Archive for 3月 2015

News letter No.027

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供 するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じま す。

小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての、財政部・国家税務総局の通知(财税〔2015〕34号)

さらに小型薄利企業の発展をサポートするため、国務院の認可を経て、3月13日に財政部と国家税務総局は、標題の通知を発表しました。その内容は以下の通りです。
1 2015年1月1日から2017年12月31日まで、年間の課税所得額が20万元以下の小型薄利企業は、その所得の50パーセントを課税所得額として計算し、20パーセントの税率で企業所得税を課す。
前項にいう小型薄利企業とは、「中華人民共和国企業所得税法」(以下、「企業所得税法」という)及びその実施条例が規定する小型薄利企業をいう。
2 企業所得税法実施条例第92条第(1)項及び第(2)項にいう従業員数には、企業と労働関係を成立させている従業員数及び企業が受け入れている労働派遣人員数が含まれる。
従業員数と総資産額の指標は、企業の年間の四半期の平均値により確定する。具体的な計算式は以下となる。
四半期平均値=(四半期初の値+四半期末の値)÷2
年間四半期平均値=年間の各四半期の平均値の和÷4
年度の途中に開業したか、又は経営を終了した場合、その実際の経営期間を一つの納税年度として、上述の指標を確定する。

上述の計算方法は2015年1月1日から実施し、「企業所得税優遇政策の若干問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2009]69号)第7条は同時に実施を停止する。
3 各レベルの財政・税務部門は密接に協力し、厳格に本通知の規定に照らして、小型薄利企業の所得税優遇政策の業務を確実に行なわなければならない。同時に、優遇政策の実施状況を適時追跡・理解して、発見した新たな問題に対しては速やかにこれを報告して、優遇政策が所定の成果をあげられるようにする。

外国籍個人の個人所得税に係る時間についての規定

外国籍個人の所得税を計算するにあたっては、期間が非常に重要な要素となります。これには居住期間、就業期間、183日、1年、5年等の納税義務判定のための重要なくぎりがあります。これにつき、以下に紹介いたします。

1 183日の計算について

「中華人民共和国個人所得税法実施条例」(以下、「実施条例」という)第7条には、「中国国内に住所を有しないが、ただし1納税年度中に中国国内に連続して、又は累計で居住する期間が90日を超えない個人の、その源泉を中国国内とする所得は、国外の雇用主が支払い、かつ当該雇用主の中国国内の施設・場所が負担するものでない部分については、個人所得税を免除する」と規定されています。
「中国国内に住所を有しない個人が取得する賃金給与所得の納税義務問題についての、国家税務総局の通知」(国税発[1994]148号、以下、「148号文書」という)第2条には、「中国国内に住所を有さず、1納税年度の中国国内における滞在が連続して、又は累計で90日を超えないか、若しくは租税協定が規定する期間の中国滞在が183日を超えない個人は、中国国外の雇用主が支払い、かつ当該雇用主の中国における施設が負担するものではない賃金給与については、個人所得税の申告を免除する」と規定されています。

この183日の数え方ですが、上記の規定にある「1納税年度において」とはいつからいつまででしょうか。実施条例第46条には、「税法及び本条例にいう納税年度とは、西暦の1月1日から12月31日までをいう」と規定されています。
ところで、この183日は西暦の1月1日から12月31日までの期間であるというのは確定的なことでしょうか?これはそうとは限りません。租税協定等では別の規定もあります。
「中国国内に住所を有しない個人の納付する所得税が関わる租税協定の若干問題についての国家税務総局の通知(国税発[1995]155号)第1号には、以下の規定がみられます。
「納税者の租税協定の規定する期間中における中国国内に連続又は累計での滞在が183日を超える場合、居住時間の確定は、入出国証明により、各租税協定の具体的規定に基づき計算する。凡そ租税協定が規定する滞在期間が暦年又は租税年度で計算される場合、同年の1月1日から12月31日までの期間で居住期間を計算する。租税協定の規定する滞在期間がいずれか12か月又は365日で計算する場合、条約締結国の相手側の居住者個人が中国に来た日から年度を跨いだいずれか12か月又は365日でその居住時間を計算する。」
よって、183日を計算する場合、まずその租税協定の関連の記述を確認する必要があります。例えば、日本、USA、フランス、ドイツ、マレーシア等の大部分の国は「暦年」ですが、ノルウェイ、ニュージーランド、タイ、オーストラリア、韓国等は「いずれか12か月」となっています。
例えば、日本人の個人が2013年8月に入国し、2014年5月に出国したのであれば、合計の滞在日数は183日を超えていますが、2013年と2014年をそれぞれ見れば183日を超えてはいないため、その国内で支払われた給与については国内で個人所得税を納付する義務はありません。ただし、これが韓国人であれば、「いずれか12か月」となっていますので、この個人の中国滞在は183日を超えるとされ、上記の優遇は受けることができません。

2 1年の計算について

「個人所得税法」第1条には、「中国国内に住所を有するか、又は住所を有さず国内の居住が満1年となった個人は、中国国内及び国外から得た所得につき、本法の規定に基づき個人所得税を納付する。中国国内に住所を有さず居住せず、又は住所を有さず国内の居住が1年に満たない個人は、中国国内から得た所得につき、法に基づき個人所得税を納付する」と規定されています。
「実施条例」第3条には「国内の居住が満1年とは、一つの納税年度中の中国国内の居住が365日であることをいう。臨時に出国する場合、日数を差し引かない。
前項にいう臨時に出国するとは、一つの納税年度中の1回が30日を超えないか、又は何度かの累計が90日を超えない出国をいう」と規定されています。
また、第46条には、「税法及び本条例がいう納税年度とは、西暦1月1日から12月31日までをいう」と規定されています。
ここでは、臨時的な出国が期間から差し引かれるかどうかに注意が必要です。

3 5年の計算について

「実施条例」第6条では、「中国国内に住所を有さず、ただし居住が5年を超える個人については、6年目からは、その源泉が中国国外にある所得についても、すべて個人所得税を納付しなければならない」とされています。
その具体的な計算方法は、「中国で住所を有しない個人がどのように中国での居住の満5年を計算するかの問題についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税字〔1995〕98号、以下、「98号文書」という )第1条に、「個人が中国国内においての居住が満5年となるとは、中国国内において連続しての居住が満5年となることをいい、即ち連続した5年の各納税年度がすべて満1年であることをいう」とされています。

満5年以後の納税義務は、98号文書の第2条に「個人が中国国内に居住して満5年の後、第6年目からの各年度中の国内の居住が満1年のものはすべて、その源泉を国内・国外とする所得すべてにつき納税申告を行わなければならない。国内の居住が1年に満たないものについては、国内を源泉とする所得について申告納税を行う。当該個人が6年目以降のある納税年度に国内での居住が90日に満たない場合、実施条例第7条の規定に基づき納税義務を確定することができ、再び居住が満1年となったときからあらためて5年の期限が計算される」と規定されています。
当該条項の規定からわかるように、満5年の納税義務の判定は、居住して満5年後の各年度から計算され、満1年のものはすべての所得につき納税、1年に満たないものは国内を源泉とする所得についてのみ納税となります。90日に満たないものは、「実施条例」第7条の規定に基づき納税義務を確定するだけでなく、同時に再度満1年となった年からあらためて5年の期間を計算することになります。
ここで特にご注意いただきたいのは、外国籍個人が国内に居住して満5年後、6年目の居住が満1年であれば国内・国外を源泉とするすべての所得につき納税義務が生じるわけですが、個々での所得とは賃金給与だけでなく、その他の各種所得が含まれることです。これには、国外での経営所得、賃貸所得等が例としてあげられます。もちろん、その6年目において、1回の出国が30日を超えたり累計で90日を超えることがあれば、これは6年目は満1年であることにはなりません。

4 就業期間と居留期間の計算について

簡単にいえば、外国籍個人の国内滞在数は、「業務は半日、居留は1日」の原則で計算されます。
「中国国内に住所を有しない個人の租税協定実施と個人所得税法の若干の問題についての、国家税務総局の通知」(国税発〔2004〕97号)には、以下の規定が見られます。

「1 納税義務判定時にどのようにして中国国内の居住日数を計算するか。
中国国内に住所を有しない個人は、その中国国内の居住日数を計算して確定する必要があり、それにより税法に及び協定又は取り決めの規定に基づき、それをもって、中国でどのような納税義務を負うかを確定するときには、すべてその個人の実際の滞在日数により計算する。上述の個人の入国、出国、往復又は何度か行き来した日の当日は、すべて1日として中国滞在日数を計算する。」
2 個人の入出国当日につき、いかに中国国内の就業時間を計算するかについて
中国国内・国外の施設で同時に職務につくか、又は国外機構でのみ職務についている、国内に住所を有しない個人が、「中国国内に住所を有しない個人の個人所得税計算納付に係る若干の具体的問題についての、国家税務総局の通知」(国税函発〔1995〕125号)第1条の規定に基づき、その国内での業務時間を計算する場合、その入国、出国、往復又は何度か行き来した日の当日は、半日としてその中国滞在業務時間が計算されます。

コンタクト

ニュース

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