Archive for 10月 2012

News letter No.005

本ニュースレターに記載の情報はあくまでも一般的参考に供するものであり、読者の皆様に対し、いかなるアドバイスをも提供するものでもありません。なお、記載の内容について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じますが、当社までご連絡いただければ誠に幸いに存じます。

(経済動向)

飲食業経営者にとって高すぎる税負担は悩みの種

飲食業企業は、現行5パーセントの税率で営業税が課せられており、さらに銀行カードによる決済については2パーセントの手数料が徴収されます。この二つは飲食業にとって、解決を期待してやまない全国性の問題といえるでしょう。
税にあえぐ飲食業にとっての共通の望みは、営業税の税率が現行の5パーセントから3パーセントに引き下げられ、カード決済手数料が現行の2パーセントから1パーセント以下となることではないかと思われます。

○営業税の税率が利益を圧迫
現行の飲食業への税政策はサポートが不足しており、営業税率が5パーセントは明らかに高く、飲食業の実際の状況に合致したものとはいえません。飲食業と通信業はどちらもサービス業に属するものですが、飲食業の営業税率が5パーセントであるのに対し、かたや通信業の税率は3パーセントです。飲食業は通信業にくらべ2ポイントも高い税率で営業税を納めているのです。
あるいは、飲食業の5パーセントの営業税率は一見高いものではないように思われるかもしれません。しかし、業界全体の利益が下降傾向にあり、コストが絶えず上昇している現在の状況からみれば、今の税率の基準は、飲食業界にとっては明らかに高いものです。
営業税税率の下方調整には、二つの利点があります。一つは飲食業の税負担を軽減して、この業界の健全な発展をうながすことができること、そして後の一つは、これにより飲食業の価格の上方圧力を一定程度緩和する効果があることです。これらは、内需拡大と経済の構造的調整に積極的な働きを持つものと言えるかと思われます。

○銀行カードの決済手数料はあまりに高い
現状の銀行カードの決済手数料は、業界ごとに異なる率が定められています。たとえばスーパー業界は0.5%ですが、これに対し飲食業は2%で、これは宝石等の奢侈品と同様の率になっています。多くの企業は、この費用はあまりに高く、まるで大株主が一つ余分にいるようなものだと言い続けています。このため一部の飲食業ではカード決済を断っており、このことは消費者に不便をもたらす結果となっています。
商務部の前副部長である張志剛氏は、カード決裁手数料の下方調整案はすでに国務院の認可を得ており、まもなく発表されるであろうと述べていました。
飲食業のカード決済手数料の減少は飲食業界のコスト低減につながり、同時に消費者にも決済上の利便をもたらすものです。

○労働コストの上昇
近年来、中国の労働人口比率の優位は次第に喪失しつつあります。飲食業は、典型的な労働集約型産業であり、業界の利益の減少は避けることができません。2008年の全国飲食業従事者の月平均給与は1,500元でしたが、現在ではこれが3,000元以上となっており、毎年速いスピードで上昇しています。

一部の省・市では農民労働者に対し、都市戸籍に基づく社会保険への加入をするよう求めていますが、これは飲食業の人的コストを大幅に上昇させ、さらに業界の利益を減少させることとなっています。
昨年、中国飲食業は20数年来の二ケタ増大を継続しており、その売上は2兆元を超えています。本年上半期には増加の速度は明らかに鈍化しています。飲食業は経済のバロメーターであり、経済の発展の鈍化が消費の弱体化をもたらすことが、飲食業を困難に陥らせています。近年来、建物価格、建物賃貸料の上昇はあまりに速く、税金は高く、原材料コスト、人的コストの上昇もまた、飲食業企業の利益を大きく圧迫することとなっています。一般大衆に安価で良質な食事を提供し、同時に中国飲食業界が困難な時期を乗り切ることができるという一挙両得の効果のためには、関連部門の減税措置実施による内需拡大の推進が待たれるところです。

(税務動向)

「中華人民和国消費税暫定条例実施細則」関連条項解釈についての財政部・国家税務総局の公告(財法[2012]8号)

7月13日、財政部と国家税務局は、各地の財政庁、国家税務局等に対し、共同で標題の通知を送付しました。その内容は以下の通りです。
「中華人民共和国消費税暫定条例実施細則」(財政部令第51号)第7条第2項には、「委託加工の課税消費品を直接販売する場合、消費税はあらためて徴収しない」と規定されている。ここにその意味につき解説する。

委託者が、その回収した課税消費品を受託側の課税価格より高くない金額で販売した場合、これを直接販売とし、再度消費税の徴収は行なわない。委託者が受託側の課税価格より高い金額で販売した場合は直接販売に該当せず、規定に基づき消費税を申告納付する必要がある。税を計算する際には、受託側が源泉徴収納付した消費税額を控除することができる。

発票真贋照会システムに機能を追加することについての青島地方税務局の通告
(青地税発[2012]75号)

8月10日、青島市地方税務局は、発票の真贋を照会するシステムに関し、標題の通告を公布しました。その内容は、以下の通りです。

近年来、発票に関わる違法犯罪行為は猖獗をきわめているが、その中で発票の真贋を判別する手段が滞っていることが、発票に関する違法行為の社会的綜合取締に影響を与えている。納税者及び消費者が発票に対する真贋を識別できるよう便宜をはかり、虚偽発票を発行を防ぎ、発票に関する違法行為に打撃を与えるため、青島市地方税務局では新しいバージョンの地税発票真贋照会システムを開発した。このシステムには、一部の発票に対する情報照会機能が追加されている。新バージョンの発票真贋照会システムの応用効果を拡大するため、関連事項を以下に通知する。

一、照会範囲
発票を購入した納税者及び購入日を正確に照合することができ、かつ発票の発行金額、支払者等の発票上の情報が照合できる発票の種類は以下となる。
(1)税コントロール装置を使用して発行した「青島市地方税務局通用機印刷発票」(4枚綴り)
(2)税コントロール装置を使用して発行した「青島市地方税務局通用機印刷発票」(連続用紙、懸賞付)
(3)「不動産販売統一発票」
(4)「建築業統一発票」
(5)「広告業統一発票」
(6)「税務機関代理発行統一発票」(3枚綴り、4枚綴り)
(7)「青島市地方税務局通用定額発票」
(8)「道路、内陸河川貨物運輸業統一発票」(自社発行、代理発行)
上記発票以外のその他の発票(専用的に企業の名称を冠した発票は含まない)については、新バージョンの発票真贋照会システムにおいて、発票を購入した納税者及び購入年月日は確認できるが、発票上の情報を正確に照合することはできない。

二、照会方法
新バージョン地税発票真贋照会システムのアドレスは、http://etax.qdds.gov.cn/fpzwである。ここに発票コード、発票番号、検証番号を入力することで、当該発票の発行者を照会することができる。もしさらに発票の真実性につき確認したいのであれば、実際の発行日、発行金額を入力すれば、当該発票に関わる支払者、発票システムを通じた鑑定が行なわれているか等の情報を得ることができる。
納税者はまた12366-2に電話して、オペレーターを通じた照合を行なうこともできる。

三、照会時期
現在全市で使用されている地税システムの納税者が発票を発行する方式には主に2種類がある。一つはインターネットを通じて発票を発行する方法であり、あと一つは税コントロール機を使用して発行するものである。納税者がインターネットを通じて発行した発票については、発票上の情報は即時にオンラインで発票真贋システムを通じて照会することができる。納税者が税コントロール機で発行した発票については、発票発行者は翌月の申告時に発票上の情報をまとめて地税部門に送る必要があり、これは遅くとも翌月の25日より前とされている。よって税コントロール機の発票上の情報の検証は、発票を発行した日の翌月の25日以後照会ができる。

四、その他の事項
納税者が入手した発票が上記照会範囲に属するもので、かつ発行日が2012年8月1日より後である場合、新バージョンの地税発票真贋照会システムを通じて真贋の照会をすることができる。システムの操作説明は、青島地税ネットに掲載されており、http://www.qdds.gov.cnから税処理サービス→ダウンロードセンター→発票管理)、青島地税ネット上税処理綜合業務平台http://etax.qdds.gov.cn(資料ダウンロード)の手順で入手できる。
発票に関わる違法行為の社会綜合取締業務を円滑に行なうため、広範な納税者、とりわけ発票を入手した者が自発的に発票の真贋検証を行なわなければならず、積極的に地税部門と協力して社会管理責任を履行し、共同して良好な発票管理環境を作り出さなければならない。発票検証を通じて発見した偽造発票については、納税者が地税部門及びその他の部門に報告されることを歓迎するものである。

(税務ワンポイント)

一般納税人と小規模納税人はどちらが有利?

増値税の一般納税者と小規模納税者は、税負担の面でどちらを選択することが有利なのでしょうか?異なる納税者の身分が増値税に与える影響につき、考えてみたいと思います。

例えば、増値税一般納税人の販売収入(税抜き)を100、粗利率をA、税率を17%とし、増値税小規模納税人の販売収入(税抜き)を100、課税率を3%とすれば、
増値税一般納税人の納税額は100×A×17%となり、
増値税小規模納税人の納税額は100×3%となります。

両者が同じになるのは、A=17.64%となり、製品の粗利率が17.64%のときに、一般納税人と小規模納税人との増値税が同等となります。
よって、企業の製品の粗利率が臨界点の17.64%より高ければ、小規模納税人を選択するほうが税負担は小さくなり、反対の場合は大きくなります。

企業が自ら経営する食堂の損金処理に発票は必要か?

掲題の問題につき、青国税発[2009]10号には、次の通り規定されています。
「企業が一定の基準に基づき、福利費による支出で企業内部に自ら従業員食堂を経営したことによる従業員の食費用支出につき、企業は、董事会又は従業員代表大会の決議に基づき、実際支給額を控除することができる。」
よって、企業が自ら経営する食堂については、董事会又は従業員代表大会の決議で制定した基準に基づき、実際に発生した支給額を、福利費の食堂経費として計上し、企業所得税の損金として処理することができます。よって、企業は損金処理するためには、関連の資料を準備して保管しておく必要があります。このように、企業が自ら経営する従業員食堂の費用は損金とすることができ、発票がなければ合法的証憑がないとみなされるわけではありません。

(税務解説)

「納税者の虚偽増値税専用発票にかかる税の追徴問題についての公告」につき、国家税務総局が解説

前号で紹介した「納税者の虚偽増値税専用発票にかかる税の追徴問題についての公告「につき、国家税務総局弁公庁は7月19日にそれへの解説を発表しました。その内容は以下の通りです。
1 当該公告を出すに至った背景は?
近頃、私たちは一部の地方税務機関から指示を請う旨の報告を受けています。それは、「増値税徴収管理若干問題についての、国家税務総局の通知」(国税発[1995]192号、以下「192号文書」という)及び「増値税専用発票代理発行、虚偽発行に係る税の追徴問題についての、国家税務総局の承認回答」(国税函発[1995]415号、以下「415号文書」という)には、納税者が代理発行、虚偽発行した発票は、すべて発票上に記載される物品の適用税率に基づきすべて税金を補充納付しなければならないと規定されているが、発票の発行側からみて、発票を虚偽発行した販売収入がすでに申告されており、税額が納付されている場合、192号文書及び415号文書がいうところの「全額補充納付する」とは、虚偽発行された税額は再度納付することになるのか否か?これにつき明確にしてほしいというものです。

2 虚偽発行した増値税専用発票の発行側はどのように処理すればよいか?
192号文書及び415号文書が発表された背景としては、当時使用していたものが手書きの増値税専用発票であり、課税に使う綴りの数字を実際の発行額より小さくしたり、また各綴りごとに異なる数字を書き込んだ発票を使ったりといった行為が存在していました。このようにして、発票発行者が発行した収入を申告しなかったり、又は過少申告したりし、一方発票受領側は控除額を大きくするといった状況の発生が見受けられました。

このような背景から、192号文書及び415号文書中の虚偽発行した増値税専用発票に対する追徴処理規定は、当時の実際状況と合致していました。
増値税偽造防止税コントロールシステムが全面的に推し進められてからは、発票発行者が虚偽発行増値税専用発票に対し全額を申告・納税していた場合、再度納付させた場合、重複して徴税することになるという問題が形成されるようになりました。よって、増値税の徴税管理の現状に鑑み、また192号文書及び415号文書がもたらす紛らわしい字義を避けるため、当方は公告においてこの問題につきさらに一歩明確にしたものです。即ち、納税者が虚偽発行した専用発票につき、その虚偽発行金額に対する増値税の申告・納付をまだ行なっていない場合、虚偽発行した金額につき増値税を補充して納付することとしました。すでにその虚偽発行した金額に対する増値税の申告・納付を行なっている場合、再度虚偽発行金額につき増値税を追徴することはありません。同時に、192号文書及び和415号文書の関連規定は廃止されました。

(財税知識)

固定資産大規模修繕の処理について

固定資産に対する大規模な修繕は、会計・税務の関連規定と関わってきます。処理する場合は、会計面と税務面を同時に考慮しなければなりません。簡便実用の原則に基づく処理について考えてみたいと思います。
まず、固定資産の大規模な修繕とはどのようなものでしょうか?
新会計準則ではこれに対し概念的に規定しているのに対し、所得税法では量的に規定しています。一つには固定資産の課税基準価格の50%以上に達していること、一つには耐用年数が2年以上延長することです。実務においては、一般的には所得税法の規定を参照して処理が行われます。
では、帳簿上はどのように処理するのでしょうか?
新会計準則では資本化条件を満たしていれば、固定資産の原価に算入しなければならず、交換した部分があれば、これを帳簿価格から差し引かなければならないとしています。
所得税法ではその処理に対し規定がなされており、大規模修繕の費用は「長期前払費用」科目に計上しなければならないとしており、固定資産の残存耐用年数に基づき償却することになります。

かつ、所得税法の規定に基づけば、建物構築物を除き、未使用の固定資産は減価償却を行うことができません。
上記を総合的に考慮するならば、固定資産に大規模修繕の費用が発生した場合、まず固定資産の帳簿残存価格を建設仮勘定に計上し、修理期間は減価償却費を計上せず、使用可能状態になった後、固定資産に繰り入れて、耐用年数内において減価償却を計上することになるかと考えます。

コンタクト

ニュース

  • News letter No.029 - 2016年4月20日
    4月12日に発表された『国家税務総局が営業税に代えて徴収する増値税は地方税務局に代理徴収を委託することと増値税発票の代理発行』(税総函[2016]145号)に次のような規定が見られます。
  • news letter028 - 2016年4月19日
    『営業税から増値税への移行試験を全面的に実施することに関する通達』(財税「2016」36号)の規定に基づき、2016年5月1日から全面的に、営業税に代えて増値税を徴収することとなりました。
  • News letter No.027 - 2015年3月26日
    目次 小型薄利企業の企業所得税優遇政策についての財政部・国家税務総局の通知 外国籍個人の個人所得税に係る時間に ...
  • News letter No.026 - 2015年2月6日
    目次 貿易企業の委託加工輸出業務に係る4方式の比較 国内外関係企業間借入に関する税務規定 [me ...