貸方:営業外収入

News letter No.015

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務ニュース)

一部の小・零細企業の増値税及び営業税を暫時免除する政策関連問題についての、国家税務総局の公告

(2013年第49号)
 
8月21日、国家税務総局は、さらに小・零細企業の発展を促進するため、「一部小・零細企業の増値税及び営業税を暫時免除することについての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕52号、以下「通知」という)に関わる問題についての掲題の公告を公布しました。その内容は以下のとおりです。

1 通知中の「月売上高が2万元を超えない」「月営業高が2万元を超えない」とは、月売上高又は営業高が2万元以下であることをいう。売上高又は営業高が2万元を超える場合、全額につき増値税と営業税を計算しなければならない。

2 一つの四半期を納税期間とする増値税小規模納税者及び営業税納税者のうち、四半期の売上高又は営業高が6万元以下の企業又は非企業性組織については、「通知」に基づき暫時増値税又は営業税を免除する。

3 増値税小規模納税者である企業又は非企業組織で、営業税の課税項目を経営する者については、増値税課税項目と営業税課税項目の営業額を分けて集計しなければならず、月売上高が2万元以下(四半期納税の場合6万元以下)の場合、暫時増値税を免除し、月営業額が2万元以下(四半期納税の場合6万元以下)の場合、暫時営業税を免除する。

4 増値税小規模納税者である企業又は非企業組織で、月売上高が2万元以下(四半期納税の場合6万元以下)である場合に、当期に増値税専用発票(貨物運輸業増値税専用発票を含む)と普通発票の代理発行を行ったことですでにその税を納付しているときには、発票のすべてのページを揃えた上で主管税務機関に税の還付を申請することができる。

5 本公告は、2013年8月1日から実施される。

サービス貿易等項目に係る海外向け支払税務届出関連問題についての国家税務総局・国家外貨管理局の公告

(2013年第40号)

7月9日、国家税務総局と国家外貨管理局は掲題の公告を公布し、サービス貿易等に係る5万米ドルを超える外貨送金については、一部の例外を除き、各地国税局に届出を必要とする旨を発表しました。主な内容は以下の通りです。

1 国内の機構及び個人による、支払いが1回5万米ドルを超える以下の海外送金については、本公告第3条が規定する状況を除き、所在地の国税機関に税務届出登記をしなければならない。管轄する税務機関が地税機関のみの場合、所在地の同レベルの国税機関にて届出を行なうものとする。

(1) 海外機構又は個人が国内で取得した、運輸、旅行、通信、建築据付並びに労務請負、保険、金融、コンピュータ及び情報サービス、特許権使用及び許諾、体育文化及び娯楽サービス、その他商業サービス、政府関連業務等のサービス貿易収入
(2) 国外個人の中国国内での業務報酬、国外機構又は個人が中国国内で取得した株式利息、配当金、利益、直接債務利息、保証料及び資本の移転を伴わない寄附金、賠償金、税金、一時所得等の収益並びに経常移転収入
(3) 国外機構又は個人が国内から取得したファイナンスリースのリース料、不動産の譲渡収入、持分譲渡所得及び外国投資者のその他の合法的所得
外国投資者が国内で直接投資したことで得た合法的所得を国内で再投資する額が1回5万米ドルを超える場合、本規定に基づき税務当期を行なわなければならない。
ただし、これには上述の通り例外があります。

3 国内機構及び個人の海外送金が下記の外貨資金である場合、「届出表」の手続き及び提出を行なう必要はない。

(1) 国内機構の国外で発生した出張、会議、展示即売等の各項費用
(2) 国内機構の国外代表機構の事務経費、及び国内機構が国外で請け負った工事の工事費用
(3) 国内機構の国外において発生した輸出入に係るコミッション、保険料、賠償金
(4) 輸入貿易において国外機構が取得した国際運輸費用
(5) 保険に関する保険料、保険金等関連費用
(6) 運輸又は遠洋漁業に従事する国内機構に国外で発生した修理、油、港湾雑費等の各項費用
(7) 国内旅行社が海外旅行業務に従事する際の団体費及び予約・手続を代行した宿泊、交通費等関連費用
(8) アジア開発銀行及び世界銀行グループ傘下の国際金融会社が中国から取得した所得又は収入
(9) 外国政府及び国際金融組織が中国に提供する外国政府借款及び国際金融組織の借款に係る利息
(10) 外貨指定銀行又は財務会社自身の海外への融資利息
(11) 中国の省レベル以上の国家機関が海外に向け行なう義捐金
(12) 国内証券会社又は登記決済会社が海外機構又は国外の個人に対し支払う、それが法に基づき得た株式利息、配当金、利息収入及び有価証券倍規約収益
(13) 国内の個人が海外に留学、旅行、知人訪問等を行なった際の個人費用
(14) 国内機構及び個人が行なった貿易、収益及び経常移転項目の返金
(15) 国の規定するその他の状況
この公告は2013年9月1日より実施されています。
 

(税務知識)

商標の譲渡は営業税から増値税への移行対象か

従来営業税の対象であった取引の多くが、本年8月1日からは増値税の対象に変わっています。では、商標の譲渡はどちらの対象範囲でしょうか?これにつき、「全国的に交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行試行を展開する税務政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)には、以下の規定があります。

「文化創意サービスには、デザイン、商標と著作権の譲渡、知的財産権、広告及び展覧のサービスが含まれる。
商標及び著作権譲渡とは、商標、のれん及び著作権を譲渡する行為をいう。」

以上に述べた商標譲渡については、譲渡するのが商標の所有権か又は使用権かについては明確にはされていません。実務において、ある企業が自ら又は授権されたブランドの使用権を他の企業に使用許諾することがありますが、この種の行為においては、商標の所有権は譲渡されていません。よってこの行為が営業税から増値税への移行範囲に属するか否かを、上記37号文書に基づいて判断することはできないように考えられます。

一方、山東省国税局が6月19日に発表した「営業税の増値税への移行税目注釈実施参考」には以下のような規定がみられます。
「著作権経営ライセンスの販売、ブランド使用権譲渡は、『納税サービス範囲注釈』中の、『文化創意サービス-商標著作権譲渡サービス』に該当する。」
よって、商標使用権の譲渡は、「文化創意サービス-商標著作権譲サービス」として、営業税の増値税への移行の範囲に該当するかと考えます。

中国に住所がない国内企業の董事、高級管理職の個人所得税納税義務について

中国国内に住所を有さず、中国国内企業の董事又は高級管理職の職務につく個人(以下、「高級管理職」という)と、一般の外国籍個人の中国国内における個人所得税納税義務とは、少し違いがあります。以下に説明したいと思います。

1 高級管理職の個人所得税納税義務の特長
「中国国内に住所を有しない個人が取得する賃金給与所得納税義務問題についての、国家税務総局の通知」(国税発[1994]148号)第5条では以下のように規定されています。
「中国国内企業の董事又は高級管理職に任命された個人の、それが取得する中国国内企業の支給した董事報酬又は賃金給与については、本通知の第2条、第3条の法規は適用せず、それが中国国内企業の董事又は高級管理職に任命された日から、その任を解かれる日までの期間において、それが中国国外で履行した職務であるかどうかを問わず、すべて個人所得税を申告納付しなければならない。」
「それが取得する中国国外企業の支給した賃金給与については、本通知第2条、第3条、第4条の法律規定に照らして納税義務を確定する。」
この部分の規定は少しわかりにくいかもしれませんので、以下に簡単な例をあげて説明いたします。
ある企業の外国籍の一般従業員の1納税期間における中国に滞在期間は、183日を超えていません。そのうち9月の中国滞在は20日で、中国で支給された給与は20,000元、国外で支給された給与は30,000元でした。この場合の中国での所得税は以下のように計算されます。
{(20,000+30,000-4,800)元×30%-2,755元}×20日÷30日×20,000元÷50,000元=2,881元
ところがこの人員が企業の董事又は高級管理職に就く者であれば、個人所得税の計算は以下となります。
{(20,000+30,000-4,800元)×30%-2,755元}×20,000元÷50,000元=4,322元

以上の二つの計算式でどこが違うかといえば、中国国内で支給された賃金給与の扱いにあります。高級管理職の場合、その給与の源泉が国内にあるか国外にあるかは考慮されませんが、一般の外国籍人員の場合183日以内であれば国外の業務に係る所得については税を納める必要がありません。

2 高級管理職の意味するもの
「中国国内に住所を有しない個人の個人所得税計算若干具体問題についての、国家税務総局の通知」(国税函発〔1995〕125号)第3条には、以下のように規定されています。
「中国国内企業の高級管理職とは、会社の正、副(総)経理、各職能総責任者、総監及びその他類似の会社の管理層の職務をいう」。
なお、会社の部門経理の職務は上記には該当しません。

3 高級管理職人員の個人所得税計算式
簡単に言えば、以下のようになります。

(1) 中国国内に1納税年度の滞在期間が183日以内の場合の計算式
税額=(当月国内外賃金給与課税所得額×適用税率-速算控除数)×(当月国内支給給与÷当月国内外支給給与総額)
根拠:「中国国内で董事又は高級管理職の職務を担当する住所を有しない個人が個人所得税を計算する場合に適用する計算式のついての、国家税務総局の回答文書」(国税函[2007]946号)

(2) 中国国内で1納税年度の中国滞在が183日を超える場合の計算式は以下の通り。
税額=(当月国内外賃金給与課税所得額×適用税率-速算控除数)×(1-当月国外支給給与÷当月国内外支給給与総額×当月国外就業日数÷当月日数)
根拠:「中国国内に住所を有しない個人の租税協定と個人所得税法実施に関する若干問題についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2004〕97号)

4 高級管理職に関する各国租税協定の扱いの違い
特にご注意いただきたいのは、上述「中国国内に住所を有しない個人の租税協定と個人所得税法に関する若干問題についての、国家税務総局の通知」の第4条にある以下の規定です。

「中国国内に住所を有しない個人が、中国国内企業の高級管理職の職務を担当する場合で、当該個人の所在国又は地域と中国との間に締結された協定又は取り決めの董事報酬条項に、企業の高級管理職を含むことが明記されていない場合、それが取得した報酬に対しては協定又は取り決め中の非独立個人役務条項及び国税発〔1994〕148号第2、3、4条の規定に基づき納税義務を判定する。」

ここでの意味は、両国間の租税協定が企業の高級管理職を含むと明記していなければ、上記の特殊な方法でその個人所得税を計算する必要はなく、一般の外国籍従業員と同じように計算すればよいということになります。

例えば、中国とタイの間の租税協定では次のように規定されています。

第16条 董事報酬
1 締約国の一方の居住者が締約国の別の一方の会社の董事会メンバーとして取得した董事手当及びその他類似のものについては、締約国のほかの一方において課税することができる。
2 締約国の一方の居住者が別の一方の居住者企業で高級管理職を担当して得た賃金給与及びこれに類する報酬は、締約国の別の一方において課税することができる。

このように、上記の租税協定においては明確に企業の高級管理職を含むと記述されているため、董事会メンバー、高級管理職ともに高級管理職条例が適用されることになります。

これに対し、日本と中国との租税協定では以下のように規定されています。

第16条 董事報酬
締約国の一方の居住者が締約国の別の一方の会社の董事会メンバーとして取得した董事報酬及びその他類似のものについては、締約国のほかの一方において課税することができる。

このように、日本と中国との租税協定では企業の高級管理職を含むかどうかが明確にされていないため、董事会メンバーのみに高級管理職条例が適用されることになるかと考えます。

華僑の判定及び個人所得税の納税義務について

華僑の国籍は中国ですが、ではその納税の扱いはどのようになっているのでしょうか?また、最近は日本でも「新華僑」と呼ばれる人たちがおられますが、中国において、華僑の定義とはどのようなものなのでしょうか?

1 華僑であるかどうかの判定基準
「個人所得税の若干政策実施問題を明確にすることについての、国家税務総局の通知」(国税発[2009]121号)第3条には、これにつき以下のように規定されています。

「『華僑・外国籍華人・帰国華僑と眷属身分の境界決定に関する規定』発行についての、国務院僑務弁公室の通知」(国僑発[2009]5号)には、華僑とは国外に定住する中国公民をいうと規定されています。具体的な境界については、以下のように述べられています。

(1) 「定住」とは、中国公民がすでに居住国の長期又は永久居留権を取得しており、さらにすでにその国に連続して2年居留している場合で、2年以内の累計居留が18か月を下回らないものをいう。

(2) 中国公民が居住国の長期又は永久居留権を取得していないが、ただしすでにその国に連続して5年以上合法的に居留する資格を有しており、5年以内の累計居留は30か月を下回らない場合、華僑とみなす。

(3) 中国公民が海外に留学し(公費、私費ともに含む)海外での学習期間にある場合、又は業務のため海外に行き(海外派遣人員を含む)海外で業務を行なう期間にあるものは、すべて華僑とはみなさない。 
よって、中国居住者が海外で永久居住権を取得し、連続して2年居住しており、2年間の累計居住が18か月を下回らない場合、又は居住する国に5年以上合法的に居留する資格を有しており、5年間の累計居留が30か月を下回らない場合のどちらか一つに合致するのであれば、華僑とみなされる。

2 華僑の個人所得税の規定

(1) 華僑は4,800元の控除が受けられるかどうか
上述の「個人所得税若干政策実施問題を明確にすることについての、国家税務総局の通知」(国税発[2009]121号)では、「国僑発[2009]5号文書が規定する華僑に身分が合致する者については、それが中国で就業した期間に取得した賃金給与所得に対し、税務機関は納税者が提供したその華僑である身分を証明する資料に基づき、「中華人民共和国個人所得税実施条例」第30条の規定に照らして、個人所得税計算に、附加控除費用を適用することができる」と規定されています。
即ち、現行の個人所得税法に基づき、華僑は4,800元の法定控除を受けることができます。

(2) 華僑は、国内外の居住日数と国内外の支払に基づき、個人所得税の納税義務を決めることができるか
「『個人所得税徴収に関する若干問題の規定』発行についての、国家税務総局の通知」(国税発[1994]89号)第1条の規定に基づけば、中国に住所を有する個人とは、戸籍、家庭、経済的利益関係により中国国内に習慣性住居を有する個人をいうとされています。

ここでいう習慣性住居とは、納税義務者が居住者か非居住者かを判定する一つの法的意義上の基準となるもので、実際に居住する又はある特定の時期における居住地をいうのではありません。学習、就業、知人訪問、旅行等で中国国外に居住している場合、その理由が消失した後は、中国国内に居住する個人に戻らなければならず、中国が当該納税者の習慣性居住地となります。

この基準に照らせば、華僑のように習慣性居住地が中国国内にない中国人は、中国国籍を有しているとはいうものの、長期的に国外に居住していることから、中国国内に住所を有しないと判定することができ、国税発[1994]148号文書が規定する根拠により国内外に居住する日数と国内外の支給に基づく各項規定を適用されるものと考えます。

3 華僑は外国籍個人の配当金に係る免税政策を適用されることができるか

「個人所得税若干政策問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税字〔1994〕20号)には、次のように表現されています。
外国籍個人が外商投資企業から取得した株式利息、配当金所得
華僑が上記の配当金に係る免税政策に合致しているかどうかにつき、現行の文書には明確な規定はありません。しかし華僑はやはり中国国籍を有している個人であり、外国籍個人とは同列には語れず、華僑が外商投資企業から得た株式利息、配当金所得については、個人所得税の免税はされないものと、当職らは考えます。

育児中の女性が取得した育児手当、育児医療費以外の賃金給与について

出産後の育児休暇中にある女性には育児手当や育児医療費が支給されますが、ではこのような女性が、勤務先からこれら以外の収入を得た場合、個人所得税を納付する必要はあるのでしょうか?

「育児手当及び育児医療費関連の個人所得税政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2008]8号)には以下のような規定があります。
「育児中の女性が、県レベル以上の人民政府が国の関連規定に基づき制定した育児保険弁法に照らして取得した、育児手当、育児医療費又はその他育児保険の性格に該当する手当、補助については、個人所得税を免除する。」

ということは、育児期間に支給された給与・賞与・手当等の賃金給与所得に該当する所得については、現行個人所得税法の規定に基づき個人所得税を納付しなければならないことになります。

海外からのファイナンスリースにより輸入した設備の納税について

国外からファイナンスリースの設備を輸入する場合、その税負担は国内でのファイナンスリース又は通常の設備輸入より重いものとなります。これはどうしてでしょうか?その理由は、当該業務は、国外の貸主の増値税及び企業所得税納税義務と、国内の借主の輸入貨物に係る関税及び増値税の納税義務という二重の義務を有していることにあります。

1 国外の貸主からいえば、企業所得税と増値税の納税義務を負うことになります。
(1) 国外の貸主の企業所得税納税義務
「企業所得税法暫定条例」の規定に基づけば、「利息所得、賃貸料所得、特許権使用料所得は、所得を負担・支払した企業又は機構、場所により所在地を確定するか、又は負担・支払した個人の住所地により確定する」「貸金を負担・支払した企業が国内にあることから、国外に支払う賃借料は国内所得に該当し、中国国内で企業所得税の納税義務を有する」とされています。

「『非居住者企業の所得税源泉控除管理暫定弁法』発行についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2009〕3号)の規定に基づけば、「非居住者企業が取得した、その源泉を中国国内とする株式利息、配当金等権益性投資収益及び利息、賃料、特許権使用料所得、財産譲渡所得及びその他の所得に対し納付すべき企業所得税については、源泉徴収を実施し、関係法律規定又は契約の約定に照らして、非居住者企業に対し直接関係の代金を負担・支払する組織又は個人が源泉徴収義務者となる」「よって、国内の借主は直接代金を負担・支払する組織又は個人として、法定源泉徴収義務者となる」とされています。

(2) 国外貸主の増値税納税義務
「全国的に交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行試行を展開する税務政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)には、以下の通り規定されています。
国内で提供される課税役務とは、課税役務の提供者又は受入者が国内にあることをいう。
以下の状況は、国内で提供された課税役務に該当しない。
国外組織又は個人が国内組織又は個人に提供した、完全に国外で消費される課税役務
国外組織又は個人が国内組織又は個人に対し貸し出した完全に国外で使用される有形動産

よって、国内で使用される有形動産のリースは、国内で提供される課税役務に該当し、国内で増値税を納付しなければなりません。同時に、前述の財税〔2013〕37号通知には、「中華人民共和国外の組織又は個人が国内で提供する課税役務につき、国内に経営機構を設置していない場合、その代理人が増値税の源泉徴収義務者となる。国内に代理人がいない場合、その受入者が増値税の源泉徴収義務者となる」とも規定されています。

このことから、国内の役務の受入者が増値税の源泉徴収義務者となります。

2 国内の借主は、設備の輸入関税と輸入増値税の納税義務を有する。
「中華人民共和国税関輸出入貨物課税管理弁法」(税関総署令第124号)第37条には、「リース貨物は、輸入された日からリースが完了して税関手続が完了する日まで、税関の監督管理を受けなければならない」と規定されています。
リース料を一括で支払う場合、納税義務者はリース貨物の輸入申告時に納税手続を行ない、税金を納付しなければなりません。
リース料を分割で支払う場合、納税義務者はリース貨物の輸入申告時には、第1期分に支払うべきリース料にも基づき納税を行い、その後は各期のリース料支払いの際に、納税義務者は、税関で納税手続きを行わなければなりません。これはリース料を支払った後15日以内に行うものとされています。
上記規定から、国内組織が国外からファイナンスリースのための設備を輸入した場合、輸入関税及び輸入増値税を納付する必要があり、国外の貸主の増値税及び企業所得税を源泉徴収する必要があります。一方直接国内から設備を輸入する場合、納付する税金は輸入関税と輸入増値税のみです。

不動産を転貸する場合の税金は?

納税者が不動産を賃貸して生産経営を行っている際に、そのうち遊休部分を第三者に転貸しして賃料を得る場合、この税金はどのように計算するのでしょうか?

1 営業税
「営業税の若干問題についての国家税務総局の通知」(国税発[1995]76号)には以下のように規定されています。
組織及び個人が借り入れた場所、物品、設備等を他者に転貸しする行為は、「サービス業」の税目の「賃貸業」の税目に照らして営業税を徴収する。賃貸業務の営業額とは、賃貸業務が取得する賃料の全額収入であり、いかなる費用も控除してはならない。
よって、転貸しの業務についても、これにより得た賃料全部に対し営業税が課されることになります。

2 建物税
転貸しした部分の建物税については、統一的な文書規定はなく、各省市の基準を参照する他はないと考えます。
転貸しした部分の建物税についての論点は、差額徴収が可能かどうかについてかと考えます。「建物税、都市土地使用税の若干政策規定についての、山東省地方税務局の通知」(鲁地税函[1999]282号)の第3条には、「借主が転貸しした建物については、転貸しした者はそれが取得した賃料収入から、その建物の賃料を控除した残額に基づき建物税を計算して納付する」と規定されています。

この文書はネット上では検索することはできません。青島税務ホットラインの解説によれば、この文書の規定は有効とのことです。かつ実際の管理において、当方が得た情報では、青島では上記に基づき実施されていると聞いています。

3 企業所得税
賃貸収入は、当年の企業所得税課税所得を計算する際に、算入しなければなりません。

賃貸した物件の建物税はどのように計算するか

企業が有するみずからの経営に供する建物については、建物税はその余値に対し課税するとされ、建物取得額×(1-30%)×1.2%という計算式が適用されます。
ところが、もし企業がその建物を賃貸しするなら、建物税はその賃貸収入の12%で計算されます。

ここで注意すべきは、企業が保有する建物を賃貸し、建物税を納付した場合、もともとの建物税を納付する際に、対応する賃貸建物の取得価格部分は減額できることです。例をあげれば次のようになります。

ある企業の建物の取得価格は1,000万元、毎年納付する建物税は1,000万×(1-30%)×1.2%=8.4万であった。2013年4月から建物の一部を賃貸しており、対応する部分の取得価格は500万元、賃料は100万元となっている。この場合2013年の建物税の計算は以下となります。
2013年1-3月の建物の取得原価による建物税=1,000×(1-30%)×1.2%×3÷12=2.1万
2013年4-12月の建物の取得原価による建物税=(1,000-500)×(1-30%)×1.2%×9÷12=3.15万
2013年4-12月の賃貸に係る建物税=100×12%×9÷12=9万
よって2013年の建物税の合計は、2.1万+3.15万+9万=14.25万となります。

ご留意ください
企業が建物と土地を合理的範囲内で分けて貸す場合、その適用される税率は異なります。土地の賃貸には建物税の納税義務はなく、一般的にいえば、企業の建物賃貸に係る税率は17.65%(12%建物税+5.65%営業税及び付加)ですが、土地賃貸の税率は5.65%(5.65%営業税及び付加)となります。例をあげれば以下となります。

ある企業が建物を賃貸し、賃貸料は100万であるとすれば、建物税と営業税の金額は、100万×17.65=17.65万となります。

これを建物50万、土地50万に分けると、税額は次のようになります。

建物賃貸に係る税=50*17.65%=8.825万
土地賃貸に係る税=50*5.65=2.825万
号系8.825万+2.825万=11.65万

すべて建物の場合の17.65万と較べ、6万元税は少なくなります。

よって、企業が建物を賃貸する場合、一つには、賃貸料に係る税を納付した後は、これに関わる建物の取得価格を、本来の建物税計算の際には差し引くことを忘れないようにしなければなりません。また、建物を貸す場合、合理的範囲で土地とを分ければ、納めるべき税が少なくなることにもご留意ください。

News letter No.014

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(文書解読)

「小規模納税人のための増値税専用発票及び貨物運輸業専用発票代理発行関連問題についての、青島市国家税務局の公告」要点

6月19日に青島市国家税務局は、増値税小規模納税者のための増値税専用発票(以下、「専用発票」という)及び貨物運輸業増値税専用発票(以下、「貨物運輸専用発票」という)の代理発行につき公告を発表しました。その要点は以下のとおりです。

1、納税した後発票が代理発行される

納税者が主管国税機関に代理発行を申請する際に、税関連法律、行政法規の規定に照らして納付すべき税がある場合、税務機関は、まず税を徴収した上で、専用発票又は貨物運輸専用発票の代理発行を行なう。

説明:国内の発票代理発行では、一般的には、納税者はまず税金を納付しなければなりません。増値税専用発票の代理発行では、家賃、リース、役務等についての発票にくらべ、税務局の要求は当然さらに厳しいものとなるはずです。よって、まず税金を納付してはじめて発票が発行されることになります。

2、免税を選択した場合増値税専用発票の代理発行は受けられない。
個人事業主の売上高が国務院の財政、税務主管部門が規定する増値税の最低ラインに達しず、増値税免税の範囲に該当する場合、免税規定が適用されたまま、専用発票又は貨物運輸専用発票の代理発行を受けることはできない。もし代理発行が必要であれば、個人事業主は「中華人民共和国増値税暫定条例」の規定に基づき、免税の権利を放棄し、増値税を納付しなければならない。免税を放棄した後36か月間は再度免税申請を行なうことはできない。

説明:増値税の最低ラインについては以下のように規定されています。時期ごとに納税する場合、月間課税売上が5,000-20,000元、回ごとに納税する場合、毎回(日)の課税売上が300-500元。

たとえば、ある小規模個人事業主の1か月の増値税納付額が15,000元であり、これにつき税務機関で増値税専用発票の代理発行を必要とする場合、本来免税待遇を受けていればこれを放棄し、3パーセントの増値税を納付した後、はじめて増値税専用発票の代理発行を受けることができます。免税を放棄しないならば、できるのは増値税普通発票の代理発行のみです。ただし増値税普通発票では発票を受け取った側は増値税を控除することができず、企業所得税の損金処理に使えるのみとなります。

一般納税者に対していうなら、輸出税還付又は国内販売を行なう貿易企業又は生産企業は、できる限り増値税専用発票を取得したうえで、控除又は還付を行なうべきかと考えます。なお、納税者の多くは個人事業主等の増値税小規模納税者は増値税専用発票を発行する方法がないように考えておられるかもしれませんが、このように代理発行を受けることが可能であることにご留意をいただければと思います。

(税務知識)

増値税への移行後に取得する発票には注意が必要

営業税から増値税への移行後、一部の現代的サービス業は従来の営業税から変わって増値税を納付することになるかと思われます。製造企業におかれては、これは自分とはあまり関係はないと思っておられるのではないでしょうか?実は一定のリスクがあることを、ここでお話したいと思います。

ある製造業が倉庫管理ソフトを1セット買ったとします。販売者は増値税の一般納税者ですが、ここでは6パーセントの税率の増値税専用発票を発行しました。実は、契約締結時の打ち合わせで発票の発行については細かい定めはなく、ただ増値税専用発票を発行するとのみ約定されています。よってその税率が何パーセントであっても契約違反とはいえません。実際のところ、このことは大きなリスクをはらんでいます。

相手が実際に製品を販売する際の税率は17パーセントですが、ここでは営業税からの移行ということで6パーセントの税率で発票を発行しています。ソフト販売会社については3パーセントを超える部分については増値税を還付するいう政策がありますが、ただしこの審査は大変に厳しいものです。当方の判断では、相手側は還付の優遇を受ける立場にはないと考えます。

このソフト販売会社は、営業税からの移行という名目で、実際はソフト製品の販売であるものを現代的サービスの提供にすり替えて税率6パーセントの発票を発行したものと思われます。こうすれば増値税の負担は17パーセントとくらべて大きく低下するからです。

「納税者が善意で取得した虚偽発行の増値税専用発票処理問題についての、国家税務総局の通知」( 国税発〔2000〕187号 )の関連規定によれば、虚偽発行増値税専用発票はたとえ善意で入手したものであっても、やはり仕入増値税の控除又は還付はできないとされています。もしすでに税の還付を受けていれば、これは追徴されます。同時に、企業所得税の面からいっても、法律に合致しない発票を入手したことで、損金としての取り扱いはできなくなってしまうため、注意が必要かと思われます。

営業税から増値税への移行前に締結したリース契約で、納める税は営業税か増値税か?

「交通運輸業および一部現代サービス業の営業税から増値税への移行試行税務政策の全国的展開についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)の規定によれば、試行が適用される納税者が同地区での試行実施日より前に締結し、まだ実施完了していないリース契約については、契約期限到来前までは引き続き現行の営業税政策に基づき営業税を納付するとされています。

例をあげれば、青島の営業税から増値税への移行は2013年8月1日ですが、ある企業と車リース会社とがリース契約を締結したとします。物件は乗用車で、契約日は2013年5月1日、契約期間は1年です。増値税への移行前は、車のリース業が納付する営業税の税率は5パーセントでしたが、移行後は車のリースは不動産のリースに該当し、税率は17パーセントとなります(貸主が小規模納税者の場合、税率は3パーセント)。ところで、上記規定に基づき、当該車リース会社が移行前に締結したリース契約は、2014年5月1日まではすべて増値税ではなく、営業税を納付することになります。また、移行の試行日以後に締結されたリース契約については、増値税を納付することになります。

小型薄利企業が優遇政策を享受するには

「小型薄利企業の所得税優遇政策関連問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2011]117号)及び関連の企業所得税法及び条例の規定によれば、前納税年度の課税所得額が6万元以下の小型薄利企業は、その所得から50パーセントを減じて課税所得とすることができ、20パーセントの税率で企業所得税を納付するとされています。この優遇政策につき、以下簡単に説明いたします。

(1)小型薄利企業の基準
① 工業企業の場合、年度課税所得額が30万元を超えず、就業人員が100人を超えず、資産総額が3,000万元を超えない。
② その他の企業の場合、年度課税納税額が30万元を超えず、就業人員が80人を超えず、資産総額が1,000万元を超えない。

上記条件に合致する場合、企業は20パーセントの税率で企業所得税を計算します。さらに前会計年度の課税所得額が6万元以下であれば、その所得の50パーセントをもって課税所得額とすることができ、20パーセントの税率で企業所得税を納税することになります。

例えば、ある貿易会社は、従業員が20名、資産総額(貸借対照表の総資産)が300万元、年間課税所得額(損益調整後)が20万元であったならば、その企業所得税率は20パーセントで計算されます。もし年間課税所得が5万元だとすれば、その企業所得税計算は5万元×50%×20%=0.5万元となります。

(2)新たに設立された小型薄利企業は優遇を受けられない
上述規定の要求に基づけば、小型薄利企業の判断には前年のデータが必要ということになります。よって、本年新たに設立された企業である場合、小型薄利企業の優遇を受けることはできません。

例をあげれば、ある貿易会社が2013年4月に設立されたとします。7月の第2四半期企業所得税の申告時に、課税所得額が5万元であったとします。これからみれば、企業規模は小さく、優遇条件には合致しているはずです。ところが、この会社には前年の数字というものがありません。よって、それが条件に合致していることを証明する手立てがなく、四半期の予定納税時には25パーセントの税率、即ち5万元×25%=1.25万元で企業所得税を納付するしかありません。当然のことながら年末の確定申告の際に1年間の数字が小型薄利企業の条件に合致していれば、優遇的税率を申請することができ、四半期の企業所得税予定納税が過多となっていれば還付されることになります。

(3)小型薄利企業の年度末確定申告と予定納税との関係処理
ある青島の企業は、確定申告前の他の条件はすべて小型薄利企業を満たしていましたが、ただし課税所得額だけは未確認で、確定申告を行なってはじめてその課税所得額が小型薄利企業の条件に合致するかどうかがわかるという状況にあったとします。

ところが、確定申告の期間は1月1日から5月31日であり、第1四半期の企業所得税の申告は4月15日までに行なわなければなりません。この時点で小型薄利企業の状況に照らして企業所得税を予定納付するかどうかは確定できないこともあります。これについては、納税者の不要の損失を回避し、納税負担を軽減するため、青島市国税局は、青国税発[2010]66号で特別の規定を設けています。

即ちまだ年度の確定申告を行なっていない企業に対しては、その課税所得額は暫時前年度の第4四半期の予定申告の数字を基準とするというものです。

新たに設立した分公司の第1年目は企業所得税を予定納税する必要はない

「『地域を跨いで経営を行なう場合の企業所得税統一的徴収管理弁法』発行についての、国家税務総局の公告」(2012年第57号)には、新たに設立された2級分公司については、設立した年には企業所得税を分担して納付する必要はないと規定されています。これを例をあげて以下に説明したいと思います。

ある青島緑心食品有限公司の会社は、2012年12月に北京に分公司を設立しました。税務登記が完了したのは2013年1月でした。この場合の北京分公司の予定納税申告につき税務機関に問い合わせたところ、この分公司の税務システム上の設立は2013年に該当し、2013年度には北京分公司は、企業所得税の分担予定納付を行なう必要はないとの見解を示しました。

車リース発票発行時の注意事項

個人が企業の経営のために車を貸す場合、税務機関で発票の代理発行を行なってもらう必要があります。その際には以下の点にご留意ください。

(1)発票を代理発行する税務機関は、必ず車両登記所在地又は車所有者の戸籍所在地でなければなりません。例えば、車両は上海車両管理所で登記され、これを青島の企業に貸す場合、上海の車両登記所在地区を管轄する税務機関で発票の代理発行を行なうことになります。

(2)「『青島市地方税務局発票代理発行管理弁法』発行についての、青島市地方税務局の公告」(2012年第1号)には、その他の個人の車リースにつき、営業税及び付加の綜合徴収率は5.6パーセントを適用し、個人所得税は法定税率に従い各項税金を計算するとしています。リース収入の個人所得税法定税率は、毎回の収入が4,000元を超えない場合、費用800元を控除、4,000元を超えるものは100分の20を費用として控除し、残額を課税所得とすると規定しています。

また、「営業税暫定条例実施細則」には営業税の最低基準については、期ごとに納税する場合、月間営業額は5,000-20,000元と規定しています。ところで、青島市が採用する最低点は20,000元です。すなわち車リース料が月20,000元以下の場合、営業税を納付する必要はありません。

例:ある企業が個人の車1台を借り入れ、月あたりのリース料は10,000元と決めたとすれば、その税額は以下となります。
営業税=0(最低点より低いため)
個人所得税=10,000×(1-20%)×20%=1,600元
月間のリース料が800元以下であれば、営業税と個人所得税ともに納税する必要はなく、発票を発行してもらうことができ、支払い側はこれをもって損金の依拠とすることになります。

企業が退職人員を雇用した場合の損金処理について

企業が定年退職した人員に支払う給与はどのようにして損金となるのでしょうか?「2010年度企業所得税年度末確定申告の若干問題についての、青島市国家税務局の公告」(2011年第1号)では、企業が定年退職した人や退職年齢に達していないがリストラされた人と「労働協議」を締結する場合、支給した労働報酬は損金とすることができるが、福利費、組合経費、教育経費の範囲を計算する際の給与総額に算入することはできないと規定しています。

実務上では、企業はその雇用の真実性を証明するために、当該退職人員の「退職証」等の資料を提示する必要があるかと思われます。

家賃の発票が無い場合の税務リスク

現在多くの企業は賃貸した物件を事務所としておられるかと思います。物件の所有者の多くは、家賃に係る税金を支払いたくないことから、もし発票が必要なら借り手が各種税金を負担するよう求めることがよくあります。借り手企業もこれら税金の負担は望まないため、賃貸した事務所の発票を入手しないままにすることがよくあるようです。ただし、これには大きな税務リスクがあります。

税務機関の定期調査や、企業が抹消又は地区外への移転をするような場合、家賃の発票は必ず必要になり、発行されていなければ、補充して発行するよう求められます。発票がなければ抹消は許可されません。これにより時間の大きなロスが生じた場合、新たな地区での業務開始後と重複した期間についても発票を求められる可能性があります。これは全くの浪費かと思われます。

税関納付書による輸入増値税についての新規定

「税関輸入増値税専用納付書の『照合後控除』管理弁法実行関連問題についての、国家税務総局・税関総署の公告」(2013年第31号)では、2013年7月1日から、増値税一般納税者の輸入貨物につき取得した増値税控除範囲に該当する税関納付書は、税務機関の検査・比較照合を経た上で、その増値税額を仕入増値税として売上増値税から控除できると規定しています。

これより前には、増値税申告時に税関納付書の関連データを増値税申告書の付属表中に記載すればすぐに控除できるとされており、事前の比較照合は不要でした。2013年7月1日よりは、税関納付書が発行された日から180日以内に主管税関に対し「税関納税証憑控除リスト」(電子データ)を送付して、検査・比較照合を申請しなければならず、期限を過ぎても申請がなされていない税額については控除ができないこととなりました。

現在のところ、各主管税務機関はこの規定に対し具体的運用方法は出していないとのことです。ただし、納税者におかれてはこの変化に注意しなければなりません。とりわけ、当該文書が規定する、納税者は、税務機関が検査・比較対照結果を提供した当月の納税期間内に控除を申告しなければならず、期限を過ぎたその輸入増値税額は控除することができないという点は重要な問題です。よって、税務機関がいつ運用細則を公布するか、しっかりと見極めて、不用の税務的損失が発生しないようにする必要があるかと考えます。

輸出税還付支払最新注意事項

「企業が申告する輸出貨物還付(免税)提供入金資料関連問題についての、国家税務総局の公告」(2013年第30号)第9条には主管税務機関が企業の輸出した貨物の入金状況に輸入者でないものが支払ったという疑いがある際には、その金額の入金に対応する貨物については、暫時還付(免税)手続きを行なわないと規定されています。

これにつき問い合わせたところ、この条項の意味は、もし国内企業が海外のある企業に輸出し、その代金を国外のほかの企業から受け取ったような場合、条項にいう「入金状況に輸入者でないものが支払った」という疑いがあることになるとのことでした。この文書の規定に基づけば、この種の状況が存在するときには、暫時輸出税は還付しないとしています。ただし、具体的な運用の上では、細則または解釈はなく、よってこのような状況は貿易ではしばしば見受けられることです。本文書が規定しているのはただ疑いのある場合ということで、輸入者ではないものが支払った事実があるのみです。十分に説明可能な理由があれば、税の還付は問題ないはずです。もし実際に輸入者でないものが支払った場合還付がゆるされないのであれば、これが影響を被る範囲は広いものであるため、今後の運用フローについての詳細が待たれるところです。

資金占用費のリスク提示

多くの企業においては、関連企業又はその他の法人組織との間に短期ローンが発生しているかと思います。弁護士に聞いたところ、この行為は中国の法律の保護を受けるものではないようです。それでも税務ではこのような業務範囲に関する規定があります。これは企業の短期ローンにおける企業所得税と流通税に関わるもので、企業所得税に関する借入利息の損金処理の制限問題と、流通税に関し利息収入は営業税中の「金融業」の税目に従い営業税を納付するかどうかという問題についてです。
紙幅に制限があるため、ここでは例をあげて主な内容のみを説明したいと思います。

国内企業Aは、その100パーセント出資子会社Bに 1,000万元を貸し付けました。B社の株主資本は400万元、年利率は6パーセントで、B社の年間支払利息は1,000万×6%=60万となります。

B社はA社の借入利息を財務費用として損金にできますが、ただし制限があります。その株主資本である400万元の2倍、すなわち800万元に対応する部分の利息までを限度に財務費用で処理できるというものです。よって、800万×6パーセント=48万までです。差額の12万元は損金にはできません。さらに、上記の短期ローンの利率が、同時期の銀行の同種類のローンの利率を超えた部分については損金となりません。

営業税については、「『営業税問題解答(その1)』発行についての、国家税務総局の通知」(国税函発〔1995〕156号)の規定があります。これによれば、ローンは「金融保険業」の税目の徴税範囲に該当し、ローンとは、資金を他人に貸し付け使用させる行為をいうとされています。この規定に基づけば、金融機関であれその他の組織であれ、資金を他人に貸し付け使用させる行為があれば、すべてローン行為があったとみなされるため、「金融保険業」の税目で営業税が課せられることになります。

よって、A社は80万元についての利息収入は、5パーセントの税率で営業税を納めることになり、80万×5パーセント=4万元がこのケースでの税金となります。実務では、多くの関連企業は無利息で短期ローンを実施しているようですが、これには次のような税務上のリスクが存在します。

「中華人民共和国徴税管理法実施細則」の第54条には、「納税者とその関連企業の間の業務往来に以下のうちの一つが存在する場合、税務機関はその納税額を調整することができる。・・・・・(2)資金融通のために支払う、又は受け取る利息が関連関係にない企業との間で同意した金額を超えるかもしくは低い場合、又は利率が同種類の業務の正常な利率を超えるか又は下回る場合」という規定がみられます。

よって、税務機関は徴税法の規定に基づき、一定の非関連会社間での短期ローンの利率、例えば同時期の同種類の銀行ローンの利率により計算したものを営業税の課税依拠として課税することができます。たとえい実際は企業間の短期ローンが無利息で実行されていても、営業税は税務機関の査定により課税されるということです。現状の状況からみて、このような資金専用に関わる利息等費用に対する営業税課税は普遍的なものになる傾向にあり、納税者はこれに注意しておくべきかと考えます。

以上、事情のごく一部をご参考のためにお話申し上げたものです。さらに上記は単純化して説明いたしており、利息の損金とできる範囲にしても、例えば、上記の例にあげたB社の株主資本400万元というのが、資本金500万、未処理損失-100万で構成されているならば、資本金500万で損金とできる部分を計算すると文書は述べています。

(税務小話)

日本の贈与税が中国のネット記事で紹介される

日本では本年4月から2015年12月までの期間に、祖父母が孫の教育費を、孫の名義で開設した銀行・信託銀行・証券会社に預け入れる形で援助した場合、1,500万円まで贈与税が免除される政策が採られています。

この政策が7月11日付け中国網で紹介され、その結果として一定の効果があったと報じられました。中国でも教育費の負担をめぐる問題には関心が高いものと思われますが、以下は、中国網の一部記事の引用です。

日本でこの特別措置が実施されてすでに3か月になります。大手信託銀行で、この措置を利用する顧客の銀行への預金額がすでに1.7倍以上になっています。このことから人々の同措置に対する関心の高さがうかがわれます。

同措置の利用を希望する顧客の要望を満たすため、大手信託銀行は教育資金預金業務を開始しましたが、そのうち四つの銀行によれば、教育資金預金の合計金額はすでに1,300億円(80億人民元相当)に達しており、件数は19,000件に上っているとのことです。 

今回実施された特別措置は、主に若い世代の教育費の負担を軽減することが目的ですが、日本政府は同時にこの措置を利用した消費が拡大することを期待しています。

News letter No.013

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務ニュース)

個人投資家が持分買収後、利益を資本金に組み入れた場合の個人所得税問題についての、国家税務総局の公告

国家税务总局公告2013年第23号
  
国家税務総局は、5月7日に2013年第23号公告において、「中華人民共和国個人所得税法」及び関連規定に基づき、個人投資家が企業の持分を買収した後、企業に蓄積された利益を資本金に組み入れた場合の個人所得税に関する問題につき、以下のように規定しています。

1 一人又は複数の個人投資家が持分買収方式をもって企業の100パーセントの持分を取得し、持分取得前には、被買収企業の帳簿上にあった「資本剰余金、利益剰余金、未処分利益」等の利益の累積は資本金に組み入れられておらず、持分譲渡取引時にはこれらは合わせて譲渡価格に加えた上で所得税の納税義務を履行している。持分買収後、企業の帳簿上にあった利益の累積をもって個人投資家(以下、「新株主」という)に対し株式を新たに発行した場合、これに関わる個人所得税問題は、以下のように状況ごとに分けて処理する。

(1)新株主が純資産価格を下回らない価格で持分を買収した場合、企業にあった利益の累積はすでにすべて持分取引価格に入れられており、新株主が取得した利益累積の資本金組み入れ部分につき、個人所得税は徴収されない。

(2)新株主が純資産を下回る価格で持分を取得した場合、企業にあった利益累積中の、持分買収価格から従来の資本金を引いた差額部分に対してはすでに持分取引価格に入れられており、新株主が取得した利益累積の資本金組み入れた部分につき個人所得税は徴収されない。持分買収価格がもとの株主資本より低い場合の差額部分は、持分取引価格に入れられていないため、新株主が取得した利益累積の資本金組み入れ部分については、「利息、株式利息、配当金所得」の項目に照らして、個人所得税を徴収する。

新株主が純資産を下回る価格で持分を買収した後に増加した資本金は、下記の順序に従って処理する。即ち、まず課税すべき部分の利益蓄積を資本金に組み入れ、その上で、免税となる部分の利益累積を資本金に組み入れる。

2 新株主が保有する持分を譲渡する際には、その財産の取得価格をその持分買収に実際に支払った対価及び関連税金とする。

3 企業に持分取引及び資本金組み入れ等の事項が生じた場合、翌月15日までに、株主及びその持分の変化状況、持分取引前の帳簿に記載された利益累積額、資本金組み入れ額及び税金控除金額の状況を主管税務機関に報告しなければならない。

4 本公告は公布の30日後より実施される。これ以前に未処理の税務関連事項は、本公告に基づき実施される。

(税務知識)

すでに計上し未支給の給与・賞与の損金処理問題

国税函【2009】3号文件によれば、損金として処理できる給与とは、「合理的な給与」であり、それは以下の原則に合致していなければならないとされています。

(1)企業が規範的な従業員賃金給与制度を制定している。
(2)企業が制定した賃金給与制度は業界及び地域の基準に合致している。
(3)企業が一定の時期に支給した賃金給与は相対的に固定したものであり、賃金給与の調整は手順に沿って行われている。
(4)企業は、実際に支給した賃金給与に対し、法に基づき個人所得税の源泉徴収義務を履行している。
(5)賃金給与に関する処理は、過少納税又は脱税を目的としたものではない。

そのうち、第(4)項では、「実際に支給」ということが強調されています。よって、企業が納税年度に計上したが支給していない賃金給与は、納税年度の損金とすることができず、納税申告の際に損金を減少する調を整した上で、実際に支給した年度に再度調整することになります。

一方、「2009年度企業所得税の年度末確定申告を円滑に行なうための、青島市国家税務局の通知」(青国税発〔2010〕9号)では、「『企業所得税法実施条例』第34条は、企業の給与、賃金を費用とする時間は実際に支給した納税年度とすると規定している。よって、企業が従業員の給与を計上し、同年に実際に支給していない場合、企業所得税上損金にはできないが、以後の実際に支給した年の申告で調製して控除することができる。企業がその年に計上した給与を、企業所得税の年度納税申告より前(翌年5月31日より前)に実際に支給した場合、計上年度の費用として控除することができる」と規定しています。

このように、青島市の企業は上記文書に基づき、納税年度に計上した賃金給与を、その年の企業所得税の納税申告より前に実際に支給していれば、計上した年の損金として処理することができます。

例えば、青島市のある企業が2012年末に未払給与100万元を計上し、2013年2月に実際に支給したとすれば、青島市の文書規定に基づき2012年の企業所得税申告時には損金とすることができ、納税調整は不要となるということです。

上記は、青島市の税務機関が、新企業所得税法上の「発生主義」の精神、即ち「企業所得税法」第9条にある、「企業が課税所得を計算する際には、発生主義を原則とし、当期の収入及び費用は、その入金・支払にかかわらず、すべて当期の収入及び費用とする。当期の収入及び費用に該当しないものについては、その金額の入金・支払にかかわらず、すべて当期の収入及び費用とはしない。本条例と国務院の財政・税務主管部門に別途の規定があるものはこの限りではない」という精神に対し、良好な解釈を加えたものと当職らは考えています。

増値税と企業所得税の免税項目について

 
中国の現行の増値税と企業所得税の関連文書に基づけば、一部の項目は増値税又は企業所得税が免除されますが、免税項目については、税法はともに独立して集計することを求めています。文書の規定は以下のとおりです。

「企業所得税法実施条例」の規定
企業が同時に企業所得税の扱いの異なる項目に従事する場合、その優遇項目については単独で所得を計算しなければならず、併せて合理的に企業の企業の期間費用を分担させる。独立して計算されていないものについては、企業所得税の優遇は受けられない。      
「増値税暫定条例」の規定
納税者が免税・減税項目を合わせて経営している場合、免税・減税項目の販売額は独立して集計しなければならず、分けて集計されていないときには、免税・減税の待遇は受けられない。

例えば、「企業所得税法実施条例」の規定によれば、灌漑、農産物一次加工、獣医、農業技術推進、農機作業及びメンテナンス等の農業、林業、牧畜業、漁業の役務提供項目の所得については、企業所得税を免除するとされています。

企業が、農業用資材を販売すると同時に、技術サポートを提供する場合、農業用資材の販売が免税項目でなく、農業技術のサポートが免税条件に合致していると仮定して、企業がこれらに関わる売上を分けずに集計していたなら、免税であるべき売上についても優遇政策は受けられないことになります。同時に共通の期間費用についても、合理的に按分する必要があります。

増値税についていえば、「農業生産資材の増値税課税免税政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2001〕113号)では、種子、苗、化学肥料、農薬、農機の卸・小売は増値税への移行を免除すると規定されています。
企業が化学肥料の卸売りを行なうと同時に、その他の農業用資材を販売した場合、それぞれの売上高は分けて集計しなければならず、そうされていなければ免税とはされません。同時に共通して発生した仕入に係る増値税については、課税と免税に分けて、免税売上に関する仕入増値税は戻し入れをしなければならないことになります。

さらに言えば、企業所得税と増値税とは税法上独立したものですが、実際の業務では併せて発生します。あるものは、増値税は免除されるが、企業所得税は免除ではありません。化学肥料がこれに該当します。またあるものは企業所得税は免税ですが、増値税は課税となっています。例えば農業技術推進業務は企業所得税が免除されますが、増値税についてはそういいきれません。(農業技術推進業務は営業税から増値税への移行前には、営業税が免除されていました。ただし、増値税への移行後、増値税が免除されるかどうかは、明確ではありません)。よって、企業は税務上の要求に基づき、集計に注意をはらうと同時に、契約の締結時には、後で税務上の不利を発見することのないよう、税務上の扱いも考慮に入れられるようお勧めいたします。

(営業税から増値税への移行)

増値税への移行後の混合販売の処理

例えば、ある企業は物品を販売すると同時に、相手に対し技術サポートを提供しており、この技術サポートは営業税の増値税への移行の範囲とします。また、物品の売上高は1,000万人民元、技術指導料は100万元(いずれも税込)と仮定します。

(1)営業税の増値税への移行前の処理は以下でした。
この行為は、増値税条例の中の「混合販売」の概念に適合するもので、貨物の生産、卸売又は小売に主に従事する納税者に属し、増値税を納税する。その他の納税者は増値税を納税します。

よって、営業税の増値税への移行以前は、当該企業は増値税の売上増値税額=(1000+100)÷1.17×17%=159.83となります。
(2)移行後の処理は以下のようになります。
この技術サポートは増値税を納付することになり、税率は6パーセントです。「上海市の交通運輸業および一部の現代的サービス業の営業税から増値税への移行試行展開についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2011〕111号)では、「混合業務経営」を以下のように規定しています。

混合業務経営:
試行地の納税者が、異なる税率又は課税率で、物品の販売と加工修理補修の業務又は課税業務の提供を兼業している場合、異なる税率又は徴収率に基づき、それぞれ分けて売上高を集計しなければならず、分けられていないものについては、高い税率又は徴収率を適用する。

よって企業は、上記の異なる税率又は徴税率の業務については、それぞれの売上高を分けて集計する必要があります。上記の例であれば、売上増値税額の計算は、

1,000÷1.17×17%+100÷1.06×6%=145.30+5.66=150.96ということになります。
異なる税率又は徴税率の売上高が分けることができないようならば、17パーセントの税率で売上増値税を計算しなければならないことになります。

営業税の増値税への移行後、兼業項目はどのように納税するか

営業税の増値税への移行後、もともと営業税を納付していた納税者の一部は増値税を納付することになりますが、同時に増値税への移行の範囲に含まれないものが業務にあれば、これら業務については引き続き営業税を納付することになります。このような状況は、どのように仕入増値税を控除すればよいのでしょうか?

規定に基づけば、増値税課税項目でないものに対応する仕入増値税は、売上増値税からの控除に用いてはならないとされています。ところが、中には仕入増値税発生時に増値税項目と非増値税項目に分けることができないものもあるかと思われます。

このため、「交通運輸業および一部の現代的サービス業の営業税から増値税への移行の試行税務政策を全国で展開することについての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)の第26条には、次のような規定がみられます。

一般的な税の計算方法が適用される納税者が、簡易方式の税計算が適用される項目、非増値税課税役務、増値税免除項目を兼業し、控除する仕入増値税を分けることができない場合、以下の計算式に照らして仕入増値税を計算する。

控除できない仕入増値税額=当期に区分できないすべての仕入増値税額×(当期の簡易税計算方法で税額を計算した項目の売上高+非増値税課税役務営業額+課税免除増値税項目の売上高)÷(当期のすべての物品売上高+当期のすべての営業額)

同時に、計算の正確性及び合理性を保証し、納税者の人為的操作を避けるため、文書ではさらに、主管税務機関は、上記の計算式に照らして、年度のデータに基づき、控除できない仕入増値税に対する精算を行なうことができる旨規定されています。

(会計知識)

繰延税金の処理について

新会計準則に基づき処理する企業が、企業所得税上資産・負債アプローチを採用した際には、繰延税金資産(又は繰延税金負債)の計算に直面することになると思われます。この概念は抽象的であるため、ここで例をあげてその応用につき説明したいと思います。

ある企業では、2010年に従業員教育経費30万元が発生しました。この企業の賃金給与総金額は1,000万元です。この場合、損金として控除できる従業員教育経費は1,000万元×2.5%=25万元となり、5万元については企業所得税上損金に算入しない調整を行なわなければなりません。「企業所得税法」の規定に基づけば、「企業で発生した従業員教育経費の支出は、賃金給与総額の2.5パーセントを超えてはならず、超えた部分については、以後の納税年度において差し引くことができる」とされています。よって、以後の年度の従業員教育経費の発生が税法の定める上限よりも低ければ、企業所得税上、その年度で税金を減額調整することができます。

上記の例で、この企業は2011年に発生した従業員教育経費が22万元、賃金給与総額が1,000万元であれば、損金とできる従業員教育経費は1,000万×2.5%=25万であり、差額の3万元は前の年度に損金とできなかったものを補うのに使用することができます。

2010年の残りの2万元はさらに次の年度を待って控除することになります。納税調整をした後この企業に納税の必要がある場合、仕訳は次のようになります。

2010年:
借:繰延税金資産1.25(5×25%)
貸:企業所得税1.25

2011年:
借:企業所得税0.75(3×25%)
貸:繰延税金資産0.75(3×25%)

ここでご注意いただきたいことは、以上の仕訳処理は、2011年度に企業所得税納付の必要が生じることが前提だということです。2011年度に納税すべき企業所得税があってはじめてその納税額を減少させることができ、これにより企業の経済的利益の流出を減少させることができるため、資産としての定義に合致するわけです。

繰延税金資産を計上する際には、保守主義の原則を適用しなければならず、確実な将来の納税根拠がないままに計上することはできないとされています。そうでなければ、企業に正確でない資産及び利益が計上される可能性があるからです。上記の例でいえば、企業が市場の状況及び予測状況に基づき、2010年より後の数年は欠損の状態にあって企業所得税を納める可能性がないと考えるならば、繰延税金資産の計上には慎重に対処する必要があるかと思われます。

News letter No.012

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務動向)

中央財政補助金増値税関連問題についての、国家税務総局の公告

2013年第3号 2013年1月8日公布

1月8日国家税務総局は標題の公告を公布して、中央の財政補助金は増値税の課税収入に該当しないことを明らかにしました。その内容は、以下のとおりです。

現行の増値税政策に基づき、納税者が取得した中央財政補助金は増値税の課税収入には該当せず、増値税は徴収しない。
本公告は2013年2月1日より実施する。これ以前に発生したもので未処理のものについては、本公告の規定に基づき処理する。

宿泊業及び飲食業が販売する、その場で消費しない食品の増値税関連問題についての国家税務総局の公告

2013年第17号

4月22日、国家税務総局は標題の公告を公布して、宿泊業及び飲食業が販売する、その場で消費しない食品の増値税課税行為につき規定しました。その内容は以下のとおりです。

宿泊業及び飲食業の納税者が、その場で消費しない食品を販売した場合、これは非経常的増値税課税行為に該当し、「中華人民共和国増値税暫定条例実施細則」(財政部・国家税務総局令第50号)第29条の規定に基づき、小規模納税者の方式による増値税の納税を選択することができる。本公告は2013年5月1日から実施する。

国家税務総局調査局の発票違法犯罪厳重摘発重点業種

国家税務総局調査局の関係責任者によれば、本年税務機関が発票への厳重な取り締まりを行なう重点的な業種は、不動産を含む建設・据付、薬品・医療機器、発電、電力供給、飲食娯楽、営利性教育養成等の業種となっているとのことです。

ここでは、重点的に一定金額以上の発票及びその業務の真実性を検査し、逐一照合、確認を行なうことが述べられ、各地税務機関は引き続き公安機関と連携して、偽造発票を作成して販売する行為を摘発し、財政・監査・監察等関連部門と協力して、行政、事業等非納税組織の発票使用状況に対し、監督検査を行なわなければならないとしています。

(税務解説)

中央財政補助金増値税関連問題についての国家税務総局弁公庁の公告への解説

作者:国家税務総局弁公庁 (出所:中国税ネット)

今号の冒頭に掲載した掲題公告についての国家税務総局弁公庁の解説が、4月に中国税ネットに掲載されました。その内容は以下のとおりです。

1 当該公告登場の背景

近年来、再生エネルギーの開発利用を促進し、新エネルギー及び高効率省エネ等製品の使用推進をサポートするため、国は多くの項目で中央財政補助金を交付しています。中央財政補助金は課税収入に該当するか否か、増値税が徴収されるのかにつき、基層税務局では意見の違いが生じているようです。このことから、国家税務総局に対し、この点を明確にしてほしいとの要求が出されていました。

2 公告の規定をどのように理解するか

聞くところでは、補助金交付部門の実際の運用の便宜上、中央財政補助金は、直接販売者に交付されるものもあり、またあらかじめ購入者に支給して、それを購入者から販売者に支払うものもあるとのことです。当職らは、どのような方法をとるにせよ、購入者が実際に支払う購入価格は、すべてもとの価格から中号財政補助金を引いた後の金額になると考えます。

現行の増値税暫定条例の規定に基づけば、販売額とは納税者の物品販売又は課税役務により、購入者から取得したすべての代金及び価格外費用であると考えられます。納税者が取得した中央財政補助金は、その獲得したルートは中央財政からであり、よって増値税の課税収入には該当せず、増値税が課税されるものではないと考えます。

(税務享有)

青島市、出張手当関連個人所得税優遇政策を取り消し

青島市税務局の「2012年度所得税問題についての解答」発行についての通知(青地税二函[2013]1号)では、「個人が公用で出張したことにより取得した出張費につき、実費精算した部分については課税せず、貨幣で支給された部分については当月の「給与・賃金所得」に組み入れて課税する」と規定されています。

これより以前には、青島市企業の従業員出張手当はすべて「青島市地方税務局の『2007年個人所得税業務問題解答』発行についての通知」(青地税函〔2007〕230号)の規定に基づき、出張人員の食事手当を出張の自然日(暦日)日数により定額を決めた場合、1人当たり毎日50元、出張人員の雑費を出張の自然日(暦日)日数により定額を決めた場合、1人当たり毎日30元と規定していました。よって1日80元までであれば、個人所得税計算時に給与に加算しなくてもよいと理解されていました。

今回の青地税二函[2013]1号の規定では、本年より出張人員が取得した補助金は、80元/人/日の基準で控除してはならず、全額を個人所得税の対象として税額計算しなければならないとしています。各企業におかれてはこの変更にご留意され、対応措置を講じて、会計・税務処理及び関係する企業管理方針を調整されるようお勧めします。

輸出のみの生産企業も都市建設税及び付加費を納税しなければならないのはなぜか

最近青島のある区の税務機関が、生産企業の過年度の輸出につき、都市建設税及び付加費(以下、あわせて「付加税」という)を納付することに関する会議を招集し、過年度の生産企業の輸出で未納付のものについては、速やかに納付しなければならないとしました。

多くの企業は、これについて納得がいかない旨を表明しています。付加税は増値税、消費税、営業税等に基づき計算されるもので、企業に増値税が発生していないのに、なぜ付加税の納付が必要なのかが理解できないというものです。これについて、税務局は次のように解説しています。

「生産企業の輸出物品につき増値税還付を行なった後の都市建設税・教育費付加に関わる政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2005]25号)には、2005年1月1日より国家税務総局の正式な認可を経た当期の増値税還付税額は、都市建設税及び教育費の課税範囲に組み入れなければならず、それぞれ規定された税(費)率に基づき、都市建設税及び教育費付加が徴収される、と規定されています。

よって、輸出物品の増値税還付を受ける生産企業において、当期に免税控除した増値税額がある場合、付加税を納付しなければならず、ここにいう免税控除額とは、即ち「免抵退申告総括表」第37欄の「当期免抵税額」をいいます。

免抵退税政策が行なわれるより前は、輸出企業は増値税をまず納付し、あとで還付される方式が採用されていました。即ち輸出物品につき、まず相応する税率で増値税を納め、その後国がこれを還付するというものです。当時は増値税を納付する際に付加税も納付しなければなりませんでしたが、増値税の還付を受ける際には、これらは還付されませんでした。よって、税負担の連続性及び公平性を確保するために、増値税の納付はなくても、免除控除された増値税額があるのなら、付加税を納付する必要があると規定するものです。

(会計・税務知識)

小企業のファイナンシャルリースに関わる青島市の優遇政策

「青政発[2012]46号」の規定によれば、小企業がファイナンシャルリースリースの方式で融資を受けることを奨励し、ファイナンシャルリース業務を補助するメカニズムを構築して、ファイナンシャルリース方式を実施する小企業に対し、審査確認を行なった上で、実際に受けた融資額の2パーセントを超えない金額で補助金を与えて、小企業の融資コストを低下させるとしています。

以上にいう小企業とはどのような規模の企業でしょうか。「中小企業形式区分基準規定」では、工業企業を例にとれば、従業員数が1,000人以下又は営業収入40,000万元以下のものを中小企業とするとしています。そのうち従業員数が300人以上で、かつ営業収入が2,000万元以上のものを中企業、従業員数が20人以上でかつ営業収入が300万元以上のものを小企業、従業員数が20人未満又は営業収入が300万元以下のものを零細企業とすると規定されています。

在庫品の不正常損失に対する管理責任について

増値税条例及びその細則の規定に基づけば、管理不善により盗難、紛失、腐敗・カビによる変質の損失がもたらされ、不正常損失に該当する場合、仕入増値税は控除してはならないとされています。よって、企業の管理不善により発生した在庫品の損失であれば、仕入増値税の戻し入れをする必要があります。このため、企業がこのような状況の税務を処理する場合、「管理不善」が含む範囲をはっきりさせる必要がありますが、これは税務局と企業との間の意見の違いが大きくあらわれるところです。

現行の増値税条例の精神をもって考えれば、企業がコントロールできる範囲を超えた要素によりもたらされる在庫品の損失は、仕入増値税の戻し入れをしなくてもよいかと、当職らは考えております。例えば、自然災害によりもたらされた損失、市場価値の変化、商品の品質保持期間がすぎた等の要素がこれに当たります。

まず、自然災害によりもたらされた損失については、新しい増値税条例からは削除されており、仕入増値税の戻しいれはしなくてもよいものと考えられます。ただし、これについては、自然災害の範疇に注意する必要があります。すべての自然要素がこれにあたるとされているわけではなく、たとえば、湿度が高いことによる貨物の腐敗・カビは、これには該当しないことになります。

また、価値の損失は不正常損失には該当しません。国税函〔2002〕1103号の規定に基づけば、企業の在庫品に市場の変化が発生し、価格が下落し、価値が減少したものであれば不正常損失に該当せず、仕入増値税の戻し入れはしなくてもよいとされています。

さらに、商品が品質保持期間をすぎたことで、貨物に腐敗・カビが生じた、又は価値が下落した場合は不正常損失には該当しません。ただし、商品が品質保持期間をすぎていないのに、貨物に腐敗・カビが生じた場合、不正常損失に該当するとされています。

企業が注意すべき点は、2012年的25号の公では、すべての在庫損失は、正常であるか不正常であるかを問わず、すべて税務期間に資料を提出する必要があるとされていることです。よって、税務リスク回避のために、十分に現地税務機関と意思疎通することをお勧めいたします。

地震被災地への寄付に関する税の優遇政策

災害の被災地に対し寄付を行なった場合、いくつかの税の優遇政策があります。以下にそれを紹介いたします。

「個人が地震被災地へ寄付を行なった場合の個人所得税徴収管理関連問題についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2008〕55号)

1 個人が源泉徴収者を通じて統一的に被災地に寄付を行なった場合、源泉徴収者は、政府機関又は非営利組織の発行した寄付の証憑、源泉徴収者が記載した個人の寄付明細表等に依拠して、税を源泉徴収する際に、法に基づき実状に応じて控除する。  

2 個人が政府機関、非営利組織を通じて直接被災区へ寄付をした場合、源泉徴収形式であれば寄付を行なった者が源泉徴収者に政府機関、非営利組織が発行した寄付の証憑を提示し、源泉徴収者は、税の源泉徴収を行なう際に、法に基づき実状に応じて控除する。個人が自ら申告納付する場合、税務機関は、政府機関、非営利組織が発行した寄付金受領証憑を根拠として、法に基づき実状に応じて控除する。

「玉樹地震災害後の回復再建政策措置をサポートすることについての、国務院の意見」(国発〔2010〕16号)

企業、個人が公益性社会団体、県レベル以上の人民政府及びその部門を通じて被災地区に対し行なった寄付については、同年の企業所得税上は損金とし、個人所得税についてはこれを控除することができる。
  
●「玉樹地震災害後の回復再建関連税務政策問題についての、財政部・税関総署・国家税務総局の通知」(財税〔2010〕59号)

2010年4月14日より、企業、個人が公益性社会団体、県レベル以上の人民政府及びその部門を通じて行なった被災地への寄付に対しては、同年の企業所得税上は損金とし、個人所得税についてはこれを控除することができる。

今回の雅安地震について、現在のところ(5月8日現在)国家税務局は寄付に対する取り扱いに関する文書は公布していませんが、少なくとも企業所得税上は会計上利益の12パーセント以内であれば損金とすることができ、個人については全額控除することができるものと考えます。

外国人の中国滞在期間計算への注意事項

外国人の中国滞在日数が、中国に住所を有しない外国籍個人の所得税納税義務判定のための重要な基準となることはよく知られている話です。「中国国内に住所を有しない個人につき、租税協定及び個人所得税を実施することの若干問題についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2004〕97号)では詳細に規定がなされています。

1 中国国内居住日数について

中国国内居住日数は、当該個人が実際に中国に滞在した日数により計算します。この個人の入国、出国、往復又は数次往復をした当日も1日として実際滞在日数に含まれます。

たとえば、ある外国籍個人は5月3日に入国し、5月30日に出国しました。この場合、中国滞在日数は30-3+1=28日となります。簡単にいえば、その中国滞在日数は両端入れの原則で計算することになります。

2 中国国内の実際就業期間の問題

中国国内実際就業日数の計算では、入国、出国、往復又は数次往復の国内外の当日は、半日として実際就業日数を計算します。
たとえば、ある外国籍個人が5月3日に入国し、5月30日に出国した場合、中国就業日数は30-3=27日で計算します。簡単にいえば、その中国就業日数は片端入れの原則で計算することになります。

居住日数の計算は、主に外国籍個人の個人所得税納税義務を判定するものですが、就業日数とは個人所得税計算の依拠となるものです。例えば、中国滞在日数が1年(西暦の1月1日から12月31日)で183日を超えた場合、その海外で支給された給与も国内で就業した期間については個人所得税納税義務が発生します。例をあげれば、次のようになります。

ある外国籍個人は20**年の11月に中国国内居住日数が200日(計算方法は上記のとおり)となりました。11月の国外での支給給与が5万元相当、国内での支給給与が3万元、国内での就業日数が20日(計算方法は上記のとおり)とすると、個人所得税の計算は以下となります。
要納税額=(当月の国内外給与の課税所得額×適用税率-速算控除数)×当月国内就業日数÷当月日数

即ち、要納税額=【(80,000元-4800元)×35%-5,505元】×20日÷30日=13,876.67元となります。
このように、中国滞在日数は、外国籍個人の納税判定及び個人所得税計算に重要な要素ですので、正しく計算する必要があるかと考えます。

News letter No.011

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(経済動向)

多くの業界で昨年輸出の増加はマイナスに

2013年の輸出税還付の大幅な増大は困難に
出所:21世紀ネット

国際的な金融危機の影響で、中国輸出の増加速度は緩やかなものとなっています。2009年7月に工業・情報化部が招集した業界分析会議では、鉄鋼、機械、石油化学協会はそれぞれ高付加価値製品、ベアリング、化工製品の輸出還付税率を上方修正することを提案しました。この後、国は数度にわたり異なる業界及び製品につき輸出税還付率を引き上げ、一部の業界の還付率はすでに17パーセントとなっています。
2012年の輸出が低迷していることから、輸出増値税の還付税率の上昇を求める声はさらに大きくなっています。
昨年の全国の輸出は10パーセント増の目標を達成できておらず、輸出情勢が大きく好転することは期待できない状況にあることを考慮し、商務部門も一部の分野で輸出還付を強化する必要があると提案しています。ただし財政部は、検討の結果、本年大幅に輸出還付率を調整する可能性は小さいとしています。その理由としては、2013年の輸出税還付額はすでに1兆元にのぼっており、総合的還付税率は12.9パーセントに達していて、さらに引き続いて大幅に還付の範囲を広げる余地がある可能性は少ないからです。

(税務動向)

輸出貨物・労務増値税と消費税管理弁法関連問題についての国家税務総局の公告
(2013年第12号)

輸出税還付についての新しい文書「輸出貨物・労務増値税及び消費税管理弁法関連問題についての、国家税務総局の公告」(2013年第12号)が3月13日に公布されました。その中では還付申告を遅らせることのできるケースについて述べられています。その内容は以下のとおりです。
●4月1日より、輸出企業又はそのほかの組織(以下、「輸出企業」という)が輸出し、会計規定に基づき売上とした物品は、販売した翌月の増値税の納税申告を行なわなければならず、生産企業はさらに増値税還付関連の申告及び消費税免税申告(消費税の課税物品である場合)を行なわなければならない。
●公告は以下7類の特殊状況にある輸出貨物役務については、期限を過ぎても還付申告することができるとしています。
1 自然災害、社会的突発事象等の不可抗力要素にあったもの
2 輸出税還付の申告証憑が盗難に遭った、又は郵送過程で紛失、遅配があったもの
3 司法、行政機関の業務処理又は検査の過程で、輸出税還付申告証憑が差し押さえられたもの
4 売買双方に経済的紛争が発生し、適時に輸出税還付の申告証憑が取得できなかったもの
5 企業の税務担当者が死傷、突発的な重病又は無断で離職したことで、引継ぎ手続きができず、適時に輸出還付申告の証憑を提供することができなかったもの
6 企業が税関に輸出貨物申告書の修正を申請し、税還付申告期限までに修正が完成せず、適時に輸出貨物の通関証が提供できなかったもの
7.国家税務総局が規定するその他の状況
ただし、以上のように期限が過ぎても還付申告ができるとされる前提は、輸出企業又はその他の組織で発生した真実の貨物輸出役務であること、還付申告期限までに主管税務機関に申請を提出しているということで、これらについては当該機関の審査を経て、さらに省レベル、国家税務局の承認を得た後、申告を行なうことができるとされています。

(会計・税務知識)

日中租税協定が定めるPEの要件は?

通常、PEには二つの種類の形式が存在します。一つは固定した場所があることであり、あと一つは役務提供によるPEです。「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と中華人民共和国政府との間の協定」(以下、「日中租税協定」という)で定められるPEの状況は以下のようになっています。
日中租税協定 第5条第2項
「恒久的施設」には、特に、次のものを含む。
(a)事業の管理の場所
(b)支店
(c)事務所
(d)工場
(e)作業場
(f)鉱山、石油又は天然ガスの坑井、採石場その他天然資源を採取する場所
第3項
建築工事現場又は建設、組立工事若しくは据付工事若しくはこれらに関連する監督活動は、6箇月を超える期間存続する場合に限り、「恒久的施設」とする。
第4項
1から3までの規定にかかわらず、「恒久的施設」には、次のことは、含まれないものとする。
(a)企業に属する物品又は商品の保管、展示又は引渡しのためにのみ施設を使用すること。
(b)企業に属する物品又は商品の在庫を保管、展示又は引渡しのためにのみ保有すること。
(c)企業に属する物品又は商品の在庫を他の企業による加工のためにのみ保有すること。
(d)企業のために、物品若しくは商品を購入し又は情報を収集することのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有すること。
(e)企業のために、その他の準備的又は補助的な性格の活動を行うことのみを目的として、事業を行う一定の場所を保有すること。
第5項
一方の締約国の企業が他方の締約国内において使用人その他の職員(7の規定が適用される独立の地位を有する代理人を除く。)を通じてコンサルタントの役務を提供する場合には、このような活動が単一の工事又は複数の関連工事について12箇月の間に合計6箇月を超える期間行われるときに限り、当該企業は、当該他方の締約国内に「恒久的施設」を有するものとされる。
上記をまとめると、日中租税協定が定める、固定した場所を構えない場合のPEとは、6か月を超えて建設、組立、据付に従事するか、これに関わる監督管理活動を行なうこと、いずれか連続した12か月に6か月を超えてコンサルティング業務を行なうこと、になるかと考えます。

外国籍の上級管理職・董事の個人所得税について

「国内に住所を有しない個人が取得する給与報酬の納税義務問題についての、国家税務総局の通知」(国税発[1994]148号)によれば、中国国内に住所を有しない外国籍従業員の賃金給与の個人所得税納税義務判定は下表のようになっています。

居住時間 納税者の性質 国内源泉所得 国外源泉所得
国内支給 国外支給 国内支給 国外支給
90日(又は183日)以内 非居住者 免税 × ×
90日(又は183日)~1年 非居住者 × ×
1~5年 居住者 免税
5年以上 居住者

以上は一般的外国籍従業員の賃金給与の個人所得税判定基準です。ただし、外国籍個人のうち上級管理職と董事は、それが取得した中国国内企業支給の董事報酬または賃金給与につき、それが中国国内企業の董事又は上級管理職を担当したときから、上記の職務から解除されるときまでの期間については、中国国外で職務を履行しているものに対しても、すべて個人所得税を申告納税しなければならないとされています。それが取得する中国国外企業の支給する賃金給与については、上記表により判定することになります。

なお、日中租税協定では、董事(役員)についての規定があるのみですので、上級管理職の個人所得税については、一般の外国籍個人への規定と同様になるかと考えます。

従業員賃金給与損金処理についての青島市国家税務局の規定

「2010年度企業所得税年度末確定申告納付の若干問題についての、青島市国家税務局の公告」(2011年第1号 )では、青島市企業の賃金給与の企業所得税損金処理につき、以下のように系統的に規定されています。

賃金給与とは、企業が毎納税年度において、当該企業に就業する、又は当該企業に雇用される従業員に支給するすべての現金形式又は非現金形式による労働報酬をいい、これには基本給、賞与、手当、補助、年度末賞与、残業手当及び従業員の就業又は雇用に関するその他の支出が含まれる。従業員とは、企業と労働契約を締結するすべての人員をいい、これには終日勤務人員、兼業人員及び臨時人員が含まれる。賃金給与支出の範囲には以下の状況が含まれる。
1 「労働法」第16条の規定に基づけば、すべての雇用事業主は、労働者との間で労働契約を締結しなければならないと規定されている。労働契約を締結した従業員は、「労働法」が定める権利を享受し義務を負うこととなり、また雇用事業主との間には雇用・被雇用の関係が存在し、賃金報酬を得るとされている。
2007年6月1日より、青島市は労働契約に対しネット上での届出制度を実施しており、労働契約の真実性、有効性については労働部門のネット上での届出システムの数字が基準となり、労働者との間で「労働契約」を締結し、かつすでにネット上での届出を終えた者に対しては、その賃金給与支出の損金処理が認められることとなる。
2 企業がすでに定年退職した人員、退職して休養中である人員を雇用した場合「労働協議」を締結しなければならず、それが支給した労働報酬は実際に基づき損金処理できる。ただし、賃金給与総額に入れて、福利費、労働組合経費、教育経費計算の基礎とすることはできない。
3 中等の職業学校及び高等教育学校と3年以上の合作協議を締結している企業が、学生の実習期間に支給した報酬については、企業所得税の計算時に損金処理することができる。
4 建築施工企業が法に基づき農民工と書面での労働契約を締結し、企業の社印を捺印して企業の法定代表(又は委託代理人)と農民工自身が署名又は捺印を行なった場合、そこで発生した合理的賃金給与支出は、損金として処理することができる。
5 商務部の「派遣労働契約の募集届出業務を円滑に行なうことについての通知」(商合発[2008]382号)文書の第1条には、「商務部の認可を経て対外請負工事経営資格を有する企業は、労務募集届出手続きを行なわなければならず、その上で派遣労働に従事する人員を募集することができる」と規定し、国の関連規定と派遣人員の特殊性に鑑み、企業が上記規定に照らして所在地の商務主管部門において募集届出手続を行えば、その派遣人員の給与は損金処理できるとしている。
6 ヒューマンリソース会社が労働派遣のための従業員雇用形式で、派遣企業と派遣先企業との間で締結した労働派遣協議及び発票は実際の雇用の損金控除の証憑となる。
7 外国籍人員は「就業証」「専門家証」をもって労働契約とみなすことができる。
8 企業が正式に任命した董事会メンバー、監事会メンバー等
なお、労働者との間で「労働契約」又は「労働協議」を届出しながらまだ締結していない納税者は、労務費発票をもって損金処理してはならない。

賃貸した店舗の内装費はどのように償却するか

「2010年度企業所得税年度末確定申告納付若干問題についての、青島市国家税務局の公告」(2011年第1号 )の規定によれば、企業がオペレーティングリースの形式で借入れた固定資産に対し、全体的な内装を行なった支出については、「企業所得税法」第13条の規定に合致していれば、長期前払費用として3年に分けて償却するとされています。それより前に固定資産の契約が解除され、未償却となった内装費用については、解約年度に一括して損金処理することができます。
上述の「企業所得税法」第13条の規定とは、以下をいいます。
課税所得額を計算する際に、企業に以下の支出がある場合長期前払費用とし、規定に照らして償却すれば、控除を認める。
(1)すでに減価償却を終えた固定資産の改造支出
(2)リースしている固定資産の改造支出
(3)固定資産の大規模修理支出
(4)その他、長期前払費用とするべき支出

外部からの派遣労働者を受け入れた場合、実際の業務ではどのようになるか

労働派遣は、中国でもよく見られる人員雇用の形式ですが、実務上で注意すべきはどのようなことか、以下にいくつかの点をまとめました。

1.企業(実際に労働者を用いる企業)が労働派遣企業に対し実際に支払った、及び別途支給した労働派遣人員の費用については、双方が締結する労働派遣契約、費用の性質、用途等の区分に基づき、賃金給与と関連費用に分けなければならない。
2.企業(実際に労働者を用いる企業)が労働派遣人員を使用するために負担した合理的賃金給与支出額(これには労働派遣企業への支払いと直接の支給が含まれる)につき、その発生した賃金給与は税法の規定に従い損金処理でき、さらに賃金給与総額の基数に繰り入れて、従業員福利費等費用の計算基礎とすることができる。
3.企業(実際に労働者を用いる企業)が労働派遣を受け入れるために発生した従業員福利費(貨幣による福利と現物による福利を含む)、従業員教育経費、労働組合経費、社会保険料、住宅積立金等費用は、税法規定に基づき損金処理することができるが、労働者派遣企業の側では、派遣した従業員の福利費等費用を損金とすることはできない。
4.企業(実際に労働者を用いる企業)が直接労働者派遣企業に支払った費用については、労働者派遣企業が発行した発票を入手しなければならず、発票には賃金給与、従業員福利費、従業員教育経費、労働組合経費、社会保険料、住宅積立金、労働派遣管理費用等が分けて明記されていなければならない。発票の発行が上記の要求に合致していない場合、企業(実際に労働者を用いる企業)は実際に労働派遣企業に支払った費用を賃金給与として控除することができない。
5.主管税務機関は、労働派遣従業員の費用を引き続き強化して管理しなければならず、企業(実際に労働者を用いる企業)の年度申告後、納税評価、税務調査等の方式を結合して、それが労働派遣企業との間に締結した労働派遣契約、労働派遣企業が発行した発票、労働派遣のために別途支払った従業員福利費等明細、「労働派遣従業員台帳」等の資料を確認しなければならない。

News letter No.010

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務ホットニュース)

外国籍個人への利益配当に係る個人所得税優遇政策は中止の趨勢

現在、外国籍の個人投資者が配当を受けた場合、それに対する中国国内の所得税は免税となっていますが、今後この政策に対する見直しなが行われる可能性が出てきました。以下の通知には、これに関わる内容が含まれています。

発展・改革委員会、財政部、人的資源・社会保障部の、収入分配制度改革の深化に関わる若干意見についての国務院の通知(国発〔2013〕6号、2013年2月3日)

第14条 個人所得税調節の強化。……外国籍個人が外商投資企業から得た株式利息、配当金の所得に係る税の優遇政策を取り消す。

従来の、個人所得税の若干政策問題についての、財政部・国家税務総局の通知(財税字〔1994〕20号)には、外国籍個人が外商投資企業から取得した株式利息、配当金については、暫時個人人所得税を免除するとされています。
これまでの経験からいえば、国務院が文書を発表した場合、税に関わる事項については、関連する税務規定がそう遠くない将来に発表されることが一般的です。

(税務動向)

20l2年度企業所得税年度確定申告の若干問題についての通告

1月15日、青島市国家税務局は、税務鑑証報告を提出する必要のある企業につき、以下の内容の通告を公布しました。
居住民企業は、合法的に資格を有する機構が発行する企業所得税年度確定申告鑑証報告を提出しなければならない。以下の条件に合致するものは除外する。

(1)工商営業ライセンスが処理されてから6か月を経過しない企業
(2)年度内の売上高が300万元以下の工業企業
(3)年度内の売上高が200万元以下の商業企業
(4)年度内の売上高が100万元以下のその他の企業

免税収入、小型薄利企業の優遇以外の、税の優遇を受けている企業及び不動産デベロッパー企業は、上記の条件に合致するか否かにかかわらず、すべて鑑証報告を提出しなければならない。

(税務解説)

「地区を跨いだ経営の統一納税企業所得税徴収管理弁法」発行についての、国家税務総局の公告(2012年第57号)の解説

(1)地区を跨いだ経営の企業所得税統一徴収に関連する政策については、掲題の公告(以下、「57号公告」という)では、以下の点で変化がみられます。

●年度末確定申告での追加納税・税還付は、予定納税の際の比率に従い、本社と支社で分配し、本社と支社は国庫へ納税及び国庫からの還付をそれぞれの所在地において処理する。

●支社間の分配を決める「三つの要素」の属する期間が調整され、統一的に前年度となった。従来の前々年度と前年度を区分する方法は採用しない。

●当年に撤退した支社は税務の抹消登記を行った日から、分担の対象とはせず、翌年になってからは分担を中止するわけではない。

●「三つの要素」の中の、「経営収入」は「営業収入」に変更され、「従業員給与」は「従業員給与・報酬」に、「資産総額」に対しての解釈には無形資産を除くとの記載がなくなった。会計準則の表現及び範囲が採用される。

(2)本社・支社の企業所得税年度確定申告
統一納税を行なう企業の年度確定申告時には、まず本社が企業の年度所得税額を計算する。ここから、本社と支社においてすでに納付した予定納税額を差し引いて要納税額を出し、これを規定の税金分担割合で本社分と支社分に分けて、それぞれ本社と支社の管轄地で税の納税又は還付を処理する。

還付の場合、本社と支社との間で合意した上で、次年度の納税額から控除するようにすることもできる。
年度確定申告の主体は、引き続き本社であり、支社は年度納税調整を行う必要はなく、自らの課税所得額及び納税額を計算するが、本社が記入した分配表中の追加納税・税還付に基づき、自らの管轄地で納税・還付を行うのみである。年度確定申告が順調に行われるよう、支社もまた年度納税申告書に記入する必要があるが、ただし、関連の数項目のみの記載に限られ、本社の年度確定申告とはまったく意味合いが異なっている。

同時に、税務検査の便宜のため、支社は企業年度納税状況説明を提出する必要があり、この説明は本社の確認後提出する。本社の統一計算調整項目については説明は行わない。

(税務知識)

国外で発生したコンサルティング業務の、国内「営業税の増値税移行」試行地区での納税義務判定

中国国内の某社が設置した設備につき、国外の親会社に設備設置に関する問題を尋ね、かつ国外に費用を支払ったが、ただし、親会社は人員の派遣はしておらず、電話・メール等の方式で行ったのみである、といった場合、この業務は中国国内での課税業務に該当するのでしょうか?このようなケースの税関連事項につき、以下簡単にご説明いたします。

1 増値税
(1)「上海市における交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行の試行についての財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2011〕111号)(以下、「111号通知」という)の「課税範囲役務注釈」の規定によれば、「技術コンサルティングサービスとは、特定技術項目に対する実行可能性の論証、技術予測、専門技術調査、分析評価報告及び専門知識コンサルティング等業務活動をいう」と規定されています。よって、上記業務範囲は増値税の課税範囲に該当します。

2、111号通知の規定によれば、国内で提供された課税サービスとは、課税サービスを提供した側又は提供を受けた側が国内にあることをいうとされています。
下記状況は国内で提供される課税役務には属しません。
(1)国外組織又は個人が国内組織又は個人に対し提供した、完全に国外で消費された課税役務
(2)国外組織又は個人が国内組織又は個人に対し賃貸した完全に国外で使用する有形動産

上述の業務内容では、役務の提供を受ける側は国内にあり、かつ国内で提供する増値税サービスの例外状況には合致していません。よってこの業務は国内で増値税の納税義務があると判定されますので、国外に送金する際には、増値税及び付加を源泉徴収して納付しなければなりません。

3、「企業所得税法実施条例」第7条には、企業所得税法第3条にいう中国国内、国外を源泉とする所得とは、以下の原則により確定すると規定されています。
(1)役務提供所得は、役務の発生地により確定する
よって、上記コンサルティングが電話又はメールで行われた場合、その役務の発生は国外と判定され、国内における企業所得税の納税義務は発生しません。
(ご留意ください)実際の徴税管理においては、海外送金が1回あたり30,000USドルを超えた場合に、国家税務局が発行した徴税又は免税の証明が必要となりますが、一般的に、技術支援費又は技術指導費の名目とされている場合、現地の税務局は、上記のような原則があるにもかかわらず企業所得税の源泉納付を要求する可能性があります。

国内外で負担する外国籍従業員の給与報酬について

外国籍従業員が常時中国国内で業務を行う場合、その給与報酬の負担方法は一様ではないようです。一般的にいえば、中国国内の組織が負担するか、又は国外の組織が負担するか、又は国内と国外で共同で負担するかのどれかであると思われます。これらの異なる状況に基づき、税がどのように違ってくるか、以下で見てみたいと思います。

1 その給与報酬全部を中国国内で負担する場合
この場合、従業員の給与は国内の組織がすべて企業所得税上の損金として処理でき、国内において全額につき個人所得税を納付しなければなりません。その国内で納付した個人所得税につき、同じ収入に対する日本での納税がすでにあれば、日本で納税した額は、確定申告で還付を受けることができるかと考えられます。通常は同じ収入日本での個人所得税は中国で納付する個人所得税より少ないことが通常ですが、中国で納付した金額と日本で納付した金額の差額については還付されないことにご留意をお願いします。
この従業員の個人所得税を組織が負担する場合、その負担する税金部分は賃金給与として処理され、企業所得税上、損金として処理することができます。もしこれを賃金給与として処理しないなら、損金とすることはできません。

2、賃金給与を国内外で共同負担する場合
この場合、従業員に対し国内で支給した給与を、中国企業は損金とすることができます。日本国内で支給した給与を日本親会社が損金とできるかについては、日本の税務署が、常時中国に滞在する人員の給与を日本企業が負担するのは不合理との見解を示したケースもあると聞いています。詳しくは日本の税の専門家にお問い合わせください。
従業員の給与については、中国国内負担分と国外負担分を合わせて、中国国内で個人所得税を申告する必要があります。その人員の中国滞在が183日を超えていれば、それが中国に滞在する期間に該当するすべての給与につき、中国で個人所得税を納付する義務があるからです。前項で述べたのと同様、同じ収入につき日本で納付した個人所得税があれば、日本で納付した金額については確定申告の上、還付を受けることができるかと考えられます。
外国籍従業員が中国国内で申告した賃金給与基数が明らかに不合理である(低すぎつ)とみなされた場合、個人所得税登記の抹消の際に、当地の主管税務機関から、日本で本当に収入がないことを証明する関連の資料を要求されることがあります。

コンタクト

ニュース

  • News letter No.029 - 2016年4月20日
    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
  • news letter028 - 2016年4月19日
    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
  • News letter No.027 - 2015年3月26日
    目次 小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての財政部・国家税務総局の通知 外国籍個人の個人所得税に係る時間に ...
  • News letter No.026 - 2015年2月6日
    目次 貿易企業の委託加工輸出業務に係る4方式の比較 国内外関係企業間借入に関する税務規定 [me ...