Archive for 5月 2012

News letter No.001

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(レポート)

「企業所得税課税所得額に関する若干の税務処理問題についての、国家税務総局の通知」(2012年第15号公告)解説

本年4月末、国家税務総局は、「中華人民共和国企業所得税法」及びその実施条例、並びに関連規定に基づき掲題の公告を公布し、さらに5月9日にはこれに対する解説を発表しました。以下に公告原文及び国家税務総局の解説の参考訳を掲載するとともに、当職からも少し補足して解説いたしたいと思います。

【公告原文】
「中華人民共和国企業所得税」(以下、「企業所得税法」という)及びその実施条例(以下、「実施条例」という)並びに関連規定に基づき、ここに企業所得税課税所得額に関する若干の問題につき、以下公告する。
1 季節工、臨時工等に係る費用の損金処理について
企業が季節工、臨時工、実習生、すでに定年退職した人員を雇用したこと、及び外部からの労務派遣を受け入れたことにより実際に発生した費用については、賃金給与支出と従業員福利費支出に区分したうえで、企業所得税法の規定に基づき、損金計上するものとする。そのうち、賃金給与支出に該当するものについては、企業の賃金給与総額の基数に計上することができ、その他の各項の関連費用を処理する際の依拠とすることができる。

【国家税務総局弁公庁の解説】
実施条例第34条の規定によれば、企業が各納税年度に、同企業において勤務する、又は企業に雇用される従業員対し支給する、現金形式又は非現金形式でのすべての労働報酬は、賃金給与として損金処理できる。企業が雇用する季節工、臨時工、実習生、再雇用定年退職者及び外部から受け入れた派遣労働者もまた、企業に勤務する又は企業が雇用する人員の範疇に含まれる。よって、同「公告」では、企業が上述の人員に支給する関連費用は、賃金給与支出と従業員福利支出に分けた後、「税法」規定に基づき損金として処理することができることを明確にしている。そのうち、賃金給与支出に属するものは、企業の賃金給与総額の基数とすることができ、各項の関連費用を処理する際の依拠とすることができる。

【当職の解説】
原理からいえば、上記の季節工、臨時工、実習生、再雇用定年退職者及び外部からの派遣労働者に発生する費用は、賃金給与として損金計上できるものです。
「企業所得税法実施条例」第34条には、「企業に発生する合理的賃金給与支出は、損金として計上することを認める」と規定されています。
前項にいう賃金給与とは、企業が各納税年度に、企業において勤務する、又は企業に雇用される従業員に支給する、現金形式又は非現金方式でのすべての労働報酬をいい、これには、基本給、奨励金、手当、補助、年末賞与、残業手当及び従業員の就業又は雇用に関わるすべての支出が含まれます。
また、「企業所得税法実施条例の解釈及び適用指南」には以下が規定されています。
企業のために提供する特定の役務であり、企業のために経済利益をもたらす従業員であってはじめて、企業の賃金給与の支払対象とすることができる…いわゆる勤務又は雇用関係とは、一般的にすべての連続的役務関係をいい、役務を提供する就業者又は雇員の主な収入又は収入のうちの非常に大きな部分が、勤務する企業からもたらされるものであり、かつ、この種の収入が基本的に役務を提供する人員の代表的な労務であるいう。いわゆる連続的役務関係は、臨時工の採用を排除するものではなく、臨時工は季節性経営活動の必要から雇用されている可能性があり、一部の臨時工に対する雇用は一時性のものであるとしても、企業経営活動全体からの需要からみれば周期性を具えたものである。役務の連続性は、役務を提供する人員に対し時間又は処理した件数で給与を確定することが十分可能なものでなければならず、個人の労務支出と区別するに足るものでなければならない。
上記所得税法実施条例及び適用指南では、賃金給与控除の主体とすることができるためには、「同企業に勤務するか又は雇用された従業員」でなければならないとされていますが、これは臨時工を排除するものではないとされています。今回公布の15号公告では、さらに明確に、季節工、臨時工、実習生、再雇用定年退職者及び外部から受け入れた派遣労働者に実際に発生した費用は、賃金給与又は福利費用としてよいと規定されています。賃金給与としてよく、さらには福利費、従業員教育費用、労働組合費用の損金算入限度を計算する際の基数としてもよいということです。
それでは実務においては、どのように上記の問題を処理すればよいのでしょうか?臨時工の給与の計上根拠は何でしょうか?派遣労働者については発票をもって証憑とする必要があるのでしょうか?
当職は、臨時工の性質を有する者の賃金給与を費用計上する際には、給与支払証憑、従業員名簿、勤怠記録、従業員証等が損金として処理するための根拠となるかと考えます。ただし、現地の税務局がそれを認めるか否かについては、判断することができません。よって、現地税務局がこの公告に関わる新たな政策を発表していない場合、従来からの文書に基づくものと考えられます。例えば青島市の2010年年度決算申告規定では、上記の状況につき以下のように定められています。
1、企業が定年退職した人員、定年退職待遇人員を再雇用する場合、「労働協議」を締結しなければならず、それが支払った労働報酬は実際に基づき損金処理することができる。ただし、賃金給与総額に算入して福利費、労働組合費用、教育費用を計算することはできない。(実際の徴収管理においては、「定年退職証」等の証書を提出する必要があります)
2、中等職業学校及び高等教育機関と3年以上の合作協議を締結している企業は、学生の実習期間に支払った報酬を、企業所得税計算納付の際に損金に計上することができる。
3、ヒューマンリソース会社の労働者派遣形式の下では、労働者を派遣する企業と使用する企業との間で締結した労務派遣協議及び発票を、実際に労働者を使用している企業が損金処理の証憑とすることができる。
4、建築施工企業が法に基づき農民労働者との間で締結した労働契約に、企業の正式社印を捺印し、かつ企業の法定代表(又は委託代理人)と農民労働者本人が署名又は捺印したものは、その発生した合理的賃金給与支出を損金として処理することができる。

なお、新たに関連する文書が発表された場合、別途説明をさせていただきたいと考えております。

【公告原文】
2 企業融資費用支出の損金処理について
企業が債券発行、ローン、保険預かり金の吸収等の方式で融資を受け、それにより発生した合理的費用支出が、資本化条件に合致する場合、関連資産の取得原価に計上する。資本化条件に合致しないものについては、財務費用に計上し、企業所得税上の損金として処理することができる。

【国家税務総局弁公庁の解説】
企業が債券の発行、ローン、保険預かり金の利用等の形式で融資を受け、それにより発生した費用はどのように損金処理するかにつき、現行法には具体的な規定はない。「企業会計準則17号-借入費用」が規定する原則及び「企業所得税法実施条例」第37条の関連規定に基づき、「公告」は以下を明確にしている。企業が債券発行、ローン、保険預かり金の吸収等の方式で融資を受け、それにより発生した合理的費用支出が、資本化条件に合致する場合、関連資産の取得原価に計上する。資本化条件に合致しないものについては、財務費用(手数料及びコミッション支出が含まれる)に計上し、企業所得税上の損金として処理することができる。

【当職の解説】
公告の本条にいう費用支出とは、通常の財務費用以外の費用支出をいうものと考えられ、これらも条件に合致すれば財務費用に計上しなければならないとしています。従来は明確な規定はなく、企業は管理費用類に計上することもできましたが、15号公告では明確に、財務費用に計上するか、又は資本化しなければならないと規定しています。ただし、発票は必ず取得しなければならず、また注意すべきは、「合理的」であることを強調している点です。

【公告原文】
3 代理サービスに従事する企業の営業コストの損金処理について
代理サービスに従事するもの、主要業務収入が手数料・コミッションである企業(例えば証券、先物、保険代理等の企業)については、それが当該収入を得るために実際に発生した営業コスト(手数料及びコミッション支出を含む)は、企業所得税の損金として実際に基づき控除することができる。

【国家税務総局弁公庁の解説】
企業所得税上の損金算入の原則から言えば、企業の主要業務コスト(支出)は実際に基づき費用とすることが認められるべきであり、期間費用は税法に明確な規定(例えば広告費、接待費、手数料及びコミッションの支出等)がない限り、一般的には実際の発生に基づき損金処理することができる。代理サービスに従事する企業について言えば、当該項目の収入に関連する手数料及びコミッション支出が営業コストに該当するか、それとも期間費用に属するものであるかは、税務局と企業の間に見解の相違があるのみならず、各地税務機関の認識も統一されていない。上記状況に対し、「公告」では、代理サービスに従事し、かつ主要業務収入が手数料・コミッションである企業は、その手数料及びコミッションは企業の営業コストの範疇となり、損金として処理することができると、明確に規定している。

【当職の解説】
この類の企業は手数料とコミッションを主要な収入としています。よって、主要業務収入と関連する手数料及びコミッションの支出は、損金処理できるのは5パーセントという制限を受けなくてもよいと考えます。「企業の手数料及びコミッション支出の損金処理に関する政策についての、財政部、国家税務総局の通知」(財税[2009]29号)文件もご参照ください。

【公告原文】
4 電信企業の手数料及びコミッション支出の損金処理について
電信企業が顧客開発、業務開拓等の過程において(例えば委託販売する電話インターネットカード、電話料チャージカード等)取り扱い者、代行者に支払う手数料及びコミッションがある場合、その実際に発生した手数料及びコミッション支出は、企業の同年の収入の5パーセントを超えない部分については、企業所得税上、損金計上できる。

【国家税務総局弁公庁の解説】
仲介人、代理人が電信企業の代理で電話インターネットカード、電話料チャージカード等を販売することは、ブローカーサービス又はコンサルティングサービスの提供ではなく、直接電信企業に対し販売役務を提供することである。よって、電信企業が仲介人、代理人に支払う手数料及びコミッションは、労務費支出に該当し、企業所得税の原則に照らして、実際発生額を損金処理することができる。ただし、すでに販売した電話インターネットカード、電話料チャージカード等が当期の収入を形成するか否かについては、不確定性を有しており、税務政策に遺漏がないよう、適当な制限を設ける必要がある。このような状況に対し、「公告」では、電信企業が顧客開発、業務開拓等の過程において(例えば委託販売する電話インターネットカード、電話料チャージカード等)、取り扱い者、代行者に支払うべき手数料及びコミッションがある場合、その実際に発生した手数料及びコミッション支出は、企業の同年の収入の5パーセントを超えない部分については、企業所得税上、損金計上できることを明確にしている。

【当職の解説】
「企業の手数料及びコミッション支出の損金処理に関する政策についての、財政部、国家税務総局の通知」(財税[2009]29号)に規定されるのは契約収入の5パーセントであり、上記の解説が規定するのは企業の同年の収入総額の5%となっていて、幾分の優遇が加えられている。

【公告原文】
5 開業準備期間の接待費等費用の損金処理について
企業の開業準備期間において、準備活動と関係のある接待費支出については、発生額の60パーセントを開業費として計上することができ、これは損金算入できる。広告費、宣伝費の発生については、実際発生額を企業の開業費に計上し、規定に基づき損金計上する。

【国家税務総局弁公庁の解説】
「実施条例」第43条及び第44条の規定によれば、企業の正常な生産経営活動期間に発生した接待費、広告費及び業務宣伝費は、企業の同年の収入状況により損金処理できる限度額を計算確定するとされる。ただし、開業準備期間において取得した収入のない企業に発生した上記費用をいかに損金処理するかについては具体的に規定されていない。上記費用は開業費の範疇に属するものであることを考慮し、「公告」は、企業の開業準備期間において、準備活動と関係のある接待費支出については、発生額の60パーセントを、広告費、宣伝費の発生については、実際発生額を企業の開業費に計上し、「企業所得税に関わる若干の税務事項の継続処理問題についての、国家税務総局の通知」(国税函[2009]98号)第9条が規定する開業費の税務処理方法に基づき損金処理することを明確に規定している。

【当職の解釈】
開業準備期の接待費と広告宣伝費の損金問題については、多くの議論がなされてきました。当職は、これは実情にあわせて明確にすべき問題かと考えています。
例を挙げて説明いたしましょう。
ある企業は2011年3月に開業準備期が終了しました(開業準備期間の終了をいつとするかは、現地税務機関の規定をもって決定されることをお勧めします)。2010年の課税所得額はマイナス50万元で、会計準則に従いすべてを管理費用として計上しており、このうち接待費は2万元、広告宣伝費は20万元でした。2010年は開業準備期であったことから、欠損計上は認められないため、2010年の年度企業所得税申告において、課税所得額のマイナス50万元はゼロに調整しなければなりませんでした。2011年には開業準備期間が終了し、生産経営を開始しましたが、この年度の収入は100万元、接待費は1万元、広告宣伝費は5万元となりました。接待費の損金不算入調整額は2.5万元(20000+10000-100万×0.5%)、広告費の損金不算入調整額は10万元(20万+5万-100万×15%)で、これは以後の年度で損金に算入することが可能です。
実務上、開業準備期間の接待費と広告宣伝費の損金処理の焦点は、開業準備期間が終了したその年度に、基準に基づく損金処理ができるか否かにあると考えます。損金にはできないという根拠は、開業準備期間に収入が発生していないため、これに対応する接待費と広告費もやはり損金にはならないというものでした。今回15号公告では、これを損金処理できると定めています。

【公告原文】
6 過年度発生の損金未処理の費用について
「中華人民共和国徴税管理法」の関連規定によれば、企業の過年度に実際に発生し、税務規定に基づき企業所得税上損金処理できる費用でありながら、損金としていない支出については、企業は特別申告及び事情説明を行った後、修正して発生年度の損金として処理することができる。ただし修正申告できる期限は5年以内とする。

企業において、上記の理由から企業所得税の納税過多があった場合、修正申告した年度の企業所得税から控除することができる。控除するに足りない場合、次年度以降に繰り延べるか、又は還付申請を行うことができる。
欠損企業が過年度損金未計上の支出を修正申告する場合、又は利益計上企業が修正申告した後欠損となった場合、まず当該支出が所属する年度の欠損額を調整し、その後、欠損補填原則に基づき、以後の年度納税過多の企業所得税額を計算して、前項の規定に基づき処理する。

【国家税務総局弁公庁の解説】
「中華人民共和国徴税管理法」(以下、「徴税管理法」という)第51条には、「納税者が納税すべき金額を超えて納付した税は、税務機関がこれを発見した場合、直ちに返還しなければならない。納税者が納税日より3年以内に自ら発見した場合、税務機関に対し過大に納付した税の還付を要求し、また銀行の同時期の預金利息を加算するよう要求することができる。税務機関は速やかに調査し、事実であった場合直ちに返還しなければならない」と規定されている。企業に当期において費用とすべきであったにもかかわらずそうしなかったために、納税の過多が生じ、その後の年度において発見した後は修正申告して還付を確認することを認めなければならない。ただし、発生主義の原則に従い、費用の所属年度を変更してはならず、当該項目が修正は発生した年度のものとして計算する。

修正確認期の確定は、「徴税管理法」第52条第2項、第3項の規定に基づき、「納税者、源泉徴収義務者の計算の誤り等の過失のため、未納税又は過少納税が起こった場合、税務機関は3年以内に税金、延滞金を追徴することができる。特殊な状況がある場合、追徴期間は5年まで延長することができる。脱税、納税拒否、虚偽納税のあった場合、税務機関はその未納税又は過少納税の税金、延滞金又は虚偽により取得した税金については、前項に規定する時間的制限を受けない」とされている。権利と義務対等の原則に基づき、修正申告できる確認期限は5年とする。このほか「『企業資産損失の損金処理管理弁法』発布についての、国家税務総局の公告」([2011]25号)第6条には、企業が過年度に損金処理していない資産損失については修正申告して確認することができ、その修正申告の期限は5年を超えないものとするとされている。損金としていない費用と損金としていな資産損失の性格は同等であることから、二つの政策は一致性を保持すべきであり、修正申告期限は5年を超えないこととする。

【当職の解説】
この条項には二つの重要な新規定がなされています。
一つは年度を跨ぐ費用につき、従来の実務では、一般的に損金とすることが認められていませんでした。2011年の国家税務総局の第34号公告では、年度を跨いで取得した発票の問題につき規定がなされており、この中では企業所得税年度申告より前に取得した前年度分の発票については損金処理することが可能とされていました。今回の15号公告では、さらに前年度に損金とすべきにもかかわらずされていないものは、それを発見した年度において、発生年度の企業所得税額を調整できると規定されています。
もう一つは、修正申告の期限を5年を超えないものとしたことです。これに先立つ2011年25号公告では、資産損失につき発生年度の損金として修正申告が可能としていましたが、ただし修正申告の期限を5年とするとは規定されていませんでした。
なお、還付を受けるための手続きは非常に煩わしいため、できれば欠損とするか又は納税額から差し引く方法を採用されたほうが望ましいことにご留意をいただければと思います。

【公告原文】
7 企業の非課税収入管理について
企業が取得する非課税収入は、「特別用途の財政性資金企業所得税処理問題についての、財政部、国家税務総局の通知」(財税[2011]70号)の規定に基づき処理する。同通知の規定に基づく管理がなされていないものについては、企業の課税収入として、課税所得額に算入した上で、法に基づき企業所得税を納付しなければならないる。

【国家税務総局弁公庁の解説】
「特別用途の財政性資金企業所得税処理問題についての、財政部、国家税務総局の通知」(財税[2011]70号)には、企業が取得した特別用途の財政性資金を非課税収入とするには条件に合致することが必要であると規定されている。非課税収入に対する管理を強化するため、「公告」は、企業が取得した非課税収入は、財税[2011]70号文書の規定に基づき管理しなければならない旨再度表明している。企業の管理条件又はその他の原因で、財税[2011]70号文書の規定する管理要求を満たさない場合、企業の課税所得額に算入し、企業所得税を納付しなければならない。

【当職の解説】
非課税収入とは、税の繰延べの優遇であり、そのことにより発生した費用を損金とすることはできません。よって発生額が比較的少ないか、又は資金が極めてタイトとはいえない企業では、非課税収入としないことが一般的です。

【公告原文】
8 損金処理の規定と企業の実際の会計処理との間の調整問題
「企業所得税法」第21条の規定に基づけば、企業財務会計制度に規定され、また実際の財務会計処理上すでに確認した支出に対し、「企業所得税」及び関係税法規定の損金処理範囲及び基準を超えないものについては、企業が実際に会計処理して確認した支出に基づき、企業所得税上の損金とし、課税所得額を計算することができる。

【国家税務総局弁公庁の解説】
企業所得税法第21条には、「課税所得額を計算する際に、企業財務、会計処理弁法と税務の法律、行政法規の規定が不一致となった場合、税務の法律、行政法規の規定に基づき計算する」と規定されている。ただし、企業が会計上の要求に基づき確認した支出で、「税法」が規定する基準及び範囲(例えば減価償却年度の選択)を超過していないものについては、会計と「税法」の差異の調整を少なくし、徴税管理上の便宜のため、企業は会計上確認した支出につき、税務処理の際に再度調整は行わない。

【当職の解説】
税法が規定する最低減価償却期間を超えた場合、損金不算入の納税調整を行わなければなりません。ただし、税法が規定する期間より低い場合、調整することはできません。従来この問題については、統一的に規定したものはありませんでした。青島市は企業所得税年度申告に関する文書の中でこの問題を提起したことがあり、そこでは調整することはできないとしています。

【公告原文】
9 本公告の実施時期
本公告は、2011年度及びそれ以後の各年度の企業の課税所得処理に用いる。

【当職の解説】
これはまだ年度申告を行っていない企業は、本公告に基づき申告してよいか、又は申告していても修正が可能であることを意味しています。

「青島市地方税務局発票代理発行管理弁法」印刷発行についての公告(2012年第1号)

4月28日青島市地方税務局は、標題の公告を市の徴収局、各分局、青島に属する各市地税局に対して公布し、各地方税務局が代理発行する発票につき、統一的基準を発表しました。本紙では同弁法に基づき、各ケースにおける税率を以下のとおり表にまとめました。

【建築業発票代理発行税率】

【交通運輸業(積みおろし、運送を含む)発票代理発行税率】

【金融保険業(利息)発票代理発行税率】

【サービス業発票代理発行税率】

【不動産販売発票代理発行税率】

【法定税率による各項個人所得税税率計算表】

2012年税務特別検査業務展開についての、国家税務総局の通知 (国税発[2012]17号)

(参考文書:2012年税收専項検査方向 作者: 張偉)

本年2月21日国家税務総局は、税の徴収の秩序をさらに規範化し、納税者の税法遵守意識を高め、税収の安定的増大を保つため、全国範囲で税の特別検査業務を2012年も引き続き展開することを、各地国家税務局、地方税務局に対し通知しました。本紙ではその内容につき、上記文書を参考にし、以下に要点をまとめ、また青島に関わる事項を加筆しました。

一、指令性検査
2012年の指令性検査項目には、主に製品油(※原油を精製して作った油、ガソリン、ディーゼルオイルがこれに含まれます)の増値税専用発票を受領する企業、資本取引項目、電子・服装・家具類製品輸出還付(免税)企業及び貨物輸出業務担当のフォワーダー企業が含まれる。

(一)製品油増値税専用発票受領企業
発票と現物取引の流れが異なることから、実際の取引と関連しない発票の使用が発生している。ディーゼルオイル、ガソリン類といった製品油は、まさにこのための「万能物品」となっている。
(ひとこと) 上記の状況から、税務機関は企業に対し、発票と物品の内容が一致することを強く要求している。上記の状況では、往々にして実際の支払者が物品を取得し、発票を受け取った者は支払を行っていない。

(二)資本取引項目
資本取引項目が税務検査の重点となったのは、2011年からであり、検査項目のトップに置かれた。本年、国家税務総局は引き続きそれを指令性検査項目に入れている。ただし、今年はその順位は第2位となっている。これは全国的にみて、企業が受け取る製品油に関わる増値税専用発票問題のほうがさらに重大な問題であるとみなしたためと思われる。
注目点は、以下のようなものがあげられる。
1売却制限株、原始株の譲渡—2010年から売却制限株の譲渡には個人所得税20パーセントが課されることとなった。
2株式売買に係る営業税—ここ数年資本取引項目の検査においては、税務機関は重点的に機関投資家の株式売買に営業税を課するか否かに注目している。
3自然人の持分譲渡に関する個人所得税問題—「持分譲渡所得への個人所得税課税管理強化についての、国家税務総局の通知」(国税函[2009]285号)には、「申告する課税所得計算根拠が明らかに低い(購入価格と同等又はそれより低い価格で譲渡する等)の場合で、かつ正当な理由がない場合、主管税務機関は、1株の純資産又は個人株主が有する持分比率が対応する純資産のシェアに基づき査定する」と規定されている。同時に、まず税務部門にて納税を行った後、工商部門における変更を行うことができるとしている。税務と工商部門の意思疎通を強化するため、「税務・工商が協力して、持分譲渡情報の共有を実現することについての、国家税務総局・国家行政管理総局の通知」(国税発[2011]126号)には、各四半期に、税務部門と工商部門は企業の持分譲渡につき情報交換しなければならないと規定されている。
(青島の状況) 青島市の「青島市地方税務局の、自然人株主の持分譲渡所得に対する個人所得税徴収管理暫定弁法」の通知(青地税発(2008)112号)には、「自然人株主の持分譲渡所得につき個人所得税を徴収する場合、工商行政管理等の部門の大きな協力が必要であり、各組織は自ら工商行政管理等の部門との連絡を強化し、大きなサポートを取得して、総合的な税の管理を推進し、部門ごとの協力関係を構築して、共同して管理する徴税体制を整備しなければならない」としている。
「持分譲渡所得個人所得税課税計算根拠確定問題についての、国家税務総局の公告」(国家税務総局公告2010年第27号)及び「個人が投資経営を終了したことによる収入の個人所得税問題についての、国家税務総局の公告」(国家税務総局2011年第41号公告)。
27号公告では6項目(知的財産権、土地使用権、建物、鉱山探査権、鉱山採掘権、持分)の含み益の高い資産が目的会社の資産の50パーセント以上を占める場合、目的会社に対する評価を行わなければならず、かつ純資産の公正価値のシェアに基づき、課税根拠を査定しなければならないとしている。
41号公告では主に以下を明確にしている。
個人が各種の理由により、投資、共同経営、経営協力等の行為を終了する場合、投資を受けた企業又は合作プロジェクト、投資を受けた企業のその他投資者及び合作プロジェクトの合作者が取得した持分譲渡収入、違約金、補償金、賠償金及びその他名目で受け取った金額等は、すべて個人所得税の課税収入となり、「財産譲渡所得」項目に適用される規定により個人所得税を納付しなければならない。
本年の税務機関の重点検査は、「実収資本」科目が用いられた仕訳であり、こういった仕訳がある場合、厳格に検査がなされると思われる。原則上50万元以上の変化があれば、すべて検査の範囲となるため、該当する企業は注意が必要である。

(ひとこと)青島市はどのように定めているか?以下の場合評価報告が必要である。
1) 持分譲渡に適用する特殊性税務処理方式
2) 持分譲渡側が投資企業であった場合
3) 被持分被譲渡側が不動産業界に属する場合
4) 被持分譲渡企業が土地を有している場合
5) 被持分譲渡企業に長期持分投資があり、かつ投資金額の総額が300万元を超える場  合
6) 持分譲渡側と持分譲受側が関連会社関係にあるとき
4、法人株主持分譲渡問題
(1)持分譲渡時間の確定。「企業所得税法の若干の税務問題を確実に貫徹することについての、国家税務総局の通知」(国税函[2010]79号)文書によれば、持分譲渡収入は持分譲渡協議の発効にあわせ、工商変更手続きの完了をもってとする。たとえ譲渡側がまだ入金していなくとも当年に納税しなければならない。
(2)同じ支配下にある企業が原価と同価格で持分譲渡を行う場合。関連企業であるか、又は非関連企業であるかにかかわらず、持分譲渡企業の財産は公正価値で譲渡しなければならない。実際の運用においては、関連企業間の持分譲渡は往々にして 1原価と同じ価格での譲渡が行われるという状況がある。
(3)国税函[2010]79号文書及び「非居住者企業の持分譲渡所得に係る企業所得税管理を強化することについての、国家税務総局の通知」(国税函[2009]698号)文書の規定に基づき、居住者企業が非居住者企業と持分譲渡を行う場合、被投資企業の利益剰余金部分については、譲渡価格から減額してはならない。
5、非居住者企業の持分譲渡問題
(1)二つの非居住者企業が中国国内の居住者企業の持分を譲渡する場合
収入者と支出者の双方とも国外にあり、実際に課税することは難しい。よって、本年の特別調査においては、税務機関はまず買主が国内の株主であるか国外の株主であるかを判断し、もし国内株主であれば、納税して入金支払証明を発行する。もし国外の株主であれば、税務機関は検査した基礎の上に、補充納税を要求する。
(2)外資企業の「二免三减半」優遇税制戻し入れ追徴検査
2008年より前、中国では生産性外国投資企業に対し、「两免三减半」の優遇税政策を実行していた。規定によれば、これらの企業の持続的経営が10年に満たず、外資が内資に転換する場合、これ以前に享受した税の優遇政策は戻し入れられ追徴される。検査において、税務機関はまず持分変動に注目し、外資の比率が25%を超えているか否かを確認する。もし25%より低ければ、以前に两免三减半優遇税政策が享受できるかどうかを確認し、享受が不能であれば戻し入れの追徴を行う。よって、外資が内資に転換する企業は、納税か否かのみならず、税の優遇問題についても注意しなければならない。
(3)持分譲渡所得の計算は正確か。
国税函[2009]698号文書第4条規定に基づき、持分譲渡所得を計算する際には、非居住民企業がその持分を譲渡される中国居住者企業に投資する際の、又はもとの投資者から持分を購入した際の貨幣種類を購入した際の貨幣をもって、持分譲渡価格及び持分原価を計算する。実際の運用において、多くの企業は為替換算率の問題に注意しないため、持分譲渡価格の計算に誤りが生じることが往々にしてある。
人民元は継続的に上昇しており、よって外資企業の中国投資は何もしなくても、収益があがっている可能性がある。この収益は人民元の上昇によるもので、納税の対象としなければならない。

(三)電子、服装、家具類製品の輸出還付(免税)手続きを行う企業及び輸出貨物引き受けフォワーダー企業
これは、2011年検査項目の延長である。
電子製品は体積が小さく、価格が高いという特徴があり、CPUの国内販売を輸出販売にみせかけて脱税することがある。
服装は発票を購入するか、又は農産品発票により仕入れに係る増値税の証憑を取得する。例をあげれば、深圳福裕祥服装廠は、購入した原材料の増値税発票を取得した後、原材料を紡織、服装卸売市場で発票を発行しない方式で販売し、あたかも生産があったかのようにして、さらに対外的に虚偽金額の発票を発行するやり方で脱税を行っていた。

二、指導性検査項目
今年の指導制検査項目は主に五つであり、すなわち不動産業、建築据付業、地方商業銀行、地方株式制銀行、高収入者個人所得税、金融業非居住者企業となっている。
高収入者の個人所得税の検査は2011年の重点検査項目でもあった。
「高額所得者の個人所得税徴収管理を確実に強化することについての、国家税務総局の通知」(国税発[2011]50号)及び「高額所得者の個人所得税徴収管理をさらに強化することについての、国家税務総局の通知」(国税発[2010]54号)では、高額所得者への徴税強化が強調されている。検査の主要な内容は、高額所得者の不労所得、即ち利息、株式利息、配当金、持分譲渡等の資本性項目である。これもまた近年来国家税務総局が一貫して強調する個人所得税徴収管理に伴う内容である。

三、大案件・重要案件の検査
本年の検査の重点は、虚偽発行発票による脱税案件である。とりわけ石炭運輸企業、虚偽発行された製品油購入販売専用発票を受け取った企業が注目される。また重大案件への処置は、特別検査と連帯して行われる。

四、地域税収特別整理
本年の地域税収特別整理の重点は、再度農産品購入発票が対象とされ、主に農産品の収入についてが検査されると考えられる。

五、重点税源企業循環検査
重点税源企業の循環検査は一般的に一括納税企業に対するもので、本年の重点は保険業界等となっている。これは一般企業への検査とは異なり、この類の企業への検査は通常「事前指導、インタビュー、自主調査中心」に従った検査方式で行われる。同時に、重点検査と結合され、企業の税制に対する遵守度を高めるものである。

六、発票に関わる法律違反犯罪
新しい発票管理弁法第37条では、虚偽発行発票についてを正式に弁法の中に入れている。新しい発票管理弁法の位置付けは、行政法規にまで高まっており、また虚偽発行発票の罰金の最高額は50万元となっている。
虚偽発行発票に関わる違反には、二つの面がある。一つは、虚偽発票を購入して企業所得税の損金とすることを目的とするものである。また一つは、虚偽発票による仕入れ増値税控除の問題である。

A類企業に対し、先還付後照合及び還付審査簡略化を実行することについての青島市国家税務局の管理弁法

このたび、青島市国家税務局は、AからDまでに類別された輸出税の還付を申請する企業のうち、A類企業に対しては、先還付後照合及び還付審査を簡略化することにつき、以下を青島市国家税務局文書として発表しました。

(一)船舶、大型プラント機械電気設備製造で、かつ製造周期が通常1年以上のA類製造企業については、輸出契約、銀行保証状、販売明細帳等資料に基づき、月ごとに還付(免税)を申告する。突合せした上で、主管税務機関はこれにより還付(免税)の照合、審査認可手続を行う。契約が実行され貨物が輸出された後、規定の申告期限内に、関連の還付(免税)関連証憑をそろえて、主管税務機関に対し電子申告データ及び申告表を提出して、消し込み照合の申告を行う。紙の証憑は電子申告データの順に装丁して、企業に保管して調査に備える。主管税務機関は、企業が提供した電子申告データに対し、還付消し込み照合の確認を行い、消し込みできない差額については、実際の確認結果に基づき、照合調整を行う。

(二)その他のA類企業は、貨物を輸出した後、規定された申告期限内に主管税務機関に対し還付(免税)を申告しなければならず、規定に基づき電子申告データ及び申告表等の還付(免税)申告資料を提出することを除き、輸出貨物通関証等紙の証憑の提出は免除される。紙の証憑は、規定期限内に揃えて電子申告の順に装丁し、企業に保管して調査に備える。

(三)A類外貿企業は、主管税務機関がまず増値税専用発票認証情報を使用して、企業の還付(免税)を確認処理することができる。ただし、還付金確認が行われた後3か月以内に、関連の監査、協業調査情報を用いたチェックが行われ、チェックの結果誤りがみつかれば、速やかに還付(免税)を回収しなければならない。

(四)企業に積み戻しが発生した場合、生産企業は、年度がまたがっているか否かにかかわらず、積み戻しが発生したその期において免税控除還付申告データを調整し、すでに還付を受けた税金の補充納付という形式はとらない。外国貿易企業の積み戻しについては、すでに還付を受けた税金を補充納付しなければならないが、確認済でまだ還付されていない税金と相殺すれば補充納付の必要はない。

(五)企業の還付(免税)確認過程で疑義があり、書簡調査の必要がある場合、主管税務機関は書簡調査過程において、規定に基づき確認及び国庫への返還手続きを行って、書簡調査の回答を得た後、その状況に基づき処理することができる。

(六)輸出貨物証届出登録制度は実行せず、関連の届出書類は企業が自ら管理する。

(七)国が下達した輸出還付計画が全市の輸出還付の要求を暫時満たせない場合、A類企業は優先的に還付を受ける。

A類企業に対し、先還付後照合及び還付審査簡略化を実行することについての青島市国家税務局の管理弁法

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ニュース

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    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
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    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
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