Archive for 2月 2013

News letter No.009

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(経済動向)

新華社が選ぶ2012年国内経済関連十大ニュース

(出所:新華ネット)

2012年12月28日、新華社経済ラインは、以下の10の事項を、2012年の十大経済ニュースに選びました。

1 営業税から増値税への移行試行がさらに進む
2012年1月1日、上海において営業税から増値税の試行が正式に開始されました。最初に試行されたのは交通運輸業と一部の現代的サービス業です。2012年7月には国務院常務会議において、営業税の増値税への移行改革の試行地点が拡大されることが決定され、2012年8月から年末までに、交通運輸業と一部の現代的サービス業につき増値税を納付する地点は、上海から北京、天津、江蘇省等11の省・直轄市、単列市に拡大されました。現在国内ですでに営業税から増値税の納税者になった企業はすでに90万社に至っています。営業税の増値税への移行は、経済構造調整を推進し、転換の発展を促進する重要な改革であり、また積極的な財政政策の構造的減税の重要な内容となっています。

2 温州で金融綜合改革の幕が開く

3 兌換レートの変動幅を拡大、外貨の改革が加速
2012年4月14日、中国人民銀行は、4月16日より銀行間の外国為替直物相場における人民元とUSドルの交換率の変動許容幅を0.5パーセントから1パーセントに拡大すると発表しました。

4 中央銀行、42か月ぶりに利率を下げる
2012年6月8日、中国人民銀行は、金融機関の人民元預金基準レートを下方調整しました。これは2008年12月23日以降始めての下方調整で、中央銀行は42か月ぶりに金利を下げたものです。非対称利率下げ等の措置は、企業の借入コストを低下させるもので、企業の借入需要を引き上げるために重要な意義をもつものです。

5 水道、電気料の梯子式課金がスピードアップ
2012年6月14日、国家発展・改革委員会は、全国29の省・自治区。直轄市において、水道・電気料の階段式課金についての聞き取りを完了し、各地において次々に実施案が出され、7月1日からは全国で全面的に試行されるに至りました。これと同時に階段式水道料の試行は全国の一部の都市で引き続き展開されています。

6 「新36条実施細則」が全て登場
国務院、「民間投資の健全な発展を奨励し導くことについての、国務院の若干意見」実施細則(「新36条実施細則」)を上半期にすべて発表。

7 日本の尖閣購入政策により日中貿易がダウン

8 太陽電池パネル産業、欧米でアンチダンピング・補助金相殺関税のダブル調査を受ける

9 上海総合指数2000ポイント割れ、46か月ぶりに低値を更新

10 中国海洋石油総公司、カナダのニクソン社買収の許可を獲得
カナダ政府は、12月7日に、中国海洋石油有限公司が151億USドルをもってカナダのニクソン社を買収する申請を許可しました。

(税務動向)

山東省国家税務局、二つの税優遇政策を発表

最近山東省は二つの税の優遇政策を発表しました。これらは資源の綜合利用及びソフトウェア製品の増値税に対する優遇措置です。原文は比較的長いため、ここでは優遇政策の名称のご紹介にのみとどめさせていただきます。全文の日訳をご希望の方は、ご連絡いただけば、別途お送りいたします。

●山東省国家税務局の「資源綜合利用増値税優遇政策管理弁法(試行)」公布についての公告(2013年第1号 )(2013年1月7日)

●山東省国家税務局の「ソフトウェア製品増値税徴収即時還付弁法」公布についての公告(2013年第2号)(2013年1月7日)

(税務解説)

「2012年度所得税関連問題への回答」発行についての、青島市地方税務局の通知(青地税二函[2013]1号)解説

掲題の通知は、2013年1月17日に発表されており、青島市の企業が2012年の企業所得税年度確定申告を理解する上で重要な意義を持つものです。同通知は比較的長いものですので、紙幅の関係から、ここではその中の企業の実務と緊密な関係を持つ一部の事項についてのみ解説したいと思います。その他の問題については、今後順次掲載させていただきたいと考えております。
(問)企業の資本金変動時には、増資・減資を行った株主間の税務関連事項はどのように合理的に配分すればよいか?

(答)増資・減資は企業の重要事項に該当するため、董事会又は株主会が法に基づき決定し、税務機関はこれに基づき税務の処理を行うことになります。
国家税務総局の2011年34号公告第5条の規定に基づき、投資企業が投資先企業から投資を撤収するか、又は投資を減少させる場合、その取得した資産における、当初出資に相当する部分については、投資の回収としなければなりません。投資先企業の未処分利益累計額及び利益剰余金については、減少させた実収資本の比率により、株式利息所得として計算することになります。残余部分が投資資産の譲渡所得となります。

(解説)減資を行う際には、国家税務総局の2011年34号文書の減資・投資撤収に関する規定と企業清算所得及び持分譲渡とは異なることに留意する必要があります。

(問)従業員食堂の経営は個人にアウトソーシングしており、企業は従業員に対し定額の現金補助を支給しています。個人は食堂経営の営業ライセンスは持っておらず、また対外的に食堂を経営しているものでもないため、正規の証憑を提供することができません。損金とするには、どうすればよいでしょうか?

(答)企業内部の従業員食堂を個人に経営を委託する場合、企業が請負者との間にアウトソーシング契約を締結し、食費手当の基準が明らかであり、企業と請け負った者との間での決済証憑が発行されているならば、福利厚生費名目で損金とすることができます。

(解説)青島市のもとの規定は、企業が一定の基準額を福利厚生費から企業内部の自ら経営する従業員食堂の従業員用食事提供支出に振り当てることができ、企業は董事会又は従業員代表大会決議によって、振り当てた額を控除できるとされていました。今回の文書では個人にアウトソーシングさせた場合が追加され、これもまた関連資料に基づき、福利費として損金処理できるとされています。

(問)交通事故の賠償金支出はどのようにすれば損金とすることができるか?

(答)労働保障等に関連する部門が規定する基準内で支給された賠償額は損金とすることができます。基準をこえた賠償額については損金には認められません。ただし、労働保障部門、人民法院等の関連部門が行った仲裁、調停、判決、判断等に基づき支出された賠償金については損金とすることができます。このためには、企業は労働保障部門、法院等の関連証明及び支給した賠償額についての証憑等の資料を提出しなければなりません。

(解説)交通事故賠償支出は一般的には発票を入手することができず、よって、その他の証憑により支出の真実性を証明して、税務機関がこれを承認した後損金とすることができます。今回の文書で、交通事故賠償金については発票が損金処理の根拠とならないことがあらためて明らかにされています。

(問)企業グループとして統一的に融資を受け、それを使用しているグループ内の企業が、銀行の利率と同率の利息をグループ企業に支払った場合、これは損金とできるか?できる場合、この統一借入・統一貸付に営業税は徴収されておらず、統一的な領収書があるだけだが、その合法的な証憑としてはどのようなものが必要か?

(答)「企業グループ登記管理暫定規定」(工商企字[1998]第59号)には、登記された企業グループ会社の統一的融資を使用するメンバー企業が、金融機関と同率の標準で支払った利息は、生産経営に関わる合理的な支出であり、損金として処理できるとされています。企業は董事会決議、集団企業の利息負担方法、分担する企業の名簿、銀行借入契約、利息支払証憑等の合法的証憑を提出する必要があります。

(解説)これまでの文書を綜合すれば、不動産を除き、その他の企業グループの統一的融資を受けるグループメンバーの利息は損金とされず、グループ統括会社のみが損金にできるとされていました。本文書では、この種の状況につき、関連資料に基づき、利息を損金とすることができるとしています。

(問)企業が株主の名義又はその他の企業名義で銀行から行った借入の利息は、どうすれば損金とできるか?

(答)企業が株主の名義又はその他の企業名義で銀行から借り入れを行う場合、企業は実際の貸付者との間で借入契約を締結しなければならず、貸付者が税務局において発票の発行を行った上で、利息支出に関わる関連規定に合致する部分については、損金として処理することができます。

(解説)宛名を会社とした発票の利息費用については損金としての処理が可能です。ただし、「利息支出の関連規定に合致するもの」という内容が含む内容に留意する必要があります。ここで主にいうのは関連企業等の制限性の規定であり、同時にいかなる企業又は個人の資金貸し借りも同時期の同類の銀行貸出利息を超えて損金とすることは認められていません。

(問)消費者が銀行カードをショッピングセンター等で消費に使用した後、銀行がカード使用手数料を徴収したち、又はショッピングセンター等がカード使用料を差し引くことがあるが、テナントとしてはどのようにすれば損金として処理できるか?

(答)消費者が銀行カードで買い物をした後、銀行がカードの手数料を徴収するか、又はショッピングセンター等がカード使用手数料を差し引いた場合、テナントは銀行が発行した発票及び手数料の明細表をもって損金処理することができます。

(解説)一般的にいえば、銀行費用については銀行の書類を使用すれば損金処理が可能です。今回の文書では銀行が発票を発行してはじめて、手数料は損金処理することができるとされていますが、実務においてはこれを実行するケースは少ないと思われるため、税務部門が更に一歩この事項の運用を明確にすることが待たれます。

ご注意ください:
以上は青島地方税務局の文書ですが、地方税務局が管轄する企業に適用されるものです。青島市国家税務総局が管轄する企業については青島市国家税務局の年度確定申告に関する文書を参照する必要があります。当方の経験から言えば、青島地方税務局の文書と国家税務局の文書とは内容が重なる箇所もある可能性がありますので、この文書はすべての企業において、一定の参考とする意義があるかと思われます。

(税務知識)

営業税から増値税への移行後、国内・国外の課税業務をどのように区分するか

「上海市における交通運輸業及び一部の現代サービス業の営業税から増値税への移行改革試行についての、財政部・国家税務総局の通知」(財税〔2011〕111号)第10条には、以下が規定されています。
国内において提供された課税サービスとは、課税サービスの提供側又は受取側が国内にあることをいう。
以下の状況は、国内で提供された課税サービスに該当しない
(1)国外組織又は個人が、国内組織又は個人に対し提供する、完全に国外で消費された課税役務。
(2)国外組織又は個人が国内組織又は個人に対し賃貸する完全に国外で使用する有形動産。
(3)財政部と国家税務総局が規定するその他の状況。
例:国内企業が国外で開催する会議については、原則規定に基づけば、課税役務の受入側は国内にあり、国内の課税役務となるかと思われますが、この状況は上記第10条の第1項が定める状況に該当するため、国外で提供される課税役務に該当します。また別の例でいえば、国内企業が国外企業の技術コンサルティングを受け入れる場合、受入側が国内にあり、国内企業の経営に用いるものであるため、上記の規定には合致せず、国内で提供された課税役務と判定されます。

(会計・税務知識)

年度末賞与は、どのようにして費用計上するか

「個人が取得する1年に1度の賞与等に係る個人所得税計算方法の調整についての、国家税務総局の通知」(国税発【2005】9号)の規定に基づけば、1年に1度の賞与とは、納税義務者のその1年間の経済効果及び雇用している者の1年間の業績に対し総合的に状況を考課し、雇用している者に対し支給する1度だけの賞与をいいます。

「企業所得税法実施条例」第9条には、企業が課税所得額を計算する際には、発生主義を原則とし、当期の収入及び費用に属するものは、支払・入金の有無にかかわらず、すべて当期の収入及び費用とする。当期の収入及び費用に属さないものは、たとえ当期に入金、支払いが行われていても、すべて,当期の収入及び費用とはしないと定められています。
以上の規定から、企業の年度末賞与は、その実際の発生年度に繰り入れるべきであり、支給した年度に繰り入れるべきではありません。2013年に2012年の賞与を支給するならば、2012年の給与費用に入れなければなりません。さらに正確にするのであれば、それぞれ月ごとの給与に繰り入れて費用化して、年度末に調整することが一番よいかと考えます。こうすることで、企業の費用負担がさらに合理的で均衡の取れたものとなります。

コンタクト

ニュース

  • News letter No.029 - 2016年4月20日
    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
  • news letter028 - 2016年4月19日
    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
  • News letter No.027 - 2015年3月26日
    目次 小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての財政部・国家税務総局の通知 外国籍個人の個人所得税に係る時間に ...
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    目次 貿易企業の委託加工輸出業務に係る4方式の比較 国内外関係企業間借入に関する税務規定 [me ...