Archive for 3月 2013

News letter No.010

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(税務ホットニュース)

外国籍個人への利益配当に係る個人所得税優遇政策は中止の趨勢

現在、外国籍の個人投資者が配当を受けた場合、それに対する中国国内の所得税は免税となっていますが、今後この政策に対する見直しなが行われる可能性が出てきました。以下の通知には、これに関わる内容が含まれています。

発展・改革委員会、財政部、人的資源・社会保障部の、収入分配制度改革の深化に関わる若干意見についての国務院の通知(国発〔2013〕6号、2013年2月3日)

第14条 個人所得税調節の強化。……外国籍個人が外商投資企業から得た株式利息、配当金の所得に係る税の優遇政策を取り消す。

従来の、個人所得税の若干政策問題についての、財政部・国家税務総局の通知(財税字〔1994〕20号)には、外国籍個人が外商投資企業から取得した株式利息、配当金については、暫時個人人所得税を免除するとされています。
これまでの経験からいえば、国務院が文書を発表した場合、税に関わる事項については、関連する税務規定がそう遠くない将来に発表されることが一般的です。

(税務動向)

20l2年度企業所得税年度確定申告の若干問題についての通告

1月15日、青島市国家税務局は、税務鑑証報告を提出する必要のある企業につき、以下の内容の通告を公布しました。
居住民企業は、合法的に資格を有する機構が発行する企業所得税年度確定申告鑑証報告を提出しなければならない。以下の条件に合致するものは除外する。

(1)工商営業ライセンスが処理されてから6か月を経過しない企業
(2)年度内の売上高が300万元以下の工業企業
(3)年度内の売上高が200万元以下の商業企業
(4)年度内の売上高が100万元以下のその他の企業

免税収入、小型薄利企業の優遇以外の、税の優遇を受けている企業及び不動産デベロッパー企業は、上記の条件に合致するか否かにかかわらず、すべて鑑証報告を提出しなければならない。

(税務解説)

「地区を跨いだ経営の統一納税企業所得税徴収管理弁法」発行についての、国家税務総局の公告(2012年第57号)の解説

(1)地区を跨いだ経営の企業所得税統一徴収に関連する政策については、掲題の公告(以下、「57号公告」という)では、以下の点で変化がみられます。

●年度末確定申告での追加納税・税還付は、予定納税の際の比率に従い、本社と支社で分配し、本社と支社は国庫へ納税及び国庫からの還付をそれぞれの所在地において処理する。

●支社間の分配を決める「三つの要素」の属する期間が調整され、統一的に前年度となった。従来の前々年度と前年度を区分する方法は採用しない。

●当年に撤退した支社は税務の抹消登記を行った日から、分担の対象とはせず、翌年になってからは分担を中止するわけではない。

●「三つの要素」の中の、「経営収入」は「営業収入」に変更され、「従業員給与」は「従業員給与・報酬」に、「資産総額」に対しての解釈には無形資産を除くとの記載がなくなった。会計準則の表現及び範囲が採用される。

(2)本社・支社の企業所得税年度確定申告
統一納税を行なう企業の年度確定申告時には、まず本社が企業の年度所得税額を計算する。ここから、本社と支社においてすでに納付した予定納税額を差し引いて要納税額を出し、これを規定の税金分担割合で本社分と支社分に分けて、それぞれ本社と支社の管轄地で税の納税又は還付を処理する。

還付の場合、本社と支社との間で合意した上で、次年度の納税額から控除するようにすることもできる。
年度確定申告の主体は、引き続き本社であり、支社は年度納税調整を行う必要はなく、自らの課税所得額及び納税額を計算するが、本社が記入した分配表中の追加納税・税還付に基づき、自らの管轄地で納税・還付を行うのみである。年度確定申告が順調に行われるよう、支社もまた年度納税申告書に記入する必要があるが、ただし、関連の数項目のみの記載に限られ、本社の年度確定申告とはまったく意味合いが異なっている。

同時に、税務検査の便宜のため、支社は企業年度納税状況説明を提出する必要があり、この説明は本社の確認後提出する。本社の統一計算調整項目については説明は行わない。

(税務知識)

国外で発生したコンサルティング業務の、国内「営業税の増値税移行」試行地区での納税義務判定

中国国内の某社が設置した設備につき、国外の親会社に設備設置に関する問題を尋ね、かつ国外に費用を支払ったが、ただし、親会社は人員の派遣はしておらず、電話・メール等の方式で行ったのみである、といった場合、この業務は中国国内での課税業務に該当するのでしょうか?このようなケースの税関連事項につき、以下簡単にご説明いたします。

1 増値税
(1)「上海市における交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行の試行についての財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2011〕111号)(以下、「111号通知」という)の「課税範囲役務注釈」の規定によれば、「技術コンサルティングサービスとは、特定技術項目に対する実行可能性の論証、技術予測、専門技術調査、分析評価報告及び専門知識コンサルティング等業務活動をいう」と規定されています。よって、上記業務範囲は増値税の課税範囲に該当します。

2、111号通知の規定によれば、国内で提供された課税サービスとは、課税サービスを提供した側又は提供を受けた側が国内にあることをいうとされています。
下記状況は国内で提供される課税役務には属しません。
(1)国外組織又は個人が国内組織又は個人に対し提供した、完全に国外で消費された課税役務
(2)国外組織又は個人が国内組織又は個人に対し賃貸した完全に国外で使用する有形動産

上述の業務内容では、役務の提供を受ける側は国内にあり、かつ国内で提供する増値税サービスの例外状況には合致していません。よってこの業務は国内で増値税の納税義務があると判定されますので、国外に送金する際には、増値税及び付加を源泉徴収して納付しなければなりません。

3、「企業所得税法実施条例」第7条には、企業所得税法第3条にいう中国国内、国外を源泉とする所得とは、以下の原則により確定すると規定されています。
(1)役務提供所得は、役務の発生地により確定する
よって、上記コンサルティングが電話又はメールで行われた場合、その役務の発生は国外と判定され、国内における企業所得税の納税義務は発生しません。
(ご留意ください)実際の徴税管理においては、海外送金が1回あたり30,000USドルを超えた場合に、国家税務局が発行した徴税又は免税の証明が必要となりますが、一般的に、技術支援費又は技術指導費の名目とされている場合、現地の税務局は、上記のような原則があるにもかかわらず企業所得税の源泉納付を要求する可能性があります。

国内外で負担する外国籍従業員の給与報酬について

外国籍従業員が常時中国国内で業務を行う場合、その給与報酬の負担方法は一様ではないようです。一般的にいえば、中国国内の組織が負担するか、又は国外の組織が負担するか、又は国内と国外で共同で負担するかのどれかであると思われます。これらの異なる状況に基づき、税がどのように違ってくるか、以下で見てみたいと思います。

1 その給与報酬全部を中国国内で負担する場合
この場合、従業員の給与は国内の組織がすべて企業所得税上の損金として処理でき、国内において全額につき個人所得税を納付しなければなりません。その国内で納付した個人所得税につき、同じ収入に対する日本での納税がすでにあれば、日本で納税した額は、確定申告で還付を受けることができるかと考えられます。通常は同じ収入日本での個人所得税は中国で納付する個人所得税より少ないことが通常ですが、中国で納付した金額と日本で納付した金額の差額については還付されないことにご留意をお願いします。
この従業員の個人所得税を組織が負担する場合、その負担する税金部分は賃金給与として処理され、企業所得税上、損金として処理することができます。もしこれを賃金給与として処理しないなら、損金とすることはできません。

2、賃金給与を国内外で共同負担する場合
この場合、従業員に対し国内で支給した給与を、中国企業は損金とすることができます。日本国内で支給した給与を日本親会社が損金とできるかについては、日本の税務署が、常時中国に滞在する人員の給与を日本企業が負担するのは不合理との見解を示したケースもあると聞いています。詳しくは日本の税の専門家にお問い合わせください。
従業員の給与については、中国国内負担分と国外負担分を合わせて、中国国内で個人所得税を申告する必要があります。その人員の中国滞在が183日を超えていれば、それが中国に滞在する期間に該当するすべての給与につき、中国で個人所得税を納付する義務があるからです。前項で述べたのと同様、同じ収入につき日本で納付した個人所得税があれば、日本で納付した金額については確定申告の上、還付を受けることができるかと考えられます。
外国籍従業員が中国国内で申告した賃金給与基数が明らかに不合理である(低すぎつ)とみなされた場合、個人所得税登記の抹消の際に、当地の主管税務機関から、日本で本当に収入がないことを証明する関連の資料を要求されることがあります。

コンタクト

ニュース

  • News letter No.029 - 2016年4月20日
    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
  • news letter028 - 2016年4月19日
    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
  • News letter No.027 - 2015年3月26日
    目次 小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての財政部・国家税務総局の通知 外国籍個人の個人所得税に係る時間に ...
  • News letter No.026 - 2015年2月6日
    目次 貿易企業の委託加工輸出業務に係る4方式の比較 国内外関係企業間借入に関する税務規定 [me ...