Archive for 12月 2013

News letter No.016

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務知識)

労働組合経費新税務政策の解説

 
最近、各企業におかれては、新しい要求に基づき、税務機関が労働組合組織を代行して労働組合経費を徴収するという、従来の納付形式とは異なる方法に変わってきているかと存じます。以下に、この経費納入方法の変化につきご紹介したいと思います。

2008年1月1日より前は、従来の企業所得税法に照らし、労働組合経費は課税給与額の2パーセント以内の金額を損金とすることが可能で、実際に納付したか、又は発生したかは問われませんでした。

2008年1月1日から実施されている「中華人民共和国企業所得税法」(中華人民共和国主席令第63号)には、以下のような規定があります。

第41条 企業が納付する労働組合経費は、賃金給与総額の2パーセントを超えない部分につき、費用として控除することができる。

ここで強調されているのは、「納付する労働組合経費」ということで、実際に労働組合組織に納付した組合経費のみが損金として処理できるという点です。実際に納付していなければ、2パーセント以内でも損金処理することはできません。また、納付した金額が2パーセントを超えた場合、超えた部分は損金にはなりません。

労働組合経費の損金処理可能領収書についての規定
「労働組合経費の企業所得税上の損金処理証憑問題についての、国家税務総局の公告」( 2010年第24号)には、「2010年7月1日より、企業が納付する労働組合経費につき、賃金給与総額の2パーセントを超えない部分は、労働組合組織の発行する『労働組合経費収入専用収据』に基づき、企業所得税上損金処理できる」と規定されています。

いいかえれば、2010年7月1 日からは、損金処理するためには「労働組合経費収入専用収据」を得ることが必須となっています。

「税務機関が代行徴収する労働組合経費に係る企業所得税上の損金処理証憑問題についての、国家税務総局の公告」(2011年第30号)には、次のように規定されています。

2010年1月1日より、税務機関に労働組合経費の徴収を委託する地域においては、企業が納付する労働組合経費については、合法的で有効な労働組合経費代行徴収証憑をもって、法に基づき損金処理することができる。

この規定では、現在一部の地区では税務機関が労働組合組織に代わって労働組合経費を徴収しており、この場合、上述の規定にいう「労働組合経費収入専用収据」は入手できないが、代わりに「労働組合経費代行徴収証憑」をもって損金とすることができるとしています。

青島市では地方税務局が労働組合経費を代行徴収しています。青島市の規定では、全従業員の給与総額の2パーセント相当額を労働組合経費として会社は支出し、これは損金に認められるとされています。そのうち40パーセントの部分は、地税部門に納め、60パーセントは各会社から自らの労働組合組織に支払うことになります。

自社に労働組合がない場合、60パーセントの部分は労働組合組織ができてから会社が引き渡すことになります。

労働組合組織があり、会社が会社の労働組合に60パーセントの労働組合経費を支払うときには、会社の労働組合組織が上級の労働組合組織に申請して「労働組合経費収入専用収据」を入手したのであれば、当該金額は損金とすることができます。会社が労働組合に渡した経費が限度を超えた場合、たとえ「労働組合経費収入専用収据」を入手しても、超えた部分は損金処理することができません。

ご注意いただきたいのは、ここでいうのは「労働組合経費収入専用収据」であって、「労働組合経費収入統一収据」ではないということです。名称は似ていますが後者では、損金処理の証憑とすることができません。なお上記でいう給与総額には外国籍個人の給与額も含まれます。

外国籍個人は手当の支給方法により個人所得税が変わる?

「外国籍個人が取得する関連手当の個人所得税免除実施問題についての、国家税務総局の通知」 (国税発〔1997〕54号)には、外国籍個人が取得する手当に係る個人所得税の免除につき、以下のように規定されています。

外国籍個人が、現金以外の形式か、又は実費精算する形式で得た合理的な住居手当、食費補助及びクリーニング代に対しては、個人所得税を免除する。

外国籍個人が合理的基準に基づき得た、国内・国外の出張手当に対しては、個人所得税を免除する。

外国籍個人が取得する語学研修費及び子女教育費の補助に対しては、個人所得税を免除する。

外国籍個人が取得する、帰省費用に対しては個人所得税を免除する。

以下の項目には注意が必要です。

1 住宅補助、食費補助及びクリーニング代は現金以外の形式又は実費精算形式である場合のみ免税条件に合致します。外国籍個人が関係の発票等の証憑に基づき精算する形での住宅手当(実費精算)でも、企業が住宅を購入又は賃借し、無償で従業員の使用に供した場合(現金以外の形式)でもかまいませんが、ただし、住宅手当の形で現金を支給した場合は該当しません。

2 国内外の出張手当については、支給方法は強調されていません。即ち、現金形式で支給した出張手当でも個人所得税を免除されると理解できます。この問題において、青島市の規定とはいくらか違いがあります。以下にこれを紹介いたします。

「『2007年個人所得税業務問題解答』発行についての、青島市地方税務局の通知」(青地税函〔2007〕230号)では、出張人員の出張手当は、1日80元を超えない部分については個人所得税を免除するとされていました。

2013年の「青島市地方税務局2012年度所得税問題解答」には、個人が出張により取得した出張旅費は、実費精算した部分については個人所得税は課税せず、貨幣での手当部分については、当月の「賃金・給与」に算入して個人所得税を課税するとされています。

よって、従来の80元の出張手当の免税基準は取り消され、出張手当部分は全額給与に算入して個人所得税を計算するとされています。ただし、これに外国籍個人が含まれるか否かは明確にされていません。この規定と外国籍個人の出張手当に関わる規定とは矛盾があるように思われます。これにつき税務機関に問い合わせしたところ、税務機関は口頭での回答ではありますが、外国籍個人の出張手当免税政策を遵守する旨を表明しました。

3 語学研修費及び子女教育費補助並びに帰省費用については、必ず現金以外の形式でという規定はありません。ただし、実際の徴収管理の観点からみて、支出証憑及び証明資料を取得しなければならず、できれば正式の発票の入手をお勧めします。

4 上記手当はともに合理的部分のみが免税となるとされていますが、合理的とされる範囲については、税務機関の以下の規定が参照できるかと考えます。
「出張手当は、納税者が提供した交通費、宿泊費の証憑(コピー)または企業が手配する出張の計画によるものでなければならない。」

さらに、外国籍個人の帰省費用については、「外国籍個人が取得する帰省費用につき個人所得税免税を実施する基準問題についての、国家税務総局の通知」( 国税函〔2001〕336号)に、「個人所得税の優遇を受けることのできる帰省費用とは、外国籍個人の中国における雇用地とその家庭所在地(配偶者又は父母居住地)との間の交通手段に限られ、かつ1年に2回を超えない費用とする」と規定されています。
 

プリペイドカードでの物品購入の税務処理は?

多くの企業は、従業員への福利として、祝祭日のときなどにショッピングカードを渡すことがあるのではないでしょうか?ショッピングカードを使用して物品を購入する場合、これに対し発票を発行してくれる場合もあるかと思われます。しかし、カード購入時にすでに発票が発行されていれば、両方を精算に使ったりする場合、これは重複になるのではないかとも思われます。これに対し青島の税務機関の見解はどうでしょうか?以下にご紹介したいと思います。

「2009年度企業所得税年度確定申告を円滑に行なうことについての、青島市国家税務局の通知」(青国税発〔2010〕9号)には、「納税者がショッピングカード、贈答券を購入した際には、実際の商品購入の行為はなく、かつショッピングカード、贈答券をもって実際に商品を購入する際に、商店は販売行為に基づきそれぞれ発票を発行することから、カード・券を購入する環節と物品を販売する環節とで、重複して税の控除が発生することを防ぐため、納税者は、ショッピングカード・贈答券を取得した際の発票をもっては、損金処理を行なうことはできない」と規定されています。

一部の商店では、ショッピングカードで消費した際の発票に「これをもって費用精算はできない」旨が明記してあるかもしれません。それぞれの商店の規定は一致していませんので、注意する必要があります。不要の税務上損失が発生しないよう、ショッピングカード購入に当たってはよく確認しておくことが必要かと思われます。

営業税から増値税への移行後の車両販売・購入について

営業税から増値税へ移行する前は、消費税が徴収される自動車の増値税の処理は、「納税者が自ら用いる消費税対象のオートバイ、自動車、ボートの仕入増値税額は、売上増値税額から控除することはできない。しばしばこれらのものは個人消費と混同した状態となり、生産経営に用いる部分と区別することが容易でないため、ここにすべて仕入増値税を控除できないものと規定する」とされていました。

営業税から増値税への移行後はどうかといえば、「全国的に交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行試行を展開する税務政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕37号)には、もとの増値税一般納税者が自ら用いる、消費税対象のオートバイ、自動車、ボートについては、その仕入増値税額は、売上増値税額から控除できる」とされています。

手数料・コミッションの損金処理について

手数料やコミッション支払については、制限なく損金とできるのでしょうか?以下にご紹介したいと思います。

「企業の手数料及びコミッション支出の損金処理政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2009〕29号)には、コミッションについての以下の規定がみられます。

企業に発生した手数料及びコミッションについては、契約の収入金額に対し5パーセント(保険会社は除外)を超えない部分は損金とすることができる。具体的な状況は以下のとおり。

1 手数料及びコミッションを収受する組織又は個人は、合法的な経営資格を有する仲介機構又は個人でなければならず、経営資格がない場合、損金処理の条件には合致しない。

2 契約又は協議を締結していなければならない。

3 企業が現金等の振込以外の方法をもって手数料及びコミッションを支払った場合、損金とすることはできないが、個人については除外する。即ち、仲介機構に支払う費用は現金形式は認められず、必ず銀行振り込み等の方法を採用しなければならない。

海外に対して支払う手数料及びコミッションについては、国外の資格管理と中国のそれが同様であるとは限らないことから、相手側の仲介機構としての資格を認定するのが困難であり、条件に合致しているか否かの判断がつかないことがあるかと思われます。実際の徴税管理において、国外機構の資格に対する認定につき、明確には規定されていません。

家主名義の水道光熱費、視聴料、通信費用等の損金処理について

多くの企業は不動産物件を賃借して経営を行なっています。よって、水、電気、暖房、ガス、ケーブルテレビ、インターネット等の使用料の発票は、家主宛になっていることが一般的です。一部企業では家主宛の発票をもって、処理を行なっておられるのではないかと思われます。

この形態は実は家主が水や電気を転売しているものに該当します。よって家主は、規定に基づき増値税又は営業税を納付する必要があります。発票を発行する資格がないのであれば、税務機関で代理発行手続を行なわなければならず、企業は代理発行により自らを宛名とした発票を入手して、これをもって損金処理するというのが本来の姿です。

ところで、これらを物件管理会社が代行して徴収する場合には、「2008年度の企業所得税年度確定申告を円滑に行なうことについての、青島市国家税務局の通知」(青国税発[2009]10号)の規定に従わなければなりません。その規定は以下です。

21 物件管理会社が水、電気、暖房、ガス、ケーブルテレビ、インターネット使用料を徴収代行する場合、税務コントロールシステムの入金機又は計算機を使用して、省地税局監修の「山東省XX市サービス業、娯楽業、文化体育業通用発票」を発行して渡さなければならず、発行時には代行徴収した代金の項目名称及び金額を明記しなければならないい。受け取った側は、通用発票に基づき、損金処理する。

(会計知識)

増値税偽造防止システムに係る税額控除の帳簿処理

「増値税コントロールシステム専用設備及び技術メンテナンス費用の増値税減額関連政策についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税[2012]15号)には、「増値税納税者が2011年12月1日以後初めて増値税コントロールシステム専用設備(発行子機を含む)に対し支払った費用は、増値税コントロールシステム専用設備購入で取得した専用発票により、増値税納税額から全額を控除できる(控除額は価格と税の合計額となる)。控除するに足りない場合、翌期に引き続き控除できる」と規定されています。

また、「増値税納税者が2011年12月1日以後に納付した技術メンテナンス料(2011年11月30日以前の技術メンテナンスを遅れて納付した場合は含まない)は、メンテナンスを行なう組織が発行した発票によって、増値税の納税額から全額を控除することができ、控除するに足りない場合、翌期に引き続き控除できる」とも規定されています。

このように、最初の偽造防止税コントロールシステム購入費及び以後の各期に支払う技術メンテナンス料の価格と税の合計額は増値税額から控除することができます。

この帳簿処理は、「『営業税から増値税への移行試行地点関連会計処理規定』発行についての、財政部の通知」(財会[2012]13号)に基づけば、次のようになります。

企業が購入した増値税コントロール専用設備は固定資産に計上。減額した増値税額は、借方「未払税金-未払増値税(減免税)」科目、貸方「繰り延べ収益」科目で処理。固定資産の減価償却を計上する際に、繰り延べ収益を償却。

(購入時)
借方:固定資産
貸方:買掛金等

借方:未払税金—未払増値税(減免税)
貸方:繰り延べ収益

(減価償却計上時)
借方:管理費用等
貸方:減価償却累計額

借方:繰り延べ収益
貸方:管理費用等

ところで、これらの処理には、実際の業務の運用とは幾分の違いがあるかと思われます。その理由としては、運用の手順が煩瑣なことがあります。固定資産の耐用期間内の各時期に均等償却しなければならず、企業の減価償却費計上に混乱が生じる可能性があります。また、税務政策との差異もあります。実は税務政策ではこれを臨時収入とするよう求めています。よってこれを毎年の納税時に調整しなければなりません。加えて、一般的にはこの金額は小さなもので、簡略処理が認められるものです。さらには、この処理方法の理念に対し異なる理解が存在するという状況もあります。この種の処理方法の理論的基礎は、政府補助の会計処理方式に見習ったもので、資産取得と資産に関わる補助を耐用期間内に減価償却の速度に合わせて分担させるというものですが、この免税が会計準則における政府補助の範疇に該当しないことは明らかです。

このような会計処理理念が成立するのであれば、固定資産の贈与を受けたような場合も、直接営業外収入に計上できず、固定資産耐用期間内に減価償却の進度に従い分担させることになります。これは会計準則の規定と合致していません。

上記に鑑み、税金の免除額を直接営業外収入に計上することが妥当ではないかと当方は考えています。
借方:未払税金—未払増値税(減免税)
貸方:営業外収入

なお、増値税偽造防止システムは増値税専用発票を発行されたもののみが免税政策の対象です。技術サービス料は普通発票も対象となりますが、手書きの発票は対象にならないことにご留意ください。申告時には、増値税申告表付表の、税コントロールシステム設備及びメンテナンス料控除リストに関連の内容を記入します。金額は主表の第23欄に反映されます。

月売上二万元以下による増値税・営業税免除の帳簿処理

「一部小規模・零細企業の増値税への移行及び営業税暫時免除についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2013〕52号)には、2013年8月1日より、増値税小規模納税者のうち、月売上高が2万人民元に満たない企業又は非企業性組織は、暫時増値税の徴収を免除する。営業税納税者のうち月営業額が2万人民元に満たない企業又は非企業性組織は、暫時営業税の徴収を免除する、と規定されています。

この場合の帳簿処理は以下となります。
増値税小規模納税者の場合
借方:売掛金等
貸方:売上
貸方:未払税金—未払増値税

借方:未払税金—未払増値税
貸方:営業外収入

営業税納税者:
借方:営業税及び附加
貸方:未払営業税—未払営業税

借方:未払営業税—未払営業税
貸方:営業外収入

コンタクト

ニュース

  • News letter No.029 - 2016年4月20日
    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
  • news letter028 - 2016年4月19日
    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
  • News letter No.027 - 2015年3月26日
    目次 小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての財政部・国家税務総局の通知 外国籍個人の個人所得税に係る時間に ...
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    目次 貿易企業の委託加工輸出業務に係る4方式の比較 国内外関係企業間借入に関する税務規定 [me ...